タメオの初期のキット、ボディーやシャーシの裏側に手書きのキット名と一緒にほのぼのとした落書きが彫ってあります。
これは椰子の木と太陽とヨットとカモメ、南の島への憧れでしょうか?ほかには花や動物、メガネとか色々な落書きがありました。お気に入りの音楽?のタイトルみたいなのが書いてあることもあります。
このキットが作られた頃、ルカ・タメオは20代前半だったでしょうか?インストにもコミカルなイラストが描いてあったり、いかにも若者が楽しんで製品を作っていた気持ちが伝わってきます。
こういったガレージキットを作ると言うことは、原型から作った人の楽しみを受け継いで分かち合うことなのだなあと感じますね。
年々落書きは減ってゆき、手書きのキット名はロゴに変わりキットのクオリティーは高くなり、今では模型界を代表するレベルの高いメーカーとなりましたが、模型作りの楽しさを分かち合いたいという当時の気持ちを忘れずにこれからも素晴らしい製品を開発し続けて欲しいです。
モデルカー市場の成長によって金になる方向へ製品がシフトされ、かつての買い手であった「時間をかけて作ることを楽しみたい少数の人達」は、置いてけぼりを食らってる気がします。
今はガレージキットといっても機械での生産になってしまったということでしょうね。良く出来てるようになったのは嬉しい一方、ダイキャスト完成品にキットが侵食されてるお陰で「ハイクオリティ完成品の未完成バージョン=キット」という感じになってきた感じが強いです。