老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

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『水原元通訳 出頭・拘束・保釈…』から見た「米国流司法取引」対「日本の人質司法」

2024-04-17 09:57:37 | 民主主義・人権
『水原元通訳 “大谷選手に謝罪したい”と声明 出頭し拘束・保釈』。その辺り、TV・展開から、「米国流司法取引」対「日本の人質司法」を考えてみた。

勿論、人質司法を口にする以上、これに好感は持っていない。日本の刑事司法、捜査は、戦前とそう変わっていないのではないか。

例えば、権利保釈「(必要的保釈-刑訴法89条)」の規定はあるが、実効性が奪われている。逮捕の後は、無造作に、23日間の勾留~起訴まで<拉致・監禁が続く>ことになっている。しかも、捜査・尋問に弁護士の立会いは認めない。弁護士との接見交通も制限する。被疑者の権利、防御はあまりに不十分…人質司法と言われる所以。

さて、日々伝えられる、日本で大人気の大谷翔平氏と彼の元通訳、水原一平氏の銀行詐欺の疑い!?事件で、米国流の逮捕・司法取引など、間接的だが、目の当たりにすることが出来た。いづれも、初めてのことだった。どうしても、日本人は、日本での逮捕・捜査の通例を背景に理解しようとしてしまうが、それは誤解!邪魔になるばかり…。

只、被疑者、犯罪(被疑事実)の追及は共通するものの、人権尊重、人権規定との距離感、どちらを優先するかなどなど、斟酌する中で、相当大差の捜査があるのかと。 唯、日本の人質司法のような極端なものは、類を見ないのかと。

日本の最高法規、日本国憲法に帰るべきではないかと思う。人権制限・侵害を当然視する、戦前からの伝統ではなく。

〔基本的人権の由来特質〕
第九十七条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
 
アメリカの司法取引採用について、「犯罪も多いので、効率の点から採用されている」と、番組で紹介があった。しかし、それだけではなかろう。決して冤罪を生まない、市民社会の常識、できる限り、人権を尊重すると言う選択が。

ウーン、してみると、人質司法を敢行する日本は、捜査、警察関係は、無闇と加重に人材が溢れているのかも、と思った次第。

自民党には、相性として民主的、現代国家とは似ても似つかず、警察国家がさも似たり。人権尊重のオーソリティ、人権委員会もない。予定も!?

<ご参考に>
水原元通訳 “大谷選手に謝罪したい”と声明 出頭し拘束・保釈 2024年4月13日 11時34分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240413/k10014420791000.html
そのとき 大谷翔平は… 水原元通訳 破綻への時系列を振り返る 2024年4月12日 19時07分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240412/k10014420381000.html

刑事訴訟の流れ - MtBook US リーガルサービス
https://mtbook.com/service/criminal-lawsuit/
『刑事裁判において、通常法廷内で最初に行われる手続きは罪状認否です。被告が書面による罪状を受領し、弁護士による代理が認められ、訴えられている罪状に対して応答すると、裁判の日程が計画され、保釈が審理されます。』 ...

ドイツ法曹学会所属の専門家に聞く海外の司法 ※刑事訴訟法198条
https://keiji-pro.com/magazine/169/

「護憲+コラム」より
蔵龍隠士

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