もう25年以上前になりますか、高校時代に村上龍さんの書いた「コインロッカー・ベイビーズ」(現在は講談社文庫)を読みました。
本を読むことによって気分が悪くなって本当に吐き気がしたり、逆にスッキリしてハイな状態にもなれることをこの本により初めて体験しました。また、登場人物の感じ方が自分にそっくりである箇所がいくつかあり、架空の人物との一体感みたいなものを覚えました。
こうした感覚を「感動」と呼ぶのかもしれません。だとすると「コインロッカー・ベイビーズ」以来、「感動」した本というのは片手で数えるほどしかありません。
ゴールデンウィークに同じ著者の「半島を出よ」(幻冬舎)を読みました。
北朝鮮政府に対する反乱軍と称する人たちが福岡市を占領するという話で、特に下巻は冒険小説っぽくなって面白いのですが、えー、すみません、「感動」には至りませんでした。
かなり厚めの上下巻で、数多くの人物がそれぞれのエピソードを積み上げていく構成になっていますが、本筋以外のほとんどのエピソードは提示されるだけで収束には至りません。それが不満という人も多いのでは?と思われます。
しかし私としてはすべての伏線が終末に向かって処理されていく予定調和の筋立てよりも、ちょっと突き放されたような終わり方の方が好きです。本筋は全く破綻なく終わっていますが、著者が読者に言いたいことは別にあって本筋はサービスのようなものかなあと感じました。
色鮮やかなヤドクガエルがデザインされたカバーに影響されたのでしょうか、毒蛙や虫の面倒を見ることが生きがいというシノハラのエピソードが一番印象に残りました。そのシノハラのエピソードも本筋とは全くといっていいほど絡みがありません。
(最初は、蛙の毒を使って敵をやっつけるのか・・・なんて思ってましたが)
本を読むことによって気分が悪くなって本当に吐き気がしたり、逆にスッキリしてハイな状態にもなれることをこの本により初めて体験しました。また、登場人物の感じ方が自分にそっくりである箇所がいくつかあり、架空の人物との一体感みたいなものを覚えました。
こうした感覚を「感動」と呼ぶのかもしれません。だとすると「コインロッカー・ベイビーズ」以来、「感動」した本というのは片手で数えるほどしかありません。
ゴールデンウィークに同じ著者の「半島を出よ」(幻冬舎)を読みました。
北朝鮮政府に対する反乱軍と称する人たちが福岡市を占領するという話で、特に下巻は冒険小説っぽくなって面白いのですが、えー、すみません、「感動」には至りませんでした。
かなり厚めの上下巻で、数多くの人物がそれぞれのエピソードを積み上げていく構成になっていますが、本筋以外のほとんどのエピソードは提示されるだけで収束には至りません。それが不満という人も多いのでは?と思われます。
しかし私としてはすべての伏線が終末に向かって処理されていく予定調和の筋立てよりも、ちょっと突き放されたような終わり方の方が好きです。本筋は全く破綻なく終わっていますが、著者が読者に言いたいことは別にあって本筋はサービスのようなものかなあと感じました。
色鮮やかなヤドクガエルがデザインされたカバーに影響されたのでしょうか、毒蛙や虫の面倒を見ることが生きがいというシノハラのエピソードが一番印象に残りました。そのシノハラのエピソードも本筋とは全くといっていいほど絡みがありません。
(最初は、蛙の毒を使って敵をやっつけるのか・・・なんて思ってましたが)
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