今日のエンドロール

10点満点の採点つきで年間約120本。観る前も観たあともクスッと笑えるレビューをお届けします。

硫黄島からの手紙 6

2006-12-13 02:06:17 | タイムリーヒット
自分たちと比べたら貧相な体格や国力なのにテンノーを狂信して歯向かってくるわ、カミカゼやハラキリというとても理解できないことを平気でやる薄気味の悪いイエローモンキー。当時の日本人のイメージはそんな感じだったはずだ。「でもそんなヤツらも我々(アメちゃんの方)と同じ人間で家族や祖国を想って戦ってたんだよ」というのがこの映画だ。謙さんや伊原剛志の熱演や「平成の帝国軍人」獅道は光っていたが、地味なジャニタレが裕木奈江のダンナというのは年齢的にちょっと無理があるわ。ま、がんばってたけどね。
日本に残した家族の名前が太郎とか花子という適当なつけ方だったり、日本国内の描き方が粗いところはあった。でも全滅という悲惨な結末に追い込んだこの映画での悪役は米軍なのに、顔のアップをほとんど使わないことで「なんか不気味で強大な戦力」に見せ、アメリカ人の良心を痛まないようにするあたり、うまいなぁと思った。

「家族が死んで悲しいから、戦地ではこんな悲惨なことが起こるから、だから絶対戦争反対」そういう戦争映画としてはベタな手法でなく、クールかつ俯瞰で捉えたイーストウッドの2本の作品。試みとしてはとても興味深かった。

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