暇人詩日記

日記のかわりに詩を書いていきます。

空を

2019-04-16 | -2018,2019
変化していく自己認識
いつからいつまでが真実で
いつからいつまでは嘘なのか
思い込めば空を飛べる
たとえ落ちていたとしても

「私は優秀な人間です」
(生まれた時から醜かった)
「私はとても頭がいい」
(なぜこんなことも理解できない)
「私は誰からも愛される」
(写真の一枚もありやしない)
「私は誰をも愛している」
(辛いのは外から聞こえる笑い声)

鏡の向こうは完璧な姿
自我におさまるのはぐずついた肉
そんなことはないと微笑みかければ
思い込みだと否定できる
真実なんて思い込みだと

「私はいつも笑っている」
(卑屈なほどに笑っている)
「私は怒ったりはしない」
(何度同じことを考えただろう)
「私の将来は安泰だ」
(明日の自殺に怯え続けて)
「私は何でもできるのです」
(空を飛ぼう、明日は)

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