蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ルリボシカミキリの青

2012年12月02日 | 本の感想
ルリボシカミキリの青(福岡伸一 文芸春秋)

「ルリボシ」を変換すると最初に出たのは「瑠璃星」、「カミキリ」を変換して出たのは「髪切り」だった。「瑠璃星髪切り」、うーん、なかなかいいなあ、と思った。というのは、本書とは何の関係もない話だが、本書によるとこの虫の青さというのはこの世の何物にも比せないほど美しいという。

著者のエッセイのうまさというのは、よく知られているが、本書でも、

「海のおばけ」(昔読んだ絵本の主人公がいたというアメリカの水族館を訪ねて見たカミツキガメの話)
「シガコン奇譚」(昆虫オタクの集う店の話)
「先輩から後輩へ」(NHKの「ようこそ先輩」に出演したときの話。こんな先生にいてほしかったと思わせる)
「鈴木少年の大発見」(フタバスズキ竜の発見者の話)
「出題者の悪夢」(大学入試試験を作る教官の悩みの話)
「恥多き物書き」(著書における恥ずかしかった間違い)
「神隠し殺人事件の一考察」(死体の解体はとても大変、という話)

などが面白かった。

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