蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ダウト

2010年02月20日 | 映画の感想
ダウト
学校を併設している修道院の神父(副院長クラス? フィリップ・ホフマン)は、牧師らしくない進歩的・開放的な性格で、酒を飲みタバコを喫う。
一方、学校長(メリル・ストリープ)は、修道女としての規律を厳しく守り、部下にも同じことを要求する。
学校の女教師が、件の神父が生徒に性的虐待をしているのではないかと疑い、校長に相談する。校長は神父を問い詰めるが・・・という話。

この疑惑の真相は明らかにされない。虐待されたという子の母親は事態が公になることを嫌い、親切にしてくれた神父には感謝しているという。
校長の告発によって神父は修道院を去るが、それは他の修道院の院長への栄転だった。

この手の話から予想されるのは、神父をひたすら善人・常識人として描き、校長は杓子定規の意地悪として描かれる構図だ。
それが最後にひっくり返って実は・・・という結末が予想されるのだが、キャスティングからも予想されるように、神父も校長も中途半端に善い人だったり悪い人だったりするので、カタルシスがなくてすっきりしない感じだ。
教会のかなりセンシティブな点にふれるストーリーなので、この程度にしておかないと欧米では許されないのだろうか。

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