田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

庭のじめんが恐竜の鱗 麻屋与志夫

2023-07-28 10:47:55 | わが家のニーユス
7月28日 金曜日
連日35℃越えの炎暑がつづいている。
うすく苔におおわれていた庭の地面はかわききっている。
恐竜の鱗がはげたような形にひび割れてめくれあがっている。
さすがに散歩にはでかけられない。

アメショウのルナは三段重ねのケージの上。
前足にあごをのせてくつろいだ姿勢でねむっている。

「ルナ、かわいい。かわいいね」
と妻がくりかえしている。
ルナはシッポをふってこたえている。

わたしはパソコンを開いてぼんやりとしている。
歳をとっせいか、暑さはあまり感じない。
でも、からだがだるい。
こんなに気力が衰えているのかと思うほどだ。
動きがとれないのだ。
PC画面上にちらばっている書きかけの小説をながめては吐息。
これを全部完成させるまで生きていられるだろうか、また吐息。
はやく涼しくなるといいですね。

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友だちの墓守の歌える 麻屋与志夫

2023-07-22 18:46:00 | 
23 友だちの墓守の歌える

ぼくのまわりにいた友だちはみんなあの世に移住してしまったから
大谷石の塀の上に頭をピコピコ出して訪れ 門扉を開け 
いたかぁ と声をはりあげるものはいなくなった 寂びしいよ

国会議員になった詩人は苦労がおおかったのだろうな
こころざし半ば七十歳であの世に旅立った 
詩人になると最期までいっていたので 作品は読ませてもらっていた
最後までわけのわからない詩を書いて 政治と詩で二刀流を貫き通した なにかと苦労がおおかったのだろう かわいそうにやりたいことはもっとあったろうそれを遂げられず 他界した

出版社の社長になった友だちは営利経済原理の世界では大成功を
収めて軽井沢に別荘を買ったそうだが 地政学的負の世界でいまだに
売れない原稿を書いている昔の友だちのことなんかすっかり
わすれてしまっている お盆に帰省しても電話一本かけてよこさない

眼鏡をかけた大学教授は友情論を書いてベストセーラになった

画家になった友だちは絵画は深層心理の吐露であると一席ぶっていた

一番弱くて二十歳まで生きられないだろうといわれていたぼくは
卒寿になってもまだ面白くもない小説をあいかわらず書いている

ぼくは友だちの墓守をしてこんな嘆きの言の葉を紡ぐだけの
老いぼれとなってしまった だれも開けはなしているのに訪れるひとのいない
門扉を眺めている老人になってしまった 寂しいよ 悲しいよ


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老いは引算の世界 麻屋与志夫

2023-07-20 10:43:51 | わが家のニーユス
7月20日 木曜日
額の傷はだいぶ良くなりました。
傷はあまり長くガーゼなどで覆っておくより風にさらしたほうが治りが早い。
そのとおりにしたところ、だいぶ乾いてきた。

かさぶたになった。
でもフルシチョフのような痣はのこるだろうな。
昭和に人気のあった市川右太衛門の旗本退屈男。
この向こう傷が目に入らないか。となるでしょう。

このところ、山際の西の部屋で午睡をとっている。
いや、朝早く起きるので午前中から横にになることがある。

老いは引き算の世界に身をおくことになる。
いままで出来ていたことが日増しに無理となってくる。

このごろ、家の中でもよろけるようになった。
転んで怪我をしたことを脳がおぼえてしまったのだろうか。
悲しくなる。

わが家で一番元気なのはルナだ。
あいかわらず家の中をすみずみまで狩りをしている。
なかなか獲物に会えないのがかわいそうだ。
このブログはきわめて個人的なことを書きますが、遠く離れている子どもや孫たちが読むので近況報告というかたちになることがしばしばてす。
ご容赦ください。

でも、卒寿を過ぎたGGの生態がわかってくれたらとおもっています。
そして、身内で、ご近所でそうした老人がいたら励ましてあげてください。

でも、後ろからは声をかけないでください。
急にふりむこうとするとよろけて、転ぶ可能性があります。
とくに杖に頼って歩いている老人には注意してあげてください。

過日わたしが転倒した時には、雨の降る中。
妻が低いアルミ製の脚立をもってきてくれて、それに助けられて起き上がりました。
妻の力ではわたしを起こすことは出来ませんでした。
妻がもどってくる間、大地に両手をつき雨に濡れ誰にも見られていないでよかった。

こんな醜態、これがあの麻屋与志夫だと見られたくはなかった。

わたしの一生は悪魔にみいられているようなもので、こんどこそうまくいきそうだと思うと、
すべての事象において、陰りが差してしまう。

そういうことのくりかえしで今日にいたっている。
哀しい。

さて、疲れました。
横になって山の竹林で鳴く鶯の声をきく幸せに身をゆだねようかな。



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山伏のような風体で街歩き 麻屋与志夫

2023-07-16 10:21:46 | わが家のニーユス
7月16日 日曜日
11日に額を割る怪我をした。急に雷雨に襲われた。
べニマルからの帰りだ。わが家のすぐそばまできていたのに。
よろけた。左手に傘。右手に杖。
腕で受け身をとることはできなかった。
砂利を敷いた大地に直接額をうちつけた。
 
血が止まらない。血液をさらさらにする薬をのんでいるからだ。
翌日。早くK病院。脳神経外科。
CTをとった。いまのところ急性硬膜下出血はない。
ただし4,5か月は要注意とのこと。

まいった。まいった。
額に山伏の頭襟(ときん)と見まがうようなカーゼーをはりつけた。
錫杖(しゃくじょう)ならぬ杖をついて散歩している。
いつなんどき、思わぬ災禍にみまわれるものだ。
これで法螺貝を吹けば山伏さまだ、などと嘯いて街を散策していますら、ご心配なく。


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きみと見し懸崖の桜咲きたるか  麻屋与志夫

2023-07-15 03:32:32 | 俳句
7月15日 土曜日
夜半に起きてルナを探したが見つからない。
このところ寝苦しい夜がつづいている。
ルナは転々と涼しい寝床を探している。
今夜は机の上に積み重ねてあるプラスチックの衣装ケースの上で寝ていた。
寝そびれていた妻が探しあてた。
わたしも目がさえてしまった。
俳句を一句つくった。
そのまま起きてしまった。

きみと見し懸崖の桜咲きたるか

きみと見し崖の桜は咲きたるか

ルナがわたしのいないのを察知して、
掘りごたつの部屋のほうに来ないかと、
離れとの引き戸を広く開けて置く。

ルナは高いとこで寝るのが好きだ。
先祖は寝ている間に外敵におそわれるのを警戒していた。

それで高い木の枝に寝ていた習性が残っているのか。



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野良猫のいなくなった街 麻屋与志夫

2023-07-08 05:31:53 | 
23 熟成そして腐乱

熟成してしまった言葉は
おう みごとに腐臭を放っている
街のひとたちは清潔な白マスク
詩人はせめてもの抵抗として
マスクを拒否して街を歩く

腐臭を放つ言葉は
あちこちの街角で
放射状に拡散する

寄生する生き物を求めて
そのまま立ちつくす街角
おう 腐臭を
猫の嗅覚ですくいあげろ

波立つ車の背を飛び越えて
街角に立ちつくす詩人の言葉に
耳をかたむけろ
あなたたちが死滅させた
これは猫族の恨みの腐臭なのだ

十数年前。まだヨーカ堂があったころ。駐車場の脇の広場には街ネコがたくさんいました。おなかにボーガンの矢。片足を切られた。尻尾の先がない。そうした猫虐待の被害にあった猫がたくさんいました。行政書士をしていた本田さんがこっそりひとめにふれないようにして餌をあたえていました。いまは旧市内では街ネコをほとんど見なくなりました。めずらしく、ブチネコがときおりわが家の裏のデッキに現れて餌をたべています。慣れれば、かってあげるのに。よほどいじめられたのでしょう、家内の姿を見ただけで逃げてしまいます。やはり街ねこを排除するのはいいことなのでしょうか。こうした野良猫をまれにみかけます。心が痛みます。



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ルナが追う抜け毛まるめし毛玉追う 麻屋与志夫

2023-07-07 08:37:59 | 俳句
7月7日 金曜日
今日は七夕ですね。いままでに生活を共にしてきた猫たちが会いに来てくれた夢を見た。ご先祖様が会いに来てくれるのはお盆です。猫たちはロマンチックです。七夕に会いにきてくれます。

俳句です。

折りとりて河原のすすき猫じゃらし

卒寿すぎ卒業こばむ炎暑かな

折りとりしススキで猫を釣る夜長

ルナが追う抜け毛まるめし毛玉追う


 

  

  

  



  


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おもいでのリリのピクチャー

2023-07-06 07:13:08 | 
7月6日 木曜日
どなたかわたしの2015,1,19日のブログをよんでくれたらしい。
題して「迷子の猫の探し方」リリの可愛い姿がのっていた。
この歳になると恩愛離別の悲しみはいやというほどあじわっている。
なにか申し訳ないが、人との別れより愛猫との別れのほうがその悲しみは深い。
ペットとの別れほどつらいものはない。
リリの愛らしいピクチャーがのっていて、思わず朝から涙ぐんでしまった


 

  

  

  



  

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野良猫をかえせ ぼくの街を返してください 麻屋与志夫

2023-07-02 17:02:36 | 
22野良猫をかえせ。

もし言葉が息からうまれるなら
息が呼吸のためだけとなっていないなら
街にむかって剣のように鋭い言葉をなげかけよう

目の前に浮かぶ街の形態の
ゆがみ具合を見るにつけ
土地のかけらを
新しく光って古びることのない
家を手にいれるため
ぼくらの時代にはまだ生きていた
ハッサン、熊さん、与太郎は
どこにもいない
生息できなくなった
介護施設に預けられ
もう息ができなくなった

失われた彼らのかけらを探し
かれらを求めて
さまよう街は重く暗い

こんなはずではなかった
こんな故郷の街に移住するはずではなかった
野良猫一匹いない街
街はみように明るくダダッピロイ

野良猫を探してこい
ハッサン、熊さん、与太郎を
連れてこい

見えるのが見えなくなった
GGはすっかり黄昏た街
そんな街を拒んで街角に立つ

あまりに辛すぎる
惨すぎる
こんなことなら帰省しなければよかった

ぼくがぼくであったぼくの街を
返してください

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歩けることの幸福、外猫来訪のしあわせ。 麻屋与志夫

2023-07-01 10:28:14 | 
7月1日 土曜日 小雨
雨の合間に散歩にでた。
教会の尖塔十字架の天辺でカラスが鳴いていた。
G病院の車寄せは送迎のタクシー、養護施設のワンボックスカー、自家用車でいっぱいだった。
車道まではみだしていた。
病院の窓からは入院患者が窓にへばりつくようにしてこちらを見ていた。
あの階は介護が必要な老人ばかりが入院している階だ。
何年か前に、姉がお世話になっていた階だ。
元気に働けたときのことを回想してみんなまどから街を見下ろしているのだ。

帰ってみるとデッキに置いた外猫の餌皿が空っぽになっていた。
わぁいわぁい。
あの黒白ぶちの子猫がたべていったのだ。
あれからずっと餌皿はやってこない外猫をまっていたのだ。
このところブチちゃんの姿を妻が見ている。
もっともっとなれてくれるといいのにな。

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