蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

カセットテープ・ダイアリーズ

2021年04月23日 | 映画の感想
カセットテープ・ダイアリーズ

主人公のジャベドの父はパキスタンからの移民で、イギリスのルートンの自動車工場に長年勤務していた(が、解雇されてしまう)。
ジャベドは友達から紹介されたブルース・スプリングスティーンに熱中するが、父はひややかだった。
バイトしていた新聞社で認められたこともあり、ジャベドは音楽評論などのジャーナリストを目指してアメリカの大学に留学しようとするが、父は強硬に反対する・・・という話。

実話に基づく話だそうで、「ボヘミアンラプソディー」でも見られたようにパキスタン移民に対するイギリスの人の差別意識は露骨だったようだ。
今ではありえないような差別行動が横行していたようだが、移民はじっと耐えるしかなかったらしい。
もっとも本作におけるジャベドの住居は広々していて生活もとても優雅な感じに描かれていたが。

原題は「Blinded by the Light」(ブルース・スプリングスティーンの楽曲名)。
ジャベドがヘッドホンをクビにかけて筆箱くらいの大きさのウォークマンでブルース・スプリングスティーンを聞いているシーンが多いことからつけた邦題と想像されるが、なかなかのセンスのよさ。
しかし、今どきの若い人にあれが昔のウォークマンだと言ったら絶句しそうだなあ。

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