田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

新藤兼人先生お元気で

2012-05-31 09:25:22 | ブログ
5月31日 木曜日
新藤先生forever
●新藤監督が亡くなられた。こころから冥福を祈りたい。
●なにか心の支えをうしなったようでさびしい。
●わたしにとっては新藤監督というよりも先生だった。シナリオ研究所の四期生として先生の謦咳に接する栄誉によくした。できれば、卒業後も松元君のようにずっと師事したかった。松元君は昔、福島原発のドキメントを撮っていた。あの映画はどうなってしまったのだろうか。わたしは、両親が病気で倒れた。いまのように生活保護とか老人医療保険がなかった時代なので、帰省をよぎなくされた。田舎なので、映画やシナリオとも縁がとおくなった。ただひたすら小説を書いた。小説をかきながらあの頃の先生の言葉を思い出していた。生涯現役。ただひたすら生き抜くこと。
●その先生が100歳の天寿を全うして亡くなられた。これからさびしくなるなぁ。
●べつに、直接言葉をかけられたわけではない。だが、先生のひとこと一言はいまも記憶に新しい。
●言葉の力。映画の力を信じて生き続けた先生はこれからもわたしの心の中では生き続けるだろう。
●わたしもいまささやかながら故郷鹿沼の地で学習塾をやっている。教え子のこころに生き続けることのできる言葉はなかなかでてこない。ただひたすら生き――教壇にたちつづけることくらいしかできそうにない。
●いまも、ヨークベニマルから帰ってきた。「美智子さん」とうカミサンに呼びかけたところ、周囲の人に奇異の目でみられた。
●これなど新藤先生の口癖が移ったのではないかとおもう。
●「音羽さん。音羽さんが」とよく先生は連発していた。よきパトナーとして女性、恋人、妻を尊敬する精神も先生から学んだような気がする。そして愛情のなんたるかも……。
●先生これからは音羽信子さんと永遠にこころおきなく会話をかわしてください。
●お元気で。という言葉を言わせていただきます。さようなら……は先生にふさわしくないようですから。



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バラの美/紫雲/シャリファアスマ

2012-05-29 19:08:20 | ブログ
5月29日 火曜日
●午後になって雷雨。
このところ、毎日のように午後になると積乱雲が空をおおう。
ゲリラ雷雨になる。

●テレビでも、例年の五倍ほどの雷雲の発生を報じている。

●異常気象というより、これがあたりまえのことになっていきそうな気配だ。

●なにもかも変わり目にきている。

●わたしは、学習塾を主宰しているので、やはり新教育指導要綱が気になる。
くわしく内容を検討していない。
自分の教えている英語に関してだけいえは、ずいぶんとむずかしくなったなという印象だ。かなり熱心に勉強しない限り、NEW CROWNは手ごわい教科書だ。
みんながんばってくれるといいな。

●自然現象とちがい、教育がおおきな変わり目に来ていることは、あまり話題にならない。勉強をやらないで、運動だけやっていればいい。
という方針の家庭でのかんがえかたも、徐々に、変えていかなければならないだろう。

●「ゆとりある教育」の世代が親になっている。
じぶんたちの育ってきた考え方を否定されるのは悲しいだろう。
でもここは、大切な踏ん張りどころだ。
こどもたちの勉強にたいする心構えを、真剣にかんがえてもらいたいものだ。

●さて我が家。
裏庭の三本の木はきりたおされた。
カミサンがツルバラをうえることになっている。
これから変わっていくのだろうな。
ツルバラにおおわれた庭を想像するのは、楽しい。

●さてわたしの場合。
推理小説を書きたいなどというとほうもないことをかんがえている。

●どうなることやら――。

●いま庭は、バラの季節。
庭だけは例年の、いつもの美しいバラに飾られている。

●変わらないものと、変わっていくもの。
その流れに身をゆだねて、田舎町で年老いていくのも一興だ。

    紫雲
    

    シャリファアスマ
        


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街から匂いが消えていく

2012-05-28 14:47:29 | ブログ
5月28日 月曜日

●今日の「天声人語」に、においのことが書いてある。
そこでわたしも、ふと思い出した。

●むかし、鹿沼にもどってくると、木の匂いがした。
材木屋さん、それも製材所をかねているので新鮮な木の匂いが町に漂っていた。
建具屋さんからも、製材所からもキーンという機械ノコの響きが断続的にしていた。
「ああ、故郷にもどってきたのだな」
と感傷にふけったものだった。

●いまは、なんのにおいもしない。
たしかに町の匂いがしなくなっている。
それと同時に、地方都市としての特徴も薄れている。
これは日本中どこにいっても同じような現象なのだろう。
全国制覇の大型店舗、おなじブランドの日用品、衣服類、そのた……。

●いまわたしの家は、切り倒した杏と白木蓮の匂いが充満している。
塩で清めて切り倒した。
いよいよここに狭いながらも「バラ園」をカミサンは作る気だ。
田舎町だから土地の値段は安い。
でも、その安い土地も買うゆとりがない。
これはもうだめだとあきらめたのだろう。
坪庭ていどのバラ園になる。
でもないよりはいいだろう。
鉢植えのバラを二階まで、日に当てるために運び上げる労苦はたいへんなものだった。
もうガマンノの限界だったのだ。

●木の香り。
バラの花の芳香。
わたしは幸せだとおもう。
自然のそれも飛び切りすばらしい香りにつつまれて生活している。
これで塾生でも増えれば、もういうことはないのだが。

●でも……教師の個性がものをいう塾業界だから、細々とでもこうしてやってこられた。

●町から個人経営の店が消えていく。
さびしいかぎりだ。
その町の、そのお店でなかったら感じられない個性、においが消えてしまっている。

●やはり、あらゆる面で、変わり目にきている。
このさきに、どんな町がひらけるのだろうか。

●なつかしい、ほのぼのとした人情のにおいだけは消えないでほしい。

    


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バラに癒されている

2012-05-26 07:18:29 | ブログ
5月26日 土曜日
●朝早く起きた。庭に出る。庭とは呼べないような狭小庭園。そこにいろいろと工夫を凝らしカミサンがバラを作っている。カミサンのバラ好きは、若い時からだ。ゆったりとした気分でバラの芳香を吸いこみながら今を盛りと咲き乱れるバラを見て回る。
●カミサンは、いま裏庭の杏と白木蓮を切る計画で目を輝かしている。
「杏と白木蓮にはわるいけど、地植えでバラを育てたいの。いいでしょう」
別に反対する理由もない。変革の時が訪れている予感がする。四十年近く裏庭に在った杏と木蓮が姿を消す。少しさびしい。だか、すべて流転するのがこの世の習いなら、その流れに身を投じることも必要なのかもしれない。すこし大げさな感傷かもしれないが――このところなにか身の回りの動きがスピードを速めているようだ。これはひとつにはわたしがGGになってきたからだろう。カミサンのやりたいようにやらせてあげたい。さんざん苦労をかけてきた。これからは、好きなことを好きなようによればいい。鉢植えでの水やりの苦労、カミサンの体力の消耗のほどはみるにあまりある。
●ぶらぶら庭を歩きながらかんがえた。学習塾にも変革の時がきている。塾にも、というのはこの変革の危機感は、学校教育の現場で「ゆとりある教育」に今年から終止符をうったことに起因しているからだ。
●まだ具体的に、身近にこの変革を意識している学校の教師、塾の経営者と講師、父兄、そして学生たちは少ないような気がする。「どうなるんでしょうね。ともかくたいへんなことなのですよ」
●英語ひとつとってもかなりハイレベルになった。心配していてもはじまらないので、このところ中二のクラスは英語の特訓授業を日曜日にたてつづけにやった。これだけ時間数をかけても、どうなのだろうか。中間試験の終わった北中の生徒の結果が来週は判明する。頑張ってくれたかな……。心配でたまらない。それで、今朝も早く起きだしてしまった。
●じぶんの勉強をするのは楽だが、塾生をその気にさせるのは至難の業だ。「感動」とは感じて動くと書く。いかに勉強の必要性を説いても、特に男の子は心を動かさなくなった。
●男の子は運動部での練習が過酷なので勉強しなさいというのが憚られる。
●社会のあらゆる分野での劣化が目立つようになった。あきらかに「ゆとりある教育」の弊害がでている。個々の例をとっているユトリはないが、キレやすい男の子が多くなったのがその一例だ。
●これからどうなっていくのだろう。時代の変わり目にきていることは確かだ。
●わたしには見える。メイルストロム(大渦潮)。モスケンの渦潮ともいう。ゲームにも出てくる伝説の怪物クラ―ケンが巻き起こすという。――がこの町に襲いかかってきているのが。
●震災の津波のあとの惨状ではないが、これから教育面で新カリキュラムを消化できないために、いろいろな混乱が生じてくるだろう。フラストレイション(挫折感)がたまり暴走する生徒が出なければいいが。
●英語のクラスでは、教科書の難しさ、いつになっても進まない授業への不満やもどかしさはすでに起きている。混乱している。いまだに学校では教科書のレッスンワンも終わっていないクラスがある。どうなっているのだろう。この新しいレベルアップされた教科書をどうコナセバイイノカ。現場の先生たちのジレンマがわかる。苦労しているのだろうな。そこへいくと、GGは塾の経営者兼教師だ。打つ手がある。特訓授業を増やしていく。これしかない。まあどうなっていくか、苦労はいつになってもついてくる。
●「バラ姫はいいですね。きれいに咲いて、ほめられて……」
植物界の女王、バラと対話を交わした。変革の予感に苦慮しながらもGGは庭を散策した。
●「人間界はなにかと大変なのだよ。これからいろいろくるよ。いろいろかわってくるよ。それがいいほうに変わってくれればいいな」
●バラの美しさと芳香に酔い。五月の朝の光のなか。平穏な何の変哲もないひひときの幸せ。心に悩みはあってもバラに癒されている。

    シテイオブヨーク
     

     

    アンジェラ
     

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植木を買う

2012-05-20 15:16:25 | ブログ
5月19日 土曜日
「あの花かっていい」
カミサンのひかえめな声がした。
わたしはVIVAの園芸品売り場のかたすみにあるパークベンチを見ていた。
狭い我が家の庭には、このベンチは大き過ぎる。
でもふたりで腰をおろしてバラの花盛りを眺められたら……。
などと夢想にふけっていた。
このところ、腰痛と左ひざ関節の痛みになやまされている。
歩くことはできる。
でも、ときどき、カクッとする。
そのときに痛みがはしる。頭の芯まで響く。
軟骨がすり減ったのかな。
ネバネバ成分の在る食べ物。
トリの皮(焼き鳥)でも食べようかと悩んでいる。
年寄りじみたことをかんがえていた。
気力が萎えている。
「ねぇ、あの花ほしい」
鉢植えの1メートルほどの花のところへ。
カミサンが小走りに近寄っていく。
淡紫色の四裂筒状の小さな花が梢というにはまだあまりにも細い先に咲いていた。
微かな甘い香りが漂っている。
カミサンが、ハンマースホイの後ろ姿のイーダのようにみえる。
カミサンはかすかにうつむき鉢を眺めている。
田舎町にもどってきてから文学的には不遇つづきだった。
だが、形而下的な日常ではけっこう幸せにすごしてきた。
カミサンのおかげだと感謝している。
彼女とは演劇の稽古場でしりあった。
末広町の「モモや電気」のあたりにあった古い剣道場のあとだった。
「いいでしょう」
カミサンがみたびくりかえした。
わたしの沈黙を、拒まれているとおもったのか。
家に帰ってから花言葉をしらべてみた。
「若き日の思い出」
「愛の最初の感情」
どちらもいい言葉だ。
花の名は、ライラック。
フランスでは「リラ」。

リラ咲きて会いたい人がひとりいる。

彼女ともういちど、あの剣道場で会いたい。
そしてふたりで上京していたら、どんな人生がひらけたろうか。

   



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悩む

2012-05-18 09:55:11 | ブログ
ブログです。

5月18日 金曜日
●昨夜は10時15分に塾生(高校生英語)を送り出したすぐあとで、雹がふった。
トタン屋根なのですごい音がした。
カミサンはベランダのバラの鉢をとりこむためにあわてて階段をかけあがっていく。
わたしも知らん顔をきめているわけにはいかない。
そそっかしいカミサンのことだからと……。
想定していたことだが、鉢を少し離れた屋根のうえにひっくりかえして困り果てていた。
バールでひっかけて、ひきよせる。
教室に避難させたバラの鉢の数々。
よくも、こんなに増やしたものだ。
と感心する。
カミサンの小柄な体躯からほどばしるバラへの熱い想いにはたじたじする。

●家の西の部分を切り離す。
庭にする。
そこへバラを地植えにしたい。
カミサンのこの希望をかなえてやりたいのだが。
ビンボウ塾の経営者にとっては荷が勝ちすぎる。
経費をひねり出す才覚がない。
いつになっても、お金の問題で苦労が絶えない。
じぶんの勉強をつづけるために塾をやっているのだから仕方ないのかもしれない。
お金を儲けようという執念のひとには、とても太刀打ちできない。
つくづく世渡り下手だなぁと、じぶんに愛想がつきることもある。
でも、この年まで好きな文学の道をあゆんでこられたのだから、不満はいえない。

●教室で塾の授業をしていると夕飯の調理の匂いが漂ってくる。
「先生、今夜は魚の煮物だね」
などと生徒にいわれる。
こうした家庭的な塾はしだいに廃れていくのだろう。

●昭和にタイムスリップしたような雰囲気の塾は、わたしが自画自賛しているだけだ。
その存在価値はあまり高く評価されない。
いい成績をとる。
そしてこころの問題も考え、おもいやりのある、協調性のある……。
などと毎晩話しているのだが、なかなか理解されない。

●これではいつになっても……。
カミサンは雨が降るたびに……。
二階に駆け上がらなければならないだろう。
なんとか生きていければ、それでいいではないか。
わたしはそう思っているのだが。
カミサンの評価はどうなのだろう。

●今朝も、早くからバラを剪定するハサミの音が二階でしている。

●追記。
今頃は、バラは剪定しないのよ。とカミサンに叱られた。剪定ハサミの音が二階でしていた。と書くべきなのだろう。害虫にやられて弱っていた枝を切っていたのだだった。リアルな文章ではなかった。ゴメンなさい。
 

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藤の花房

2012-05-01 10:57:26 | ブログ
ブログ。

5月1日 火曜日

 

●藤の花房が開きだした。
カミサンは花が咲いた時のことをイメージして剪定した。
みごとにカミサンの造形感覚が的中した。
藤の花房が四段に重なって咲きだしている。

●藤は花を開きながら、その房が伸びて垂れ下がる。
花が開いてからも伸びていく藤の花房の風情が好きだ。
開花すればそれでおわり。
あとは……みごとに散るばかり。
という桜のいさぎよしさもいい。

●咲いてからも、まだまだわたしの美しさはこれでおわりではないのよ。
といったロウタケタ美しさ。開花してなお美しさをましていく藤の花がすきだ。

●これから毎朝。
藤がまだこれからよ……まだこれからよ。
と、美しくなっていくのをみられるなんて幸せだ。

    

    

    

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