キックアスジャスティスフォーエバー 6

キックよりストーリーの切れが…
2年前に公開されて大好きだったキックアスの続編だけに楽しみにしてた。前作の魅力はダメなオタクがヒーロー気取りで戦うギャップとヒットガールのアナーキーな強さ、あと残虐さもポップに見えるテンポとキレのいいアクションだったけど、全部ぬるくなっちゃった。ヒットしたもんだから製作規模も拡大し、万人受けしやすい「普通レベル」の映画に成り下がってしまった。まあ、それでもそこそこは楽しいよ、でももっとキレキレがみたかった。

ハリケーンアワー 4

最後はバーン？
こないだ亡くなったポール・ウォーカーがハリケーン・カトリーナに襲われた病院で、人工呼吸器を外せない娘のために奮闘する話。バッテリーがイカれてて、フル充電式でも3分しかもたないから、そのたびに戻らないとダメというのがミソ。もう少しで助かりそうな時にアラームがなって、ああっ！となるんだけど、昔ひょうきん族でよく見た「機関車模型がぐるぐる回ってて、その先についた針で風船がわれないようにする」ゲームを思いだした。わかるかなぁ？

土竜の唄 4

ずっと潜っててほしかった。
宣伝文句は生田斗真×クドカン×三池崇司の夢の競演。だけど、早くも2014年のワースト候補に名乗りをあげちゃったかな。はまったらそれぞれ魅力的にもなるポイントがことごとく逆に振ってしまい、とにかく下品で悪い意味で頭悪い感じが全編に溢れてる。劇中のセリフで「ヤクザは面白くないとつとまんねえんだよ」ってのがあったが、クドカンも監督も難しいやろうなぁ。なんか評価ばかり高い人たちで、かなり予算がかかってるが、単なる無駄使い。間違っても続編なんてことはやめてほしい。

ウルフ・オブ・ウォールストリート 4

あ～やだやだ。
デュカプリオとマーティン・スコセッシがオスカーほしいよう！ってえんえん駄々をこねてる映画。実在のトレーダーのハチャメチャな半生を描いた物語で、デュカプリオの演技は素晴らしいと思うし、面白い演出もいくつもあった。でも、巨額の制作費とそれだけのテクニックを投入して作るのが、なんであんなクズの「昔は良かった話」なのか？あれ見て誰が気持ちよくなれるのか？なんであれがアカデミーの候補なのか？金が人生の目的になってしまっている下品な金持ちの乱恥気騒ぎを何でカネ払って3時間も見なあかんねん、クソ！

偉大なるしゅららぼん 5

"しゅらら"とか"ぼん"が出そうで出ない感じ。
関西圏を舞台にしたちょっと不思議な和風ファンタジーが得意な万城目学の作品の映画化。琵琶湖のほとりの城に住む"力"を持った一族と長年の敵というかなり突拍子もない設定を頑張って映像化してあるとは思う。ちょっと前に団地から出たことがないという設定を演じきった濱田岳は今回も素晴らしかった。パーツは素晴らしいのに見終わってモヤモヤが残ってしまうのは原作のせいかな。なんか合わないんだよなあ、おれ。

僕は友達が少ない 5

気持ちはわからんでもないけど。
ベストセラーライトノベルの映画化、通称「はがない」だそうだ。そんなタイトルだけあって、まあ歯応えのない話。ちょっと奥手で友達がいない主人公が、パワフルで自分勝手な男勝りの美少女になぜか気に入られ、学校中を巻き込む大騒動！周りにはキャラの濃い美少女たちがこれまたなぜか集まり、ついには世界の運命を握ることに…こないだも聞いたわ！厨二病はちょっとは理解できるし、そこから産み出されるものもあるのは認める。でもいい加減リアルに出てこようや。嫌なことのある現実から逃げて自分を正当化、誰かに助けてもらうきっかけをひたすら待ち続ける…ち○こついてんのやろ！

7番房の奇跡 7

わかっちゃいるけど、あかん…。
不運なことに殺人犯にされてしまった知的障害の父親と、父親の面倒を見るしっかりものの6歳の少女の物語。見たことのある設定がこれでもか！と被せられ、泣かせるためなら何でもやる監督の計算は見え見えだ。でも、やられてしまった。子役のたまらないかわいさだけでなく、しっかり脇役にも役割や見せ場のある巧みな脚本、泣きと笑いのバランスもよく、見終わって気持ちいい作品だった。親ならあの気持ち、わかると思う。