暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

ゲットアローン

2011-02-12 | 心から
時を流すために力がいると知り
時には惰性にまかせ流れゆくとも知った
久しぶりという言葉が
皮膚を貫きしんしんと積もる
あなたの笑顔を思い出せなかった、
あの日の笑顔を思い出せなかった、
今まさに私の目の前で
あなたが笑っているというのに

変わらないのは私だけ
そう思うのが自分だけ
わかっていると嘘をつき
こうして蟠るものを募らせる
ついていけない会話というもの、
上下左右以外には
高さと向きもかかわってくる
ねじれた位置で呼び合っても
音叉は沈黙を続けるのだから

古いアルバムをめくった先に
現在は決して出てこない
流れた地点は常に動く
私に見えるのは一瞬の連続
目を離せば明日へと消え
そうしてグラフはそぐわない

あなたの世界で何が起きたか
私のいない空白の世界で
それでもあなたには肉のある次元
あなたも私が空白だったように
私の血肉はあなたを忘れた
過去のあなたしかわからなかったなら
現在のあなたにそぐわなければ
データなどに意味はない

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