朝から冷たい雨。
今日は外出する予定がなかったので、朝食後、のんびりと生活情報誌を見ていると、娯楽欄の映画館上映ガイドに「おくりびと」がまだ上映していると載っていた。
早速、インターネットで午後1時からの上映分を予約して出かけてみた。
映画を見るのは30年振りかもしれない。とにかく画面が広く目が疲れ、音量が高く音の大きさによっては耳にひびき、そして暖房がよく効いていて上着を脱いでも汗をかくほどだったので、その場に慣れるのに1時間ほどかかった。
映画は確かに見応えがあったが、俳優に演技よりも、死体を扱ったこと、死体を前にした人間の心の変化を扱ったことで異色の映画として評価されている部分が大きいように思った。
もう一つ感心したことは、「納棺夫日記」を元に「おくりびと」を作り上げた脚本・演出である。ストーリーは全く違ったものであったからだ。
しかし、どうして原作本や原作者の名前を映画に載せることを断ったのか判らない。
それにしても、とっても疲れた。特にのどが渇いたので喫茶で一休みして帰った。
また、高齢者の私は、私だけかも解からないが、その場の環境の変化にすぐ対応できないことを、あらためて知らされた。
今日でブルートレイン「冨士/はやぶさ」がなくなるとのこと。
40数年ほど前になるが、仕事の関係で半年間ほど複数人のプロジェクトチームで度々この寝台列車を利用したものだ。
仕事の内容は電算機システムの設計書を博多や熊本のお客に説明することだったが、東京からの列車の中で、夕食もそこそこに、明日からの会議のための事前打ち合わせを行うという大変な苦労もあった。
しかし、そのことは今はあまり記憶になく、熊本への一週間ほどの長期出張の帰りに、必ず、下関駅で購入した仙崎かまぼこの簀巻きなどを肴に、一合入りのカップ酒(ワンカップ?)で疲れを癒し、チームの人たちと数時間雑談したことを鮮明に思い出す。