T.NのDIARY

写真付きで、日記や趣味をひとり問答で書いたり、小説の粗筋を纏めたブログ

1932話 [ 「いのちの停車場」を読み終えて 1/? ] 6/28・月曜(曇)

2021-06-28 13:48:51 | 読書

                      

「作品概要」

 東京の救命救急センターで働いていた、62歳の医師、白石咲和子は、あることの責任を取って退職し、故郷の金沢に戻り「まほろば診療所」で訪問診療の医師になる。

 これまで「命を助ける」現場で戦ってきた咲和子にとって、「命を送る」現場に戸惑うことばかり、老老介護、半身不随のIT社長、6歳の小児癌の少女……様々な現場を経験し学んでいく。

 家庭では、老いた父親が骨折の手術で入院し、誤嚥性肺炎、脳梗塞を経て、脳卒中後疼痛という激しい痛みに襲われ、「これ以上生きたくない」と言うようになる。

「積極的安楽死」という父親の望みを叶えるべきなのか。咲和子は医師として、娘として、悩む。

                        (幻冬舎サイトより)

「目次」

 プロローグ (医大病院医師を退職、帰郷して診療所に勤める主人公)

 第一章 スケッチブックの道標 (老老介護と第六章のプロローグ)

 第二章 フォワードの挑戦 (半身不随のIT社長と同上)

 第三章 ゴミ屋敷のオアシス (ゴミ屋敷の中で生活する老母と同上)

 第四章 プラレールの日々 (終末期を在宅で過ごす厚生高級官僚と同上)

 第五章 人魚の願い (死期を間近に控えた小児癌の少女と同上)

 第六章 父の決心 (父親が望む積極的安楽死への主人公の葛藤)

 

「全章への登場人物」

 白石咲和子 主人公。

        城北医科大学救命救急センターの副センター長を8年務めた62歳。

        退職して故郷の金沢で父と過ごすことになる。

        帰郷後、仙川のたっての頼みで、まほろば診療所の「在宅診療」を

        引き受ける。

        バツイチの独身。母は5年前に交通し事故で死亡する。

 仙川 徹  咲和子より2歳上、父親が医学部の同級生で、

        子供のころから家族ぐるみの付き合いをしている。

        足を骨折して車椅子の生活をしていて、診療は咲和子に頼んでいる。

        40代に妻を乳癌で亡くしている。

 星野麻世  まほろば診療所で6年勤務する29歳のベテラン看護師。

        それまでに大学病院で2年間、勤務している。

        実家は金沢港外の山腹にある旅館。

 野呂聖二  医師国家試験浪人中。救命救急センターでアルバイト中に、

        咲和子に迷惑をかけたことことから、その責任を負って、

        まほろば診療所に来て運転手をする。

 玉置亮子  まほろば診療所の事務を担当している。

 白石達郎  金沢でひとり暮らしをしていた咲和子の父、87歳。

        80歳まで、加賀大学付属病院の神経内科医として勤務していた。

        妻に延命治療を強いたとして、悩んでいた。

 白石康代  咲和子の母、5年前に79歳で死亡。

        交通事故による外傷性くも膜下出血だった。

 柳瀬尚也  まほろば診療所スタッフの憩いの場、バー「STATION」のマスター。

        若いころモンゴルを放浪していた経験がある。

 

「私の感想とあらすじ」

 死までの数か月の終末期医療をテーマにした当該作品のすべて(第三章を除く)について、感動したが、第一章の老妻を介護する老夫の愛と、第六章の父が望む積極的安楽死への葛藤には、とくに心を打たれ感涙した。

 長く記憶に残したいし、後日、ポイントになる部分を読み返したいと思うので、この2章について、別ページに、あえて作品の一部をコピーして粗筋として纏めた。

                       終

       

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