43マイクロワールド

1/43スケールのカーモデルキットの製作を中心に、模型の話・レースの話・クルマの話・なぜかサッカーや映画の話題など。

リアリティーのない43

2005-08-24 | 模型

43モデルカーのひとつの方向性として、ディティールの追求があります。
たとえば、タメオのキットを素組みしただけでもダイキャスト・ミニカーとは比べ物にならないディティールが得られますし、さらなるディティール・アップを図ることもプロ・アマ問わず珍しいことではないでしょう。

ところが、そのようにしてディティール・アップされた完成品が、素晴らしいリアリティーを感じさせるかというと、これが甚だ疑問。

もし43のF1モデルカーをそのまま43倍に拡大してみたら、本物のF1マシンとは似ても似つかない代物でしょう。太すぎるカウル分割線、こってりと厚いクリアー塗装、巨大な編み目のカーボン模様、デフォルメされたフォルムetc…

戦車や飛行機の模型の素晴らしい完成品を見るとき、「とても模型とは思えない、もしや実機写真?」と思うことすらあります。
これらの分野の模型でもディティールの追求はされていますがスケール的に厳しい場合は不自然になるのを避けて、あえて省略を選ぶことにより全体のバランスの良さを図って、その結果リアリティーのある作品になるのではと思います。

ところが43モデルカーにおいては、リアリティーの追求は二の次、43模型としての精密感や、塗装の美しさに重きをおいているような気がします。
これは43模型をたしなむ方、みなさん意識的にか無意識のうちにか、きっとそのような方向性を持っていると思うんです。

43分の1という限られたスペースの中で、あえてリアリティーにこだわらず組みたいパーツは組み込む、使いたい技法は取り入れる、その結果が、単に実車の43分の1というだけでない43特有の魅力に繋がっているのではないのでしょうか??

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