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田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

焚くほどは風がもてくる落ち葉かな/麻屋与志夫

2011-10-27 14:18:24 | ブログ
 10月27日 木曜日
プログです。

●カサコソとかわいた音が裏庭でしていた。
わたしはホリゴタツでPCに向かっている。
塾のキャッチコピーをかんがえていた。
これが小説を書くよりはるかに難しい。
現在の生徒の在籍数ではなんとも生活が苦しいらしい。
わたしはそういうことには無頓着。
生活能力にかんすることはすべてダメ男。
でも年末に成ると、それ師走というではないではすか。
さすがに新聞の折り込みチラシをださなければならないことになる。

●カミサンが落ち葉掃きをはじめた。
今年もこれで冬がやってくる。
まいどくりかえしているこの季節の風物詩だ。
カサカサと落ち葉を掃き集めている音。
熊手も竹製。
さいきんでは金属製のものもありますよね。
箒はもちろん竹ぼうき。
カミサンは和の生活に憧れいる。
田舎町で暮らすことをモットーとしている――。

●塾の講師をいつの日か引退できたら和服ですごしたい。
というのがカミサンの口癖だ。

●まあそんな日は訪れることはないだろう。
なにせかせぎのないわたしだ。
生涯現役とうそぶいている。
動いていれば倒れることはない。
もちろん、病気で倒れることと。
経済生活が倒産にみまわれる。
の両方にかけたことばだ。

●そんなわたしをサポートしてくれる道歌をむかしおぼえた。

●焚くほどは風がもてくる落ち葉かな。

●あまり幼少のころにおぼえたのでどなたの作品かわからなかった。

●さっそくわが愛するPCのハルちゃんにきいてみた。

●良寛さんの作品だった。
なるほどな。
良寛さんらしいな。
あらためて感服した。

●昭和のままの授業料で値上げもせず。
がんばっているわたしの心の源流は。
この道歌にあるのかもしれない。

●お札がひらひらとどこからかまいおちてこないかしら……。

●――コタツで駄作をかきつづっている生活力のないわたしに。
カミサンがよくついてきてくれたものだ。
感謝することしきり。
感謝するこしとはだれでもできる。
来年はもっといい、売れそうな小説をかこうと反省した。
反省するだけではなく。
すこしは台所事情にも気をくばらなくては。
いけないのだろう。

●裏庭ではまだ落ち葉を掃く音がつづいている。

    

    



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リルケのバラの咲く庭で/麻屋与志夫

2011-10-26 11:24:19 | ブログ
   
    リルケの薔薇
   

10月26日 水曜日

●昨夜は一睡もしないで「クノイチ」を書いた。

●朝。夜来の雨はやんでいた。

●カミサンはキバサミを探している。

●バラの剪定を朝からする気なのだろう。

●ても、まだパチン、パチンという枝を切る音はしない。

●いつも、物をしまい失くすカミサン。

●おかあさんは、人生の半分は探し物をしているね。

●娘たちに、からかわれている。カミサン。

●わたしは人生のすべてをかけてなにを探しているのだろう。


無題

    風雨にさらされた
    バラの花びらが
    枝をはなれて
    地面に散っていた
    庭を染めている
    
    赤いバラの花弁は赤く
    白いバラの花弁は白く
    黄色く
    紫色
    オレンジ色に
    花弁の色は
    大地に在っても
    さらに美しかった。

    わたしは宙に眼を据えていた
    なにか、迫ってくるものがある
    この数日
    その予感のなかで
    生きている
    なにかが
    おきようとしているのだ
    わたしは妻の
    バラの庭に
    立ちつくしていた

    探し物が見つかるのだろうか 

       
     紫雲
     

     ブルームーン
         
     カフエラテ
     
 
     アルブレヒトデユラーローズ
     

     イエローシンプリティ
     


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赤くなったカラスウリ/麻屋与志夫

2011-10-21 09:40:37 | ブログ
10月21日 金曜日

プログです。

●永六輔さんのことを書いた10月16日のブログで。
庭のカラスウリのことにチョッとふれておいた。
赤と青のカラスウリの対比。

    

そして、わたしはあらゆる面で未熟だからこの青いカラスウリだ。
と書いておいた。
ところがだ――。

●このわたしの自嘲ぎみの心情を。
造化の神がpityとおぼしめし。
奇跡をおこしてくれた。
昨日なんの気なしに、わたしの青いカラスウリを見あげたところ。
アラアラ、赤く熟しているではないか(写真はのちほど)。
うれしかった。
捨てる神あれば拾う神あり。

       

●同じ蔓の同じ箇所にまるで双子のように生っていたのに。
いっぽうだけが熟しているというのはアンフェアだとお気づきに成ったのかな。
いずれにしても、こんなささやかな自然の成り行きにもわたしは敏感に反応するようになっている。

●いまさらイイトシコイテ、原稿のモチコミもできない。
ただただ、ひたすら書きつづけるだけしか能がない。
平成4年までは、まがりなりにも雑誌に小説を書いて原稿料を稼いでいた。
それがかくのごとく尾羽打ち枯らし。
さびしい田舎暮らしをよぎなくさせられている。

●だいたいこうした古い諺に頼って文章をつづることじたい、古い、ふるいですよね。秋風が吹いている。
さびしく庭を逍遥した。
バラがケナゲニ咲いている。

    

●まだ内孫は一歳に成ったばかりだ。
あと二、三十年は書きつづけることができる。
そのうちどなたかわたしの小説を拾ってくださる方があらわれるだろう、と思っている。
期待している。

●野州路は紅葉の季節をむかえようとしている。

●あすは、カミサンを誘って日光にでもいこうかな。

●「クノイチ48帝都の夜に散る」は今日中にはアップします。
よろしくひきつづき、ご愛読ください。


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次回作は「クノイチ48帝都に散る」です/麻屋与志夫

2011-10-20 17:43:39 | Weblog
10月20日 木曜日
プログです。

●「イジメ教師は悪魔の顔」は9月5日に連載をはじめた。
今日で一応「完」という一字を最期の章の、
そのまた終りの文章の後に書きいれることが出来ました。

●シリアスな話題におつきあいいただきありがとうございました。
我田先生が教え子の首にカッターナイフで斬りつけるところからがフイクションです。前半はほとんどわたしが経験したことだけに書くのが辛かった。

●ですから、この小説の着想は25年も前からありました。
いや誠と勝平のイジメなどはむろん、それより前の出来事です。

●すぐにでも、書きたいと若い時から焦っていました。
でも内容があまりに実際に起きたことに近いために躊躇われました。

●そしていまわたしも老いました。
あの当時の先生は、もうこの世にはいません。
それで勇気をもって、それでも故人をあまり辱めないようにと配慮しながら書き上げました。

●教師から受ける迫害ほどこわいものはありません。
生徒は逆らえませんから。

●わたしがいま教師をしているだけにそれがよくわかります。
いかに生徒のこころを傷つけずに授業をつづけるか配慮しています。

●さて、次回からはフイクション。
わたしのシリーズもので、一番人気の「クノイチ48」になります。
ご期待ください。

●面白い作品を書くことに徹したいと思います。


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最終章 イジメ教師は悪魔の顔/麻屋与志夫

2011-10-20 08:30:02 | Weblog
9

「翔太」
「なんだよ」

ボクはミュウと話していた。
ミユの鳴き声をきく。
ミュウの心がよくわかる。
ことばが理解できる。
ボイスチェンジャーをつけているみたいだ。

「わたしをひろってくれて、ありがとう」
「ボクこそミュウとであえてうれしかった。神沼でのたったひとつのたのしい思い出なんだから……」
「わがはい猫である。名前はムック」
ムックも喉のあたりから血をながしていた。
猫の死骸。
チョウたくさんの猫が死んでいる。

ミュのよびかけに応じて集まってきた猫たちだ。
みんな死んでいる。

ミュウもムックもその仲間入りすることはわかっている。
これだけの裂き傷をうけてよくいままで戦ってくれた。
いままで跳び跳ねて人狼と戦っていたなんてウソみたいだ。

ムックがきどっている。
ぼくの悲しみをやわらげようとしているのだ。
けなげなやつだ。 

「これいちど、やりたかったんだ。わがはいは猫である」

そして、目を閉じだ。

ミュウがムックをぺろぺろなめていたが、やがてそれも出来なくなった。
ムックの背に頭をのせたまま動かなくなった。

「また……かわいそうな捨て猫をひろってあげて、翔太。オネガイ」

ミュウとの別れだった。
雄の黒猫がミュウをペロペロなめている。
かなしみをこめてなめている。

その目には涙がある。
涙をこぼしているよう見える。

ムックが死んだ。
ミュウも死んだ。      

狼と戦って死んだ。

勝てるはずのない人狼と戦いでおおくの猫が死んだ。

ぼくは、庭の隅に猫の墓をたてよう。
ミュウとムックの墓を、2匹の愛する猫を埋めてやる。
戦没した名もない猫たちの墓も作るのだ。

寒がりのミュウはぼくの服でくるんでやる。
いつまでもいっしょだ。

翔太は泣いていた。
泣きながら2匹をだきかかえると、父の待つ4駆動にちかよっていった。

「キャツ。ありがとう。みんな、みんなりっぱだったよ。ありがとう」

10

誠は必死で携帯をうちつづけていた。

「はい」
やっと妻がでた。
「美智子、なにかかわったことないか」
「そっちは大変ね、北小が燃えているわ。テレビでやってる」
「こっちはだいじょうぶだ。それより警戒するんだ……」
「ちょっとまって、こんな朝早くから宅急便かしら」
「でるな!!」
ピンポンとかすかなインターホンの音。
「でるな。だめだ」

勝平が血だらけの体で寄ってきた。
「どうした。誠、なにかあったのか」
かすかに東京のマンションで妻とふたりの娘たちがあげた悲鳴がきこえた。
それっきり携帯は切られてしまった。
なんど呼び出しても、こんどはつながらない。

「井波のやつが動きだしたのだ」
「おとうさんは? どうする」  
「心配するな。小野崎さんがいる」
小野崎がうなずく。  

「まかせてくれ」
「小野崎なにか話があったのだろう」
「ぼくは離婚した。そのことはあとではなす。誠はやく東京へもどれ」と小野崎。

勝平は思う。
おれは元気になったらここに住みつこう。
どうしてそのことに気づかずにいたのだ。
このを再生してみせる。                          
勝平はわかわかしい夢を見ていた。

おさない並子がの奥から走ってくる。
                      
                       完


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悪魔を憐れむ イジメ教師は悪魔の顔/麻屋与志夫

2011-10-19 13:45:46 | Weblog
8

「ぼく我田先生のことウランデなんかいないからね。先生は人狼に憑かれていたんだ。のっとられていたんだね。人狼のいいなりに動いていたんだ。先生が先生でなくなっていたんだ。先生もかわいそうな犠牲者なんだ」

あれほど迫害を受けたのに翔太は泣いていた。
我田先生のために泣いていた。
恨みをのこしていない。

たとえ、悪魔にたいしてでも、完全な憎しみをもってはいけない。
慈しみの心で敵を許すのだ。
悪魔は堕天使だ。
かつては、神に一番近い天使だったのだ。
愛の一かけらくらい、まだのこっているはずだ。
その愛に訴えかけてやるのだ。そうすれば……。

「こうやって、ぼくらは戦ってきたんだね。ジイチャン。勝平ジイチャン。悲しいことだね。でもぼくらは戦いつづけなければらないんだ。セツナイね。むかしから、戦いがつづいてきてるんだね。はやくおわりにしたいね」

「そうだ。戦いのない明日のためにおれたちは戦いつづけてきたんだ」

「ありがとう、ジイチャン。いろんなことがわかってきたよ。戦いのない明日のために、いままたぼくらは戦いはじめたんだね」

ボクはこのとき気づいた。
ジイチャンの体からは血が流れていた。
背中に人狼にひっかかれた深い傷があった。
ぼくはパパに教えた。

「心配するな。これくらいの出血では死にたくてもお迎えがくることはない」



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外皮を脱ぎ捨てて イジメ教師は悪魔の顔/麻屋与志夫

2011-10-19 11:43:53 | Weblog
7

「これでおわりだ。銀の弾だ」
人狼の体が中空にはねあがった。
地面に落ちてきた。
着地したとたんに、副谷の体となって溶けていく。
井波の体はすぐには溶けださなかった。
しぶとく人の体のままで大地でのたうっていた。
しかし……ドロッとした粘液になっていく。

「この体にはあきあきしていた。もうこんな古い外皮は必要ない。はやく脱ぎ捨てたかった。だがおれは滅びない。器はいくらでもある。またすぐ会えるからな。それに……いまごろ東京でなにが起きているか。楽しみだ。翔太、おまえのに入院した病院は井波総合病院といわなかったか……」

その言葉が誠を恐怖のどん底へ落とし込んだ。
誠は携帯を打つ。
妻のいる東京のマンションへ。

「どうしてなんだよ。どうして我田先生までここにいたの? ひとの姿のまま、先生だけ死んでいるの? 最期まで狼の奴隷としてシンジャッタの?」

人狼に魂まで侵されていた。
我田先生が倒れている。

まだこのとき、翔太は知らない。
我田先生が学校に放火してきたことを知らない。
日本最古の木造校舎の神沼北小学校が全焼したことを知らない。
黒川がある。
日光杉並木が聳えている。
森の奥の尾形だ。
ここまでは火事の騒ぎは伝わってこない。
だれもまだ知らない。 
明日に成れば。
焼け跡から白骨が累々と発見されることを。
白骨はかなり古いものもある。
白骨が栃木県警の鑑識に委ねられて公表されるまでは。
まだなにも知らない。

人狼のいいようにあやつられて。
生徒たちを虐待し。
あげくのはてに。
担任クラスの生徒をきりきざんだ女教師。
はったと虚空を睨んだ我田の目にはまだ狂気が宿っていた。
勝平がそっと瞼が閉じるように。
手のひらでなでおろした。

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人狼の餌場 イジメ教師は悪魔の顔/麻屋与志夫

2011-10-19 04:22:22 | Weblog
6

「勝平。いつかは、キサマとこうして対決できると……。たのしみにしていた」

悪魔的存在。
そのあらわれ。
である人狼がニカット歯をむいた。
井波少尉の顔になっている。

「キサマの肉はうまそうだ」
「どうしておれたちにアダなすんだ」
「人が苦しむのを見るのが好きだ。われわれには栄養源――元気の元になる。おまえたちの肉を食らうのが好きなのだよ。おいしいからな。ただそれだけの理由からだ。おまえたちの苦しみが、肉が、人狼の食料だ。この街はおれたちの餌場なのだ。ただそれだけのことだ」
「人狼、あんたらには理性はないのか」

パパは人狼たちに切りつけた。
低くかまえた剣がきらめいた。
月の光を断ち切るように、鋭く人狼を下から薙いだ。
たしかに人狼は月光の下では活きいきとしている。
人狼の足がドタっと地面に落ちた。

猫が群がった。
人狼の群れが井波を副谷を庇った。

周囲に盾を形成した。

乱戦。

そしていつのまにか、小野崎のおじさんがパパのよこにいた。

「たしかに見たぞ。こんなヤツが――これが学校に棲んでいたのか。この人狼が息子の敵だったのか!! 慧をイジメテいたのか」

悲痛な声をあげた。
ぼくらはみんな円陣をつくった。
回りにはまたまだ敵がいる。
とり囲まれた。

「ミユ、ムック。ボスだけをねらうんだ」

ぼくはパパと力を併せて念波をボスである井波に浴びせる。

もう戦うことが楽しくて、楽しくて。
だってこれって体ごと参加できるゲームだ。
ゲームの世界のぼくはヒローだ。
いままでだってこうして戦えばよかったのだ。
戦いなんだ。
ぼくらは戦うことを学ばなければならなかったのだ。

いちばんたいせつなことをぼくは避けて、逃げていた。

食うか食われるか。
殺すか殺されるか。

この世にはほんとうに悪魔がいるのだ。
悪魔とは戦わなければ、こちらが滅ぼされちゃうんだ。
いつでも、ぼくらには敵がいる。
悪魔がいる。

じぶんのために、次は愛する家族のために戦う。
そして、街のために。
故郷を愛することを忘れるな。 
家族を守ことを誓え。
武装するときがきたのだ。
じぶんたちのことはじぶんで守るのだ。
カツヘイジィジィの口癖だ。  
ジイチャンの教えだ。

これは男がわすれてはならないことなのだ。
ジィジィが人狼のボスに拳銃をうちこむ。


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死闘 イジメ教師は悪魔の顔/麻屋与志夫

2011-10-18 09:36:57 | Weblog
5

ジィジィがおおきくウナヅク。
ボクハジィジィと背中合わせで狼の群れとむかいあった。

「誠。これで戦え」
ジィジィが日本刀をパパにわたした。
ジィジィは胸のホルスターからケンジュウをぬきだした。
カッコいい。
ジィジィは傭兵だった。
ジィジィは厚木にアメリカ軍の特殊空挺隊にいたことがある。
ホントウだったのだ。
拳銃で戦う勝平ジィジィをはじめて見た。
モウマルマル劇画、ゲームだ。

それも等身大のバーチャルの世界だ。
バーチャンも生きていればよかったのに。
いやちがう、あの竜は並子バアチャンだ。
そのまたバーの貞子、そしてムカシカラのバーチャンがボクラを守っている。
共に戦っている。
いつでも、ボクラ家族は一体となって生きている。

九尾族の尾形の真っ赤な血。
不滅の家系なんだ。

ママはいつもうちの家計は赤字だ。
赤字だといっている。
コレジョーク。
いままさに敵の真っ赤に血がながれている。
これホントだよ。
ママに見せたい。
お姉ちゃんたちにも見てもらいたい。
真っ向から敵がおそってくる。

道祖神の在る道。
パパが戦っている。
竜がパパを守っている。
パパ。
がんばって。
狼なんかに負けないで。

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鉤爪の戦い イジメ教師は悪魔の顔/麻屋与志夫

2011-10-17 12:36:17 | Weblog
4

猫は鉤爪をたてる。
爪でひっかく。
爪をたてる。
人狼をきりさく。
からだの毛を総毛だてて猫は戦っている。
毛がたっているから大きく見える。
ただそれだけではない。
猫は倍もおおきくなった。

黒猫は黒豹だ。
ミュウとムックは虎だ。

狼なんかに負けるわけがない。
狼が倒れた。 
虎の爪でひきさかれる。
豹の爪でひきさかれる。 

倒れると人になる。
人の姿で死ぬ。
歪んだ顔は人にもどっている。
息ができなくて苦しんで死んだ顔だ。
ぼくの念波で窒息したのだ。
ころがった。
くるしんでいる。
痛がっている。

体にはえていた毛が消えていく。

黒猫がミュウとムックが吠えている。

人狼は顔が人間にもど。
くるしがると人間にもどる。
すると猫はソイツをおそわない。

虎のように巨大化した猫はつぎの敵にむかう。
黒豹が先陣をつとめてあばれまわっている。
狼はいくらでもいる。
群がっている。
あとからあとから現れる。
猫は戦う。
つぎの狼にむかう。

ボクはジィジィのところにかけつけた。
 
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