田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

鉤爪の戦い イジメ教師は悪魔の顔/麻屋与志夫

2011-10-17 12:36:17 | Weblog
4

猫は鉤爪をたてる。
爪でひっかく。
爪をたてる。
人狼をきりさく。
からだの毛を総毛だてて猫は戦っている。
毛がたっているから大きく見える。
ただそれだけではない。
猫は倍もおおきくなった。

黒猫は黒豹だ。
ミュウとムックは虎だ。

狼なんかに負けるわけがない。
狼が倒れた。 
虎の爪でひきさかれる。
豹の爪でひきさかれる。 

倒れると人になる。
人の姿で死ぬ。
歪んだ顔は人にもどっている。
息ができなくて苦しんで死んだ顔だ。
ぼくの念波で窒息したのだ。
ころがった。
くるしんでいる。
痛がっている。

体にはえていた毛が消えていく。

黒猫がミュウとムックが吠えている。

人狼は顔が人間にもど。
くるしがると人間にもどる。
すると猫はソイツをおそわない。

虎のように巨大化した猫はつぎの敵にむかう。
黒豹が先陣をつとめてあばれまわっている。
狼はいくらでもいる。
群がっている。
あとからあとから現れる。
猫は戦う。
つぎの狼にむかう。

ボクはジィジィのところにかけつけた。
 
 今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。

にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へにほんブログ村 -->
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

気の放射 イジメ教師は悪魔の顔/麻屋与志夫

2011-10-17 08:00:49 | Weblog
3

胸の前で腕をくむ。
〈気〉の圧力がからだに満ちてくる。
怒りの蒸気となって全身をかけめぐっている。
手の掌に〈気〉を溜め。

一気に突き出す。
解放してやる。

敵に放射するのだ。
ノズルから放水されたように。
〈気〉が放射される。

劇画のヒローの気分だ

両手の平を人狼に向けて突き出す。
全神経を両手に集中する。
気が集まってくる。
気が濃くなってくる。
バッと突き出す。
手を敵にむけて突き出す。

青白い気を発射する。

炎が手の先からでる。
ボクは前から戦いかたを知っていた。
体が覚えている。
自然に動く。

ボクもパパも。
パパもボクも、両手を前につきだした。
手の掌を敵にむけた。
気合いをこめた。

「どけ、どけっ。ボクはジィジィを助けるんだ。ジィジィと一緒に、狼をやっっけるんだ」

狼が吠えた。
狼をはじきとばした。
狼がふっとんだ。
ジィジィのところまで道がひらいた。

猫が走る。
走る。
走る。
猫が狼の背にとびつく。
狼は背中の猫を防げない。
人狼にもどる。
二足歩行の姿になる。
人の手で猫を首筋から払いおとそうとする。


 今日も遊びに来てくれてありがとうございます。
 お帰りに下のバナーを押してくださると…活力になります。
 皆さんの応援でがんばっています。

にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へにほんブログ村 -->
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする