蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

田紳有楽 空気頭

2005年05月20日 | 本の感想
朝、いつも通勤に使う電車が遅れていました。ターミナル駅の信号機故障が原因で10分ほど遅れたのですが、それだけで(いつも私が乗る駅の時点はかなりすいている)電車が超満員。乗換駅ではホームから人があふれ落ちそうで、駅員にクレームをつける人がちらほら。多少無理しても定時運転を厳守せざるを得ない理由がちょっとだけ理解できた気がしました。

昨日、藤枝静男さんの書いた「田紳有楽 空気頭」(講談社文芸文庫)を読み終わりました。川上弘美さんがエッセイで熱烈に推奨されていたので、読んでみましたが、すみません、私にはあまり面白くありませんでした。
文庫本の裏表紙に「私小説の極北」みたいな紹介が書かれていて、内省的な重苦しい内容かなあ(私はそういう小説もけっこう好き)と読みはじめたのですが、かなり(何というか)ポップなところもあります。「田紳有楽」の主人公は骨董のグイ呑みや皿で、これが金魚と恋愛したり、空を飛んだりするのですから、「この話のどこが私小説?」と素人には思えました。
昔の筒井康隆さんや今の町田康さんの小説が好きな人には面白く読めるのかなあと思います。

「田紳有楽」で鳥葬のやり方をかなり詳しく説明している箇所があって、とても興味深かったです。また「イカモノ」(ニセモノとかまがいものといった意味)という言葉が妙に気に入りました。

競艇の話。
今日は津と若松の記念の優勝戦。
津では矢後さんが38歳にしてG1初優勝。もっともSG優勝は経験済みなので、大感動というわけではなさそうですが、2号艇なのにコメント通り6コースにでて内5艇をまくりきったとのこと。まくり勢が作るレースは派手で見る楽しさがある。インが勝つばかりじゃおもしろくない。昔のようにチルト3に跳ね上げて勝負!みたいな時代がこないかなあ。
私の好きな買い方は2連単の2着流しで、2着が多い矢後さんはよく買う選手。きょうは1着でとれなかったけど。

若松では菊池さんがこれもまくって(市川さんと競り合った後)優勝。こちらは市川さんの2着を3点買っていてとれました。
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