老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

シャボン玉飛んだ!

2012-11-22 15:31:36 | 民主党政権
シャボン玉(野口雨情作詞・中山晋平作曲の日本の童謡。)

シャボン玉飛んだ
屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで
こわれて消えた

シャボン玉消えた
飛ばずに消えた
産まれてすぐに
こわれて消えた

風、風、吹くな
シャボン玉飛ばそ


鳩山由紀夫元首相が引退した。彼の引退会見を見ていて、政治の非情さを感じた。彼は、政治の汚濁の中で生きるには、純情すぎたのであろう。育ちの良さ、座りの良さなどを勘案すれば、彼は担がれる神輿としては最適だったが、修羅場に飛び込む戦闘隊長としては、不向きだった。彼は、“友愛”を政治信条としていたが、人間は“脅しと金と自分の利益”でしか動かないと割り切っている鉄面皮の集団である政治屋どもの中では、泥沼に咲く蓮にもなれなかった。

私は、鳩山由紀夫の引退会見を聞きながら、上の童謡【シャボン玉】を思い出す。1923年に書かれたこの童謡は、直接的には、野口雨情が一人目の子どもを生まれて8日目で亡くし、そして次の子どもも3才で亡くしてしまう、という胸をかきむしられるような悲しい体験が背景にある。同時に、歌というものは、作者の想いを超えて様々な人々の想いと重なり合う宿命を持つ。すぐれた歌であればあるほど多くの人の想いと重なり合うものである。これが歌の【普遍性】というものだろう。

「シャボン玉」は、アナーキストの挫折の歌だという説がある。幸徳秋水が関与したとされる【大逆事件】は1910年。1923年当時は、アナーキスト(無政府主義者)にとっては、まさに冬の時代だった。同年に起きた関東大震災では、大杉栄が虐殺されている。
http://www.youtube.com/watch?v=s46RFPNBG1s

鳩山由紀夫にとっては、「シャボン玉飛んだ/屋根まで飛んだ/屋根まで飛んで/こわれて消えた」という歌詞は、まさに自分自身と重なり合うだろう。

政治家にとって【理念】とか【哲学】というものは、無くてはならないものであり、政治家としてのレーゾンデートルそのものであろう。同時に、政治家は、夢想家であり過ぎても駄目で、それこそ人々の一挙手一投足にも神経を払う「現実主義者」でなければ大成しない。豊臣秀吉を持ち出すまでもなく、田中角栄も「人たらしの名人」と呼ばれて権力を握った。このバランスがとれて初めて政治家となれるのであって、どちらが勝ち過ぎても成功しない。

鳩山由紀夫は、どちらかと言えば、【夢想家】に近い政治家だった。絵描きがカンバスに絵を描くように、政治のカンバスに「友愛」という絵を描きたかったに違いない。彼の優柔不断さは、自らの理念に反対する政治家(政治屋)どもの首をはねる事のできなかった弱さにある。彼の人間観(友愛)がそうさせたと言ってよい。

わたしは彼の弱さは嫌いではない。「裏切るより裏切られる方がまだまし」という鳩山由紀夫の歩み方を見れば、この人は本当に良い人なんだなあと思う。

政権交代を果たした選挙の時、わたしの選挙区に鳩山由紀夫が来た事がある。その時、「たばこ税増税」の話をした。演説が終わって帰る時、わたしが「他の話は納得できたが、タバコ税増税はいただけないですね」と話しかけたら、彼は首をすくめて困った顔をしていました。「ああ、この人は、政治家らしくない良い人だなあ」と感じた。これが、今回彼が引退に追い込まれた最大の要因だと思う。

わたしは、この選挙で、小沢一郎とともに鳩山由紀夫に最後のシャボン玉を飛ばしてほしかったと思う。
「風、風吹くな シャボン玉/ 飛ばそ」

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
流水

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「野田総理を憲法違反未必の故意自衛隊(アメリカと)共謀殺人罪で緊急逮捕せよ」 (通りがけ)
2012-11-23 12:53:06
ふじふじのフィルターさまへ書き込みました。
>>http://fujifujinovember.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/post-d7c1.html#comment-74518053

>アルルの男・ヒロシ(中田安彦)の分析http://www.snsi.jp/tops/kouhou/1634
>は、当たっているでしょう。(ふじふじさま)

その通りです。
ユダ金が野田に解散を命じたのは橋下を首相にして日本から軍資金のみならず軍隊そのものを調達するためです。
植草氏が野田が12月中にサプライズを準備していると予測していましたが、これはユダ金が準備しているということです。そのサプライズは自衛隊が派遣されているシリアで起こります。
12月になったらイスラエルのガザ爆撃に対する報復攻撃(もちろん山本美香女史を殺したCIAジャッカルによる偽装報復)が激化して戦場が拡大し自衛隊がジャッカルによって虐殺壊滅させられる。
これがユダ金のショックドクトリンです。

野田がいまや明らかに戦場=戦闘地域と化したシリアに自衛隊を駐屯させたままであることは明白な憲法違反大犯罪です。日本国民である自衛隊員を全員戦場に留め置いて武器で殺そうとしている計画的な大量殺人そのものです。野田の憲法無視の自衛隊派遣命令ですでに未必の故意が成立している。

この野田の自衛隊殲滅首相犯行が日本国内で露見する危険を隠すために、ユダ金は野田に今まったく不要不急の「定数是正」談合解散を命じた。橋下にも出馬するよう命じた。選挙は大混乱です。その混乱で日本国民の耳目をイスラエルアメリカ連合軍によるパレスチナシリア虐殺略奪から逸らしておいて12月になったら予定通り自衛隊を虐殺して永久不戦の平和憲法国家日本を下劣なユダ金と同じ戦争犯罪国家に仕立て上げようとしているのです。

時間がありません。直ちに野田と橋下を逮捕しなければならない。選挙期間中だからいま不逮捕特権がある日本人は誰もいないのです。直ちに野田と橋下を逮捕しましょう。
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