T.NのDIARY

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「ロスジェネの逆襲」を読み終えて! -1/5-

2013-09-26 20:50:15 | 読書

 TBSドラマ「半沢直樹」の原作、直井賞受賞作家・池井戸潤著の「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」シリーズの第三弾。子会社東京セントラル証券に出向した半沢が出戻りするまでの物語。いずれ、ドラマ化されるだろう?

「概要」

裏表紙より……胸のすくエンタテイメント小説!

 「銀行の系列子会社東京セントラル証券の鳴かず飛ばず。 そこにIT企業の雄、電脳雑技集団社長から、ライバルの東京スパイラルを買収したいと相談を受ける。

 アドバイザーの座に就けば、巨額の手数料が転がり込んでくるビッグチャンスだ。

 ところが、そこに、親会社である東京中央銀行から理不尽な横槍が入る。 責任を問われて窮地に陥った主人公の半沢直樹は、部下の森山雅弘と共に、周囲をあっと言わせる秘策に出た……。」

Googleサイトより

 「池井戸さんによると日本のビジネスマンには次の三つの特徴的な世代があるという。

団塊世代: 1947~1949年に生まれた第一次ベビーブーマー世代。バブル生みの親?

バブル世代: 1980後半~1990年代初めに大量採用された人々。お荷物世代とも言われる。

ロスジェネ世代: バブル崩壊後、1994~2004年の就職氷河期に社会に出た人たち。

 この本では、バブル世代に銀行に入社した半沢直樹が、合併・統合を経てメガバンクとなった東京中央銀行の系列子会社の東京セントラル証券に、部長として出向し、IT業界の買収劇に巻き込まれるというストーリーだ。

 ロスジェネとは、買収劇に巻き込まれた東京スパイラルの瀬名社長と、半沢の部下の東京セントラル証券のプロパー社員・森山のことだ。

 瀬名と森山は私立中高一貫校で一緒だったが、バブルがはじけて株価暴落のために瀬名の父親が破産して自殺したため、瀬名は私立高校を辞め、高卒でIT関連会社に就職した。

 就職先が倒産した後、瀬名は自分のプログラム技術を生かして友人を誘って起業し、今や、IT企業の社長として注目される人物となっていた。

 対する森山は、就職氷河期にぶち当たり、何とか東京セントラル証券に就職できたが、親会社の銀行からの出向者の上士にこき使われ、理不尽を感じている毎日だった。

 瀬名の東京スパイラルは経営陣の内紛から、敵対企業買収が仕掛けられる。

 東京セントラル証券は、当初その買収計画のアドバイザー契約を獲得する予定だったが、思わぬ展開で蚊帳の外に追いやられる。 そんな時に、森山は旧友の瀬名に突然電話をかける。

 やられたら倍返しという半沢直樹のモットーとおりの展開が心地よい。 楽しめる企業小説である。」

ある人?のサイトより

 第2弾「オレたち花のバブル組」で、大和田常務らの"悪"に打ち勝ったものの、"銀行の論理"で子会社に左遷されてしまった半沢。 

 今回の「ロスジェネの逆襲」では、東京セントラル証券を腰掛けの場と考え、一日も早く東京中央銀行に戻ろうとする銀行からの出向組と、そんな出向組に嫌悪感を抱くプロパー組という対立構図が、先ず在る。

 そしてもう一つの対立構図は、パブル世代とロスジェネ世代。 就職氷河期にぶち当たり、ようやく就職できても、社内では無能力なバブル組が上に居て年齢だけで昇進していく。 我々は割を食ってばかりだというのが、ロスジェネの怨嗟の声だと言えよう。

 半沢はバブル世代だが、彼には、「たとえ、上から強い圧力がかかろうとも、自分が正しいと信じることを押し通すという強さ。」がある。 上にも下にもおもねる事無く、己が信念を貫き通すことで損することも少なくない。

 ロスジェネ世代の森山は、半沢と戦う中で、恨んでばかりの人生が、自らの成長を阻む要因だったことに気付かされる。

「登場主要人物紹介」

半沢直樹 :バブル世代。東京中央銀行(営業第二部次長)から

       系列子会社の東京セントラル証券に営業企画部長として左遷出向。

森山雅弘 :ロスジェネ世代。業務成績優秀なプロパー社員で最近、調査役に昇進。

       半沢の部下として勤務。半沢以外の出向組を良く思っていなく、

       会社組織の在り方に疑問を持っている。

諸田祥一 :バブル世代。東京中央銀行からの出向組(入行年次は半沢より一年先輩)。

       半沢の部下として営業企画部次長として勤務。

       保身のため、情報をリークし銀行に戻り、企業買収担当次長として、半沢らと敵対。

三木重行 :バブル世代。東京中央銀行からの出向組。営業企画部調査役として勤務。

        諸田からそそのかされて証券営業部に戻り、閑職に回される。

渡真利忍 :半沢と入行同期で、いつもの通り情報通として半沢を助ける。

三笠洋一郎 :東京銀行の副頭取。証券部門の出身で今回の買収劇のボス的存在。

         半沢に敵対心を抱いて居ている。

伊佐山泰二 :東京中央銀行の証券営業部長。三笠の手先となり、企業買収を担当する。

平山夫妻 :電脳雑技集団の社長と副社長でワンマン経営者。

玉置克夫 :電脳雑技集団の財務担当役員。 優秀な人材だがワンマン社長に見切りをつける。

瀬名洋介 :ロスジェネ世代。東京スパイラル社長で森山の親友。

       創業時の部下と経営方針で衝突し、その部下に裏切られる。

郷田行成 :一代で築き上げたフォックス・PCと周辺機器の会社社長。

       業績悪化に様々な商品投資に失敗。 今回の買収劇に関わることとなる。

広重多加夫 :東京スパイラルと一年前から取引のある大洋証券の営業部長。

         電脳雑技集団の買収対抗策を東京スパイラルに提案するが、それは表向き。

「相関図」

 

Rosujene02


                                         続く

 

 

 

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