銃士伝(東郷隆 講談社文庫)
東郷さんの著作を読むのは初めてなのですが、モデルガン関係の雑誌の編集をしていらしたという経歴からして、銃器に関心が高い方なのでしょう。
この本は、銃に絡んだ日本史のエピソードを材料にした短編集で、長篠合戦、関が原、幕末、明治期、日中戦争、太平洋戦争と時代順に9編が並べられています。
「銃士隊」(長篠合戦における細川家の部隊の話)、「香水」(桐野利秋の話)、「木の上」(太平洋戦争のペリリュー島の攻防の話)の3編が気に入りました。
「銃士隊」は戦国期の鉄砲の使用方法が詳細かつリアルに描かれ、臨場感がありました。
「香水」は、「人斬り半次郎」と恐れられた桐野が、(史実かどうか知りませんが)実は香水を愛用するような洒落者だったという話で、短い話ながらダンディでありながらハードボイルドな桐野像が新鮮でした。
「木の上」はすご腕日本人狙撃手をアメリカ側から描いた話。ペリリュー島の攻防戦は一般にはあまり有名ではありませんが、アメリカ側の損耗率はおそらく第二次世界大戦中最悪といわれるほどで、(最後は悲惨なバンザイ突撃で終わったものの)日本の中川大佐を中心とした戦闘指揮は(純軍事的には)もっと評価されてもいいものでしょう。
東郷さんの著作を読むのは初めてなのですが、モデルガン関係の雑誌の編集をしていらしたという経歴からして、銃器に関心が高い方なのでしょう。
この本は、銃に絡んだ日本史のエピソードを材料にした短編集で、長篠合戦、関が原、幕末、明治期、日中戦争、太平洋戦争と時代順に9編が並べられています。
「銃士隊」(長篠合戦における細川家の部隊の話)、「香水」(桐野利秋の話)、「木の上」(太平洋戦争のペリリュー島の攻防の話)の3編が気に入りました。
「銃士隊」は戦国期の鉄砲の使用方法が詳細かつリアルに描かれ、臨場感がありました。
「香水」は、「人斬り半次郎」と恐れられた桐野が、(史実かどうか知りませんが)実は香水を愛用するような洒落者だったという話で、短い話ながらダンディでありながらハードボイルドな桐野像が新鮮でした。
「木の上」はすご腕日本人狙撃手をアメリカ側から描いた話。ペリリュー島の攻防戦は一般にはあまり有名ではありませんが、アメリカ側の損耗率はおそらく第二次世界大戦中最悪といわれるほどで、(最後は悲惨なバンザイ突撃で終わったものの)日本の中川大佐を中心とした戦闘指揮は(純軍事的には)もっと評価されてもいいものでしょう。
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