蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

祝祭と予感

2022年07月20日 | 本の感想
祝祭と予感(恩田陸 幻冬舎)

「蜜蜂と遠雷」の後日談的(前日談もあるが)掌編集。

「祝祭と掃苔」→マサルと亜夜子供時代のピアノの先生の墓参りを、塵も伴ってする話。コンクールの裏話。

「獅子と芍薬」→ナサニエル・シルヴァバーグと嵯峨ミエコが青春時代にコンクールで競り合う話。

「袈裟と鞭撻」→「春と修羅」の(作中の)作曲者:菱沼の弟子の小山内健次の話。「蜜蜂と遠雷」の主要登場人物が出てないけど、この話が一番よかったかな。

「竪琴と葦笛」→マサルがシルヴァバーグの弟子になった経緯。

「鈴蘭と階段」→亜夜の友達の奏が愛用のヴィオラを手に入れた経緯。

「伝説と予感」→父親に連れられて貴族の館に来ていた塵と師匠のホフマンの出会い。

本書を読んであらためて「蜜蜂と遠雷」を思い起こして見ると、やはり塵のキャラが一番だったかなあと思い出された。映画のキャスト(出始め?の鈴鹿央士)も良かったのも一因かも。

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