エッセイをよく読みます。これまで読んだ中で著者別ベスト3は、向田邦子さん、伊集院静さん、沢木耕太郎さんで、無難というか穏当すぎる顔ぶれでしょう。
昨年から今年にかけて、野口悠紀雄さんのエッセイをたくさん読みましたが、ベスト3のうちの一人を入れ替えたくなるほど面白く感じられました。「超整理日誌」シリーズは長年雑誌で連載が続いていてファンが多いのでしょう。「超整理法」などの実用書シリーズは、多忙な大学教授である著者本人でないと役に立たないようなノウハウですが、実用書としてではなくエッセイや物語として見れば楽しく読めると思います。
野口さんのエッセイからは、割合に単純かつ普通の人でも共感できる正義感を持っておられることが感じられます。その感覚に反する事象にはすぐに腹をたて、それを皮肉まじりではなくストレートに文章にしているところにも好感が持てます。(皮肉な言い方をしようとされている文章もあるのですが、うまくいっていません)。野口さんは東京生まれの東京育ち。性格も落語の登場人物のような典型的な江戸っ子のようです。このため、「この人がもし自分が教わっている先生だったら大変そうだなあ」とよく思います。とても頭の回転が速くて、気がきいて、難しい質問にも即答できる人でないとこっぴどく怒られそうだから。
専門である経済に関するエッセイでは、日本経済(というより日本人)に対してとても悲観的で、読んでいてちょっと暗い気分になります。どちらかというと専門分野と関係のない音楽や絵画、あるいは旅行についてのエッセイが読みやすい内容になっています。
おすすめは「時間旅行の愉しみ」(新潮文庫)、「天使の出現」(日本経済新聞社)。
冒頭のベスト3著者から1冊づつおすすめすると(今さら・・・ですが)「父の詫び状」「あの子のカーネーション」(ともに文春文庫)、「チェーン・スモーキング」(新潮文庫)。
昨年から今年にかけて、野口悠紀雄さんのエッセイをたくさん読みましたが、ベスト3のうちの一人を入れ替えたくなるほど面白く感じられました。「超整理日誌」シリーズは長年雑誌で連載が続いていてファンが多いのでしょう。「超整理法」などの実用書シリーズは、多忙な大学教授である著者本人でないと役に立たないようなノウハウですが、実用書としてではなくエッセイや物語として見れば楽しく読めると思います。
野口さんのエッセイからは、割合に単純かつ普通の人でも共感できる正義感を持っておられることが感じられます。その感覚に反する事象にはすぐに腹をたて、それを皮肉まじりではなくストレートに文章にしているところにも好感が持てます。(皮肉な言い方をしようとされている文章もあるのですが、うまくいっていません)。野口さんは東京生まれの東京育ち。性格も落語の登場人物のような典型的な江戸っ子のようです。このため、「この人がもし自分が教わっている先生だったら大変そうだなあ」とよく思います。とても頭の回転が速くて、気がきいて、難しい質問にも即答できる人でないとこっぴどく怒られそうだから。
専門である経済に関するエッセイでは、日本経済(というより日本人)に対してとても悲観的で、読んでいてちょっと暗い気分になります。どちらかというと専門分野と関係のない音楽や絵画、あるいは旅行についてのエッセイが読みやすい内容になっています。
おすすめは「時間旅行の愉しみ」(新潮文庫)、「天使の出現」(日本経済新聞社)。
冒頭のベスト3著者から1冊づつおすすめすると(今さら・・・ですが)「父の詫び状」「あの子のカーネーション」(ともに文春文庫)、「チェーン・スモーキング」(新潮文庫)。
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