蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

ラストダンス

2012年07月28日 | 本の感想
ラストダンス(堂場瞬一 実業之日本)

プロ野球 東京スターズのかっての主戦投手・真田は40歳になり、シーズン途中で今シーズン限りの引退を宣言し、残りのシーズンを派手にしめくくろうとする。
真田の同期入団のキャッチャー・樋口は引退を勧められているが、シーズン終盤にレギュラー捕手がケガをしたことから一軍でプレーすることになる。樋口は真田よりドラフト順が上だったのに、一軍半でたいした実績がなかったことが、いつもひっかかりになっている。真田と樋口は相性が悪く、バッテリーを組んだ実績は1回しかなかったが、リーグ戦最後の試合で組まざるをえなくなった。そして真田から思いがけない依頼を受けるが・・・という話。

悪者が登場せず、真田や樋口はやたらと恵まれた環境にあり、「そんなにうまくいくわけないでしょ」という筋書きではあるのだけれど、同じ野球小説の「BOSS」とは違って散漫な感じはなく、ラストまで一気に読めたので、エンタテイメント小説として高品質だったと思う。タイトルが悪くて損してる感じ。


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