蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

フィクサー

2009年02月01日 | 映画の感想
フィクサー

弁護士事務所のベテランである主人公(ジョージ・クルーニー)は、会社の主流から外れて事務所のトラブル処理係(フィクサー)を務めている。

巨大コングロマリットが訴えられた大型訴訟に携わって勝利目前の事務所の主力弁護士が、突然寝返り原告側に決定的証拠を渡そうとしている案件の幕引きを命じられる。この弁護士はコングロマリット側が雇った殺し屋に殺され、やがて主人公にも殺し屋の手が迫る。

表舞台から遠のき、ギャンブル依存症で、副業を始めたら失敗して借金を背負っている。そんな冴えない弁護士役なのに、演じたジョージ・クルーニーが、とってもかっこいい。ゆるめたネクタイも、野暮ったい携帯電話も、息子をふくめた親族とのぎこちないやりとりも、妙にはまっている。

主人公は事務所から相応の報酬をもらった後、結局、中途半端に正義にめざめて事務所を破滅に導いてしまう。よく考えるととんでもない奴で、ストーリーとしても破綻をきたしているとも言えるのだが、なんだか納得できてしまったのは、やっぱりジョージ・クルーニーがかっこいいからだろう。
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