暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

最後などいらない

2007-07-03 | -2007:わりとマシなもの
何にもできるはずがない
だから望みをかけないでくれ
約束をすべて破棄してでも
私は誰もに壊されたい
届かない耳に囁いて
そのまま腐食してしまえばいい
口はもう開けない だから
忘れないように
溶かして繋げてしまいたい
誰もに見捨てられるために
誰かを必要としている
裏切りの相手を探し
私はすべてをさげすみ
心の奥底では憎悪の樹木がたしかに育っている
罪悪感が喉を絞り
呼吸することも覚束ない

罪とは
罰があるからこそ存在する

憎しみを取り除いてしまえたら
私はきっと笑えるだろうか
曖昧な境界線はいっそう滲み
ここは海なのかもわからない
足首から徐々に体は磨り減る
まるで望んでいたかのようだ
樹木は養分を欲する
もっと人を見ろ
人の営みを眺めろ
愛しいだろう
それは憎しみだと
くだらない記憶が樹木をぐるりと囲み
番犬は私そのものだ
私は無く
この樹木だと心は言っている
罪悪感は膨らむばかり
耳鳴りを骨が伝え
どうか、どうか、どうか、どうか
私を壊してくれ
私を燃やしてくれ
炭と灰になり
海に沈むまで


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