田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

とある田舎町の「学校の怪談」episode18 ぬ毛子さん

2013-07-31 03:36:27 | とある田舎町の「学校の怪談」
episode18 ぬ毛子さん

ある小学校にイジメッ子がいました。

女子生徒の髪の毛に異常な興味をいだいていました。

クラスの女の子の髪の毛をぬいてはノートにはりつけていました。

ぬいた子の名前や、ぬいたときの女の子の反応などを記録していました。

「きゃ」と悲鳴を上げた。

「痛い」と泣き出した。

青くなってふるえていた。

先生にいいつけた。

国語の作文を書くのは苦手なはずなのに――。

実に細かく書いてありました。

クラスの女の子全員のコレクションができあがりました。

ほかのクラスまで遠征するようになりました。

そして、ある昼休み。

髪の長い、色白の下級生の女の子が彼のクラスの廊下を歩いてきました。

女の子の髪に手を伸ばしました。

引きました。

バサッと長い髪が束となってぬけました。

そのあまりの量にイジメッ子は仰天しました。

それだけではありません。

声が聞こえてきました。

「うちの孫の毛を抜いたのは誰だ……」

長い髪の毛の束が彼の喉にまきつきました。

「わたしの髪をぬいたのは誰なの……」

髪の毛か喉をしめつけます。

髪の毛が口をきいています。


「あわあわわわわ……。たすけてくれ――」

髪の毛を、ほどこうとして、彼は夢中で喉元をかきむしったそうです。

いまでも、かれの喉元にはソノときの引っかき傷が残っています。



その女の子の髪は死んだお婆ちゃんの髪でつくったウィッグでした。
薬の副作用で一時的に髪の抜けた孫を心配したお婆ちゃんが。
じぶんの髪でつくってくれたウィッグだったのです。


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とある田舎町の「学校の怪談」episode17 お化け教室  麻屋与志夫

2013-07-30 12:31:02 | とある田舎町の「学校の怪談」
episode17 お化け教室

●夏休みだ。

萌のクラスでは成績表を渡される日には――。

二学期からの席替えのとおりにすわることになっていた。

萌のうしろにはK小学校のいじめっ子ワーストの中島くんがすわった。

「いいですか、これからはこの席順ですわるのよ。では成績表をわたします。呼ばれた人はまえにとりにきてね」


先生の声がいつになく厳しい。

クラス全体の成績が5クラスある6年生のなかで、最下位だったからだ。

萌への中島くんのいたずらがはじまった。

シャーペンの先で萌の背をつつく。

それも布をつきとおして肌に傷がつくほどだ。

痛い。

黒いホクロになるかもしれない。

萌はたえた。

つんつんつん。

痛い。萌はガマンシタ。

つんつんつん。

萌は必死でたえ、ガマンシタ。

つんつんつん。

こんどつつかれれば、10回目だ。

ほらきた。

萌は背中を少し傾げた。

痛みに耐えかねて机に顔をふせた。

中島くんのペン先がぶすりと萌の背中につきささった。

鮮血が噴水のようにふき出した。

ギャッと悲鳴を上げたのは中島クンだった。

椅子を倒して後ろに倒れ込んだ。

ワァワアと意味のない叫び声をあげて教室をとびだしていった。

どういうことが起きたのか。??????????

●みなさんで、謎ときをしてください。

●皆さんの回答はコメントにどうぞ。


作者の解答は夕方のブログのアップまでおまちください。

●萌のお父さんはテレビ局のSFX(特殊撮影)に携わっている。赤いインクのパックを萌はあらかじめ背中にしこんでいた。十回めにそこにペン先がつきささるようにからだをずらした。
 

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超短編43 さらば母の故郷。さらばわたしの初恋 麻屋与志夫

2013-07-29 08:00:53 | 超短編小説
43 さらば母の故郷。さらばわたしの初恋

離婚した母の実家のある東北の田舎町に住むようになった。
転校したときわたしはまだ小学生6年生。
髪を後ろで束ねてピンクのシュシュをつけて登校した。
出会いがしらに、担任となったS先生に叱責された。
おずおずと引き戸を開けて入った教室。
顔に皺のめだつ白髪頭のおばあさんというのが、わたしのSにたいする印象だった。
あまり老けて見えるので母の同級生だったとは、信じられなかった。
「そんなハデな髪飾りしないできなさい」
わたしは黒板を背に教壇で泣きだしてしまった。
席についても泣きつづけた。
転校生はやさしく迎えられる。
母の知り合いだから、なおさらそう思ってしまっていたのだった。
先入観はみごとにうらぎられた。

「あんなこといわれても、気にすることねぇだべ」
わたしが、家の裏庭でシュシュを燃やしていたら、少年がはいってきた。
それが雅彦クンだった。
「気にすることないって。Sはいつもああなんだ」
東京から転校してきたというので、東北弁を気にしながらも、やさしく声をかけてくれた。
近所の同級生だった。
家の向かいの長屋にタンス職人が住んでいた。
そこの家の子どもだった。
後になって知ったのだが、職人長屋と町ではよばれていて、貧しいひとたちのすむ区域だった。
「燃やすことなかんべ。だったら、おれにひとつくんろ」
断るひまもなかった。
緑のわたしがいちばん気にいっていたシュシュをポケットにねじこむとはしりさった。
わたしは顔を赤くして、胸の動悸を必死でおさえこもうとした。
わたしが、身に着けていたモノが雅彦クンの手のなかにある。
彼の肌にふれている。
そうおもうと胸のドキドキはおさまるどころか、さらに高鳴った。
思うに、わたしはませっ子だったのだ。

雅彦クンのお父さんはタンス職人だった。
それまでわたしはカンナというものを見たことがなかった。
鋸、鉋、鑿、錐が板壁に整然とならんでいるのをみてわたしは驚嘆した。
とりわけ、カンナにはキョウミをいだいた。
わたしがしっているカンナは母が鰹節をケズルときのものだったから。
それが木の板をけずる道具だとはしらなかった。
雅彦クンのお父さんがそれを板の上にはしらせると薄いカンナくずができる。
あっ。鰹節とわたしは心の中で叫んでいた。

雅彦くんと郊外の田園地帯にいったことがあった。
品川駅の海側の改札口に向かう広いコンコースなどを歩きつけていたアーバンガールのわたしが――ひと一人がやっと通れるほどのあぜ道を歩かされた。
見渡す限りの田植えがすんだばかりの水田。
ああ、緑の風が吹いている。
なんて、のんきなことを思っていたわたしは足をすべらせて水田のなかに片足をつっこんでしまった。
「ごめんよ。こんなとこ、歩かせて」
「ううん、たのしいわよ」
「あぜ道なんて、あるいたことかったもの。たのしい」
さしだされた雅彦クンの手で引き上げられたわたしは顔があかくなった。
胸がキュンとした。
それをしられまいとして、ますます赤くなった。

その年の稲穂が秋風に揺れるころ、母が入水自殺をした。
その唐突な母のとった行為。
なぜだったのか、分からない。
わたしが学校でイジメにあったように、いちどは捨てた故郷に戻った母にも辛いことがあったのだろう。

母の棺桶は雅彦クンのお父さんが作ってくれた。
なぜ、雅彦クンのお父さんが母のために手製の棺桶をつくってくれたのか分からなかった。
深夜、板にカンナをかける音が隣家からひそやかにひびいてきた。
わたしは、泣くことも忘れてその音と呼吸をあわせてききいっていた。

母を失ったわたしは結局、父にひきとられた。
わたしは中学生になっていた。
だからまるまる一年、あの町には住んでいたことになる。

わたしが町を離れるとき、雅彦クンが見送りに来てくれた。
雅彦クンはなにもいわなかった。
駅のホームを離れる列車にただ黙って手を振っていた。
そのとき、雅彦クンの手が緑色にみえた。
わたしは瞬時にそれがなぜなのか理解した。
雅彦クンの手にはわたしの緑のシュシュが握られていた。
はじめて、雅彦クンに会ったとき、彼が持ち去ったものだ。
そして、さらに想像した。
雅彦クンのお父さんも、わたしの母が好きだったのではないか。
こんなふうにして、東京に出る母を見送ったのではないか。
だから、母の棺桶を追悼の心をこめて作ってくれたのだろう。

東北地方の海岸沿いのあの鄙びた街は東日本大震災で被災して跡かたもなくなってしまった。
2011年3月11日。
14時46分18秒に起きた東北地方太平洋沖地震――東日本大震災。

雅彦クンも彼のお父さんも、いまはこの世の人ではない。


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雷様のおでまし? 麻屋与志夫

2013-07-28 15:17:22 | ブログ
7月28日 日曜日

●昨日は午後の雷雨がすさまじかった。

雨量も、テレビの発表では50ミリといっていたが、

GGは100ミリくらいあったような気がする。

ともかく、床下浸水、とまではいかないが、

勝手口から雨水が流れ込んできた。

中道はコンクリートになっているので、

そこに溜まった泥水が床下に入るということはなかった。

みちの両側もしっかりとコンクリートでガードされている。

でもこの浸水は、はじめての経験だった。

●雷様も5時間近く鳴りひびいていた。

この地方では雷は有名だし、怖い存在なので、「様」と恐れ敬っている。

●いまも、またごろごろ雷様のひびきがする。

●ムスコが東京からきてくれている。

庭木を剪定。

薔薇を地植えにするためにカミサンが呼び寄せたのだ。

●お盆がくる。

かつての繁華街、鹿沼銀座で今年も「お化け屋敷」が興業されている。

塾生たちは喜んでいる。

ひとは、なぜ怖がって、喜ぶのだろう。

●きょうのGGの超短編「どうして勉強するの」ではないが、

根本的な疑問というのは、あまり持たない方がいいような気がする。

あまり考えない方がいいようだ。

●なにごとも、

くよくよしないで、

生きていく方が長生きする。

と思っている。

「もう、いいかげんなんだから」とカミサンにはすこぶる低評価だが――。

●夕刻にかけて雷様がおでましになろうが、どうか、などとは考えない。

●その時は、その時だ。


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とある田舎町の「学校の怪談」 episode16  どうして勉強するの?  麻屋与志夫

2013-07-28 04:27:15 | とある田舎町の「学校の怪談」
episode15 どうして勉強するの

いますこしだ。
いまにはじまる。
秒読み開始。
5,4, ホラ、ホラ、ホラ。
Kクンがすっくとたちあがった。
席を離れて教室の中を歩きだした。
両腕を横にぶらぶふりながらモウロウトシタ視線を虚空に向けて……。
まるでそこに――。
何かいるみたい。
誰かいるみたい。

「Kクン。Kクン。席について。受験生なんだよ。みんな、真剣にいま勉強しているのだよ。さあ、席について勉強しょうね」
先生はやさしく、諭すようにはじめのころは言った。
だが、あの質問に応えられなくなってからは、もうなにも言わない。

「どうして進学するの。どうして勉強するの。勉強って何ですか。どうしてぼくは、ぼくなんですか。どうして、ぼくはここにいるのですか」

先生にはそのひとつとして、質問にこたえられなかった。
Kクンの「どうして」に解答するとはできなかった。
それからとうもの、Kクンのなすがままだ。
Kクンは教室の巡行がすむと席に戻りすやすやと眠りだした。
席に着いたとたんに睡眠におちいる。
みごとなものだ。

「おやすみ。Kクン。いい夢をみてな」

その街のごみ屋敷の住人。
廃校になった中学から拾ってきた黒板が山積するゴミのなかにある。
ちゃんと壁に固定されている。
なにやら、文字らしきものがチョークで書いてある。

「どうして、勉強するの……」

彼は仮想教室のなかにいる。
真剣に答えようとしている。
黒板の前で、なにも言えずにいる。
立ち往生。
そうして、今日も一日――。
根本的な問題について。
解答をもとめる生徒と対峙している。
生徒なんていないのに。
教室でもないのに。
彼はもう先生ではないのに。
腰が曲がっているのに。
まだKクンの唐突な発問に応じられないでいる。


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百目鬼サイトの宣伝!! 麻屋与志夫

2013-07-27 13:00:53 | ブログ
7月27日 土曜日

●朝からカナカナ蝉が鳴いている。

これって――日暮らし蝉ですよね。

もじどおり、夕暮れ時に鳴くとばかり思っていると、

サニアラズ。

朝方にも鳴いている。

この暗さに反応して鳴くのでしょうかね。

明るくなってくると。

鳴きやみます。

●カナカナカナという鳴き声が、

蒸し暑い夏に涼風をとどけてくれる。

すずめがなく。

ウグイスが鳴く。

すぐ裏が山になっている。

都会暮らしでは考えられない自然との感覚交感がたのしめる。

●さて、昨夜は第一回目の中三の英語特訓。

豪雨の中をよく出席してくれた。

ありがとう。

夏休にがんばりぬいて、

ことしも全員第一志望校に合格してくまれることを祈っている。

●カミサンは動画の撮り方をヨドバシカメラにいって教わって来た。

百目鬼サイトのユーチーブに乗せる準備を始めている。

ともかく、サイトは友だちのみなさんのお骨折りで開設した。

●長い冬眠の時期がある。

まったくの、無名といっていい。

これからは宣伝、

センデンで読者をふやすキャンペーン。

いそがしくなるぞ。


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「ローゼンメイデン」薔薇少女? 麻屋与志夫

2013-07-26 04:09:48 | ブログ
7月26日 金曜日

●Mちゃんに勧められた「悪霊病棟」を今週こそみるつもりだった。
寝過ごした。
しかたなく、そのあとの「ローゼンメイデン」をみた。
けっこうおもしろかった。
仮しもべ、などということばを覚えた。
薔薇乙女。なにか家のカミサンのようでほのぼのとおもしろかった。

●薔薇ならsなのに、スペルはz。なので……と意味をとるに迷った。でも、パソコンで調べたら、いろいろなことがわかった。薔薇と解釈されていた。安心した。有名なマンガなのですね。

●世に薔薇のすきな女性はかずあれど、かず、なんていったら失礼ですよね。
カミサンに匹敵するロゼリアンはいないだろう。
薔薇狂い。
ともかく薔薇に取り囲まれて生活していないとおちつけない。
カミサンはついに薔薇の庭をつくりあげた。

●おかげで、出無精で一日、書斎でパソコンのハルチャンに向かい小説を書いているGGは薔薇の芳香と、いろいろな薔薇の花の形、花柄を幾らか覚えた。
ありがたいことだ。
もっと、真剣にカミサンの薔薇談義に同調してあげなければ。
とおもうGGなのであります。

●書斎を整理整頓した。
めったにやらないことだ。
でも、苦労の甲斐あって??? 昔書いた漫画の原作がみつかった。
いま読んでも、けっこうイケル。
だれか、漫画家とくみたい。
パソコンでこれまたむかしの友だちなのだが、「オバQ」の脚本を書いていた松元力君を索引した。
漫画家を紹介してもらえるかな、と考えたのだった。
でも、最近、ぜんぜん仕事をしていないようだ。
ジブリにいたはずなのだが。病気でもしているのだろうか、と心配になった。
竹書房の野口君、いい仲間だったのに他界してしまった。
そうしたことがあるので、友だちの消息が知れないと、気にかかる。

●GGは、遅咲きの無名の花。
20年ぶりで官能小説家としては再デビューをはたしたものの、まだまだ書きたいものが、ありすぎる。
「ローゼンメイデン」のようなゴシックロリータものにも食指がうごく。

●GGの超短編にも、人造人間譚があります。

●超短編29 悲しきストーカーです。ぜひ読んでみてください。


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スーパーGGはビンボウ暇なし。 麻屋与志夫

2013-07-25 17:14:28 | ブログ
7月25日 木曜日

●曇り。

蒸しあっかった。

午後まで、なにもできずぼんやりと時を過ごす。

●一時ごろ妹がきた。

亭主が長らく病気で伏せている。

おたがいに辛いだろうな。

がんばって生抜いてよ。

と励ます。

●毎日睡眠時間を削って小説を書いている。

夜は塾で英語と国語を教えている。

●これってスーパーGGですよね。

●官能小説配信サイト、百目鬼出版で検索してください。

ぜひ会員になって読んでみてください。

「淫風 マドンナ軍団」は宇都宮が舞台ですよ。

面白いことうけあいです。

●コマシャールでした。

●それにしても、ほほの無精ひげが黒くなってきました。

どういうことなのでしょうね???。

●いまは警察小説を書きだしています。

ヤング向けのスーパー伝記小説も守備範囲なのでいそがしい。

●もじどうり、ビンボウ暇なし。


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夏休みこそ本を読もう  麻屋与志夫

2013-07-24 08:20:12 | ブログ
7月24日 水曜日

●夏休こそ本を読もう。
故郷のこの町で40年ほど小・中・高の学生を対象とした学習塾をやってきた。
一番感じることは、本を読む子がほとんどいなくなったということだ。
本を読まないための、弊害がいたるところにでている。

●まず、勉強をしない。
勉強の大切さを説明しても、言葉による心の情報、受ける側の心ができていないからとんでない誤解をされてしまう。
例えば励ましているのにバカにされたと思いこんでしまう子がおおい。
うかつに口をきけない。
なんどもおなじことをいって、説明しないと、こちらの思いが伝わらない。

●先生はおしゃべりばかりしている。
――とまで、いいだす始末だ。
英語の単語の一つ二つを覚えるよりも、勉強意欲を高めるような話の方がたいせつなのになぁ。

●新聞を賑わす青少年層の犯罪。
大人は、なぜこうしたことが起きるのか理解できないでいる。

●犯罪を犯した本人たちはケロッとしたものだ。
罪の意識がないのだから、怖い。

●読書することによって、昔はいろいろなことを学んできた。
今は、本を読まないのだから、どうしょうもない。

●国語教育を根本的にみなおさなければだめなのだ。

●昔、この町に戻って来たときに文学の同人誌をはじめた。
10人くらいすぐに仲間ができた。
今、読書会を作ろうとしている。
いくら呼びかけても反応がない。
寂しいな。

●図書館でも、優秀な人材がそろっているのだから、本の貸し出しだけでなく啓蒙運動に力をそそいでもらいたい。
読書会などは個人が作ろうとしてもだめらしい。



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とある田舎町の「学校の怪談」episode15 先生は教室からでられない 麻屋与志夫

2013-07-23 11:48:22 | とある田舎町の「学校の怪談」
episode15 先生は教室からでられない

「こうして、教壇に立っているから先生なんだよ」
席に着いた生徒たちをみまわして木村先生はいった。
生徒の中にバンパイアの子どもたちが増えてる。
宇都宮餃子。
ニンニクが粒のまま豪華にはいっている。
それを幾ら食べても、バンパイアを忌避することはできない。
まあ幸い、バンパイアが活動する夜には教室をでることはできない。
塾の先生だからな――。
木村はつづけた。

「夏休もこの街の学校は休まない。生徒は毎日、学校に行く――。部活で運動だけやっていればいい。とはわたしは塾の先生だから、言えないんだよな。勉強しっかりやって、ハイレベルの高校に合格してよ。いつ、勉強するか、イマデショウ」
だれも笑わない。
バンパイアの子どもたちは、うとうとうたたねをしている。
盛り場をうろつき捕食活動に精を出す親たちについてまわっているからだろう。
寝不足なんだよ。
起こすのもかわいそうだから、そのままにしておく。
すやすや可愛らしい寝息をたてている。
まわりの友だちをいじめないだけでも、人間の子どもよりはるかに優れている。

イジメて、死に至らしめる。
イジメて、簡単に友だちをころす。
根性焼き。殴る。蹴る。首をしめる。ナイフで殺傷する。
人間の方が、はるかに怖い。
子どもが、孫が、嬉々として親や、祖父母をころす。
恐いですね。怖いですね。

きらめく鋭い犬歯で、牙で、あなたは頸動脈を噛みきってもらいたいですか。
あれは小説や映画、テレビの世界の出来事です。

「わたしは、夜間授業の塾の先生です。この教室からはでられません」

でられたとしても、街を彷徨しても怖くない。
だって、バンパイアはひとを殺す事はしない。
Just one bite. ほんの一噛み。ひと啜り。
痛みもない。
蚊にさされたようなものだ。
でも人間とむすばれて、子どもを増やすのは感心しないな。
生まれながらのバンパイア。
子どものときから、すでに将来がきまっているなんてかわいそうだよ。

「さあ、勉強しょう。余計なことはかんがえないで、勉強しょう」

それがこの街から脱出できる唯一の方法なのだから。

「先生は教室からでられない。ここからみんなの輝かしい未来を祈っているよ」

永遠にこの教室で教えつづける。
死ぬことはない。
だって、昔、オリオン通りでバンパイアに噛まれているのだよ。
だから結婚もしないで、塾生をわが子と思い、毎晩、教壇にたっているのだ。



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