もっと言ってはいけない(橘玲 新潮新書)
現代は知識力が偏重される知識社会であり、そこでは知能指数(IQ)の高さが成功の最有力因子だが、知能指数の高低は大部分が遺伝で説明できる。東アジア(日本、韓国、中国など)の民族は知能指数が平均的に高く、知識社会で優勢となるだろう・・・という話。
遺伝を因果律の決定要因とするのは民族間などの差別につながるので、そういうことはあからさまにしてはいけない、というのがタイトルの由来。例によっていろいろな人の著作や思想の一部をつまみ食いしたような内容ではあるのだが、著者のクールな語り口によって面白おかしく読めた。引用文献自体がどれだけ信憑性があるものか判断できないので、真偽のほどは定かでないが。
丸山宗利さんの「昆虫はすごい」という著作で知った説だが・・・(以下引用)
「ヒトと家畜や農作物の関係に関して、ヒトがそれらを管理しているのではなく、逆にそれらに支配されているという変わった見方もある。自分の遺伝子を子孫に残すことが生物の至上命令であるならば、家畜や作物がヒトにそれをさせているという面があるからである」
本書のあとがきにも似たような主旨の部分があって、そこが一番印象に残った。(以下引用)
「IQ130以上は人口の2.3%、IQ145以上は0.13%しかいない。どのような社会も、多数派(マジョリティ)である平均的な知能のひとたちがもっとも楽しめるように最適化されている。なぜなら、彼ら/彼女たちこそが最大の消費者なのだから。
そう考えれば、高知能のマイノリティは、使いきれないほどの富(金融機関のサーバーに格納された電子データ)と引き換えに、マジョリティ(ふつうのひとたち)がより安楽に暮らし娯楽を楽しめるよう「奉仕」しているともいえるだろう」
現代は知識力が偏重される知識社会であり、そこでは知能指数(IQ)の高さが成功の最有力因子だが、知能指数の高低は大部分が遺伝で説明できる。東アジア(日本、韓国、中国など)の民族は知能指数が平均的に高く、知識社会で優勢となるだろう・・・という話。
遺伝を因果律の決定要因とするのは民族間などの差別につながるので、そういうことはあからさまにしてはいけない、というのがタイトルの由来。例によっていろいろな人の著作や思想の一部をつまみ食いしたような内容ではあるのだが、著者のクールな語り口によって面白おかしく読めた。引用文献自体がどれだけ信憑性があるものか判断できないので、真偽のほどは定かでないが。
丸山宗利さんの「昆虫はすごい」という著作で知った説だが・・・(以下引用)
「ヒトと家畜や農作物の関係に関して、ヒトがそれらを管理しているのではなく、逆にそれらに支配されているという変わった見方もある。自分の遺伝子を子孫に残すことが生物の至上命令であるならば、家畜や作物がヒトにそれをさせているという面があるからである」
本書のあとがきにも似たような主旨の部分があって、そこが一番印象に残った。(以下引用)
「IQ130以上は人口の2.3%、IQ145以上は0.13%しかいない。どのような社会も、多数派(マジョリティ)である平均的な知能のひとたちがもっとも楽しめるように最適化されている。なぜなら、彼ら/彼女たちこそが最大の消費者なのだから。
そう考えれば、高知能のマイノリティは、使いきれないほどの富(金融機関のサーバーに格納された電子データ)と引き換えに、マジョリティ(ふつうのひとたち)がより安楽に暮らし娯楽を楽しめるよう「奉仕」しているともいえるだろう」