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気を感じながら暮らす

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脳のモードが変わる 詩

2018-09-09 09:14:30 | 「立つ」健康法
 詩は歌詞と違って音がなく、ただ言葉だけで表現される。詩人は音が欲しければ言葉で音を表現し、歌いたければ言葉で歌う。読者は詩人が文字の中に込めた音(或いは無音)や声を聴きとらなければならない。その音はオノマトペや七・五調のリズムで直接的に現されるものだけではない。生きているものに必ずイノチがあるように、生きている詩には音(或いは無音)がある。その音を聴き取れた時、「ああ!」と感嘆する。
 言葉には表層と深層があり、詩で使われるのは後者の方である。詩人の書いた言葉をそのまま表層の意で受け取ったら、詩を読んだことにはならない。深層の意を汲み取るのは難しいが、詩の方から深層的な観方を教えてくれることもある。音楽を演奏すると脳のモードが変わるように、ある詩を読むと、日常の相対的ではない観方を、自分がしていることに気が付く。「立つ」練習をすると脳のモードが変わるのを実感するが、詩を読んでも変わることを知った。
 図書館で借りた2冊の詩集「田中国男」「杉山平一」は、棚の前で立ち読みして選んだものだが、何度も感嘆した。