蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

風は青海を渡るのか?

2019年09月15日 | 本の感想
風は青海を渡るのか?(森博嗣 講談社文庫タイガ)

Wシリーズ第3作。チベット出張第2弾。

ハギリたちはナクチュの(この世界では珍しい人間の)子供たちのデータを収集するうち、ナクチュの近くに、昔ウォーカロン製造会社から脱走したウォーカロンたちが暮らす村があると知る・・・という話。

ハギリが人間とウォーカロンに差が生じる原因に気づくところが本作のクライマックスなのだが、研究者の発想をなぞるような感覚があって面白かった。斬新なアイディアを思いついて興奮するさまの描写は、本当にそういう体験をしている人でないと描けないようなリアリティがあった。

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