まどろんで沈んでいく意識をたどり
わたしはゆうらり散歩をしている
冷たく翳る枯れゆく木々を
臓腑を石灰に満たす人々を
打ち捨てられた一足の靴を
眺め、見送り、そして忘れて
わたしはゆうらりと歩いている
ストロボで撮される影絵たちは
夢のさなかで幽体とも呼ばれ
されど彼らは意識の外で
確かに質量を持っているはずだ
大きくけのびをしたのなら
肌と肌も重なろう
肺の隙間に潜る煙は
静かに空を灰色へと塗り潰し
沈む、沈む、流砂のように
幽鬼のように漂うそのそばを
眺め、見送り、やがて忘れて
ただそれだけで良いのなら
これがわたしのすべてであるなら
こここそ世界を統べているなら
いくらでもいくらでも影を踏む
白く燃え尽きた空からは
黄色と赤の雨がそそぎ
わたしの散歩はもう終わる
枯れゆく木々も白く固まる人々も
何もかもは一握のまぼろし
打ち捨てられた靴だけが
いつだってあるじを報せている
わたしはゆうらり散歩をしている
冷たく翳る枯れゆく木々を
臓腑を石灰に満たす人々を
打ち捨てられた一足の靴を
眺め、見送り、そして忘れて
わたしはゆうらりと歩いている
ストロボで撮される影絵たちは
夢のさなかで幽体とも呼ばれ
されど彼らは意識の外で
確かに質量を持っているはずだ
大きくけのびをしたのなら
肌と肌も重なろう
肺の隙間に潜る煙は
静かに空を灰色へと塗り潰し
沈む、沈む、流砂のように
幽鬼のように漂うそのそばを
眺め、見送り、やがて忘れて
ただそれだけで良いのなら
これがわたしのすべてであるなら
こここそ世界を統べているなら
いくらでもいくらでも影を踏む
白く燃え尽きた空からは
黄色と赤の雨がそそぎ
わたしの散歩はもう終わる
枯れゆく木々も白く固まる人々も
何もかもは一握のまぼろし
打ち捨てられた靴だけが
いつだってあるじを報せている
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