今日のエンドロール

10点満点の採点つきで年間約120本。観る前も観たあともクスッと笑えるレビューをお届けします。

アンジェラ 5

2006-05-29 23:50:45 | タイムリーヒット
こんなこといいな♪出来たらいいな~♪

人生に希望を失い、自殺しかけた中年のオッさんの前に現れた絶世の美女。自暴自棄なオッさんの前で彼女が次々と起こしていく不思議な出来事。次第にオッさんも生きる気力を取り戻していく…これ、大人のドラえもんやわ。

全編白黒で撮影したり、パリの街並みを妙に強調したり、リュック・ベッソンここにありみたいな力の入った撮り方してるけど、結局オッさんが「寂しくてかわいいボクに対して母性本能くすぐられてお姉さま方!」という映画だからあんまり深くはない。

そういや、ちょい悪を目指してるらしい会社の先輩が見たがってたっけ。うすっ!
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間宮兄弟 5

2006-05-21 01:59:31 | タイムリーヒット
女子向けだなぁ。

「だって間宮兄弟を見てごらんよ。いまだに一緒に遊んでんじゃん。」一人っ子ではないが、長男で妹2人。男の兄弟っていいよなぁと思っていた俺はそのコピーに惹かれて立ち見とは分かっていたけど、初日の劇場に足を運んだ。

見始めて気づくのに5分かからんかった「これは元乙女向けのおとぎ話だ」。
それぞれキャラの濃い間宮兄弟と周囲の人々。「実際にはいそうにないけど、こんな人がいたら面白いだろうなぁ」という想像上の生き物たちがやっぱりありえん物語を展開していく。そこは男の生臭さも現実の見苦しさも一切ないクリーンな世界。
そんな想像に身を任せ、婦女子の皆さんは癒されるのかもしれないけど、テーマもなく彼女たちが笑うレベルに作られたユーモア?シュール?の羅列に付き合わされるこちらはたまらない。原作者見てやめておきゃよかった。どこがオモロいねん!

さらに終わってロビーに出たら、中途半端なブスがポスターの塚地を見て「かわいー!」とか抜かしてやがった。ジャニーズはカッコよくて、ブサイクとかデブは「ホッとできる」「癒し系でかわいー」って犬や猫の扱いだ。お前らそんなことより自分がもっと「かわいい」といってもらえる方向に努力しろよ。

岩盤浴?デトックス?世の中、大して疲れてもいない小金持ちOLを癒そう癒そうとするものばかり。たまには「4つ子を抱えて小遣い月5000円のオヤジ」とか「本業での年収は600円の若手芸人」とか「文字も読めないけど群馬の板金工場に住み込んでる中国からの不法入国者」とか「浮気がバレて2年会社で寝泊りしてる恐妻家」とかそういう本当に大変そうな人を癒す物語はないもんかな。

でも、写真の兄弟が今も一緒に遊んでる物語はちょっとイヤだなぁ。遊んでるところもヤバそうだし。
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ダ・ヴィンチ・コード 4

2006-05-20 01:04:35 | デッドボール
あのさ、所詮他人事なのよね。

原作は世界中で大ベストセラー。宣伝もこれまでにないスケール(公開前日の産経新聞夕刊はビックリした。普通の夕刊の外側に丸々1枚モナリザやねんもん)。たくさんの人たちが超大作ミステリーに期待して劇場に足を運んだだろうし、俺もその中の一人だった。

でも、見てて全然乗れない自分がいた。ルーブル美術館の館長殺人事件から始まるこの物語は彼の残したダイイングメッセージから主人公の2人が出会わされ、彼らがいろんな謎やら秘密やらを暴いていく。最初のヒントからしてダヴィンチ発信だし、謎の奥に出現する秘密結社のメンバーは超有名人。映画も物語もキャスティングは豪華だ。でも、その謎の根本にあるのがキリスト教の教義や解釈じゃあ、こちとら全く盛り上がれんわ。

宣伝じゃダヴィンチが彼の持ってた科学力を駆使して地球の存亡を握る秘密を隠したように見せてたけど、実際は自分の画の中に男だか女だかわからんヤツを入れたりとか、「ぷっすま」のお宝発見トレジャーバトルレベルの謎解きがちょこっとあるだけ。風呂敷だけ大きく広げておいて秘密も仕掛けもしょぼいってミステリーでは致命的でしょ。

いや、そりゃ「何が何でもキリスト命!」な人には大変重要な問題でしょうよ。でも彼が人間か神かなんて普通の人、特に日本人はどーでもいいでしょ。あんな謎よりよっぽどあのオッサンらがやってた「徳川埋蔵金」の方が興味あるっつーの。
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明日の記憶 6

2006-05-19 00:34:07 | タイムリーヒット
あ、ひとつでいいです。

バリバリの広告マンとして働いていた謙さん。50歳を前にしたある日から物忘れがひどくなっていく。初めは疲れや精神的なものかと思っていたが、病院の若い医師の診断は「若年性アルツハイマー」。記憶の喪失はどんどん進行し、仕事もできないほどに。でも彼をしっかり支えてくれる妻の存在があった…あらすじはこんな感じだ。

劇場は平日の昼間で「割引デー」でもないのに一杯。ほとんどがやはり「夫婦50割引」の適用者たちだった。彼らにとって決して他人事ではない現実的な問題、どちらかがそうなった時にもう片方は対応できるのか?2人の間に妙な緊張感があるような気がしたといったら、考えすぎだろうか?

記憶喪失モノというと最近は「私の中の消しゴム」「博士の愛した数式」なんかがあるが、3本の中で見ていて一番切なくなったのはこの作品だ。「私の…」は韓流の難病泣かせモノ具合がキツすぎたし、「博士の…」は記憶よりも数式の美しさとか、記憶が消えることをすでに達観した博士の涼やかな表情が印象に残った。でもこれでは、いいオッさんが絶望してオイオイ泣いたり、錯乱してわめいたり、病気の恐怖がとても現実的なものとして襲ってくる。自分にはまだ先のことかもしれないが、医者役のミッチーのセリフ「人間なんて、初めの十数年だけで、あとはひたすら衰えていくもんなんです」はとても胸に染みた。

原作もいい。役者の演技もいい。ただ監督は変えたほうがよかったんじゃないか?
今ノリに乗ってる監督なのは知ってるけど、不必要にカメラをぐるぐる回したり、揺らしたり、意味ないCG入れ込んだり。テレビ屋出身だから「分かりやすく」「派手に」ってしちゃう癖は分かるけど、そんなことしなくたってこれ見るような年代は、それとない表情や仕草で不安とか心の揺れなんか読み取ってくれるわい!「最先端の俺の作品なんだぜぇ」オーラは他行ってやってくれ。

そんなこと考えてはいたけど雨の帰り道、一応嫁さんにケーキを買って帰った。
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グッドナイト&グッドラック 7

2006-05-18 01:51:18 | 逆転サヨナラHR
あいたたた・・・。

元が小児科医なだけあって、ちょっとヒネた映画を撮りたがるジョージ・クルーニーが作った社会派作品。不必要にデカいジャズのBGMは雰囲気作りに一役買っていたものの、全編白黒なのは字幕が読みづらくてとても困った。

中身は赤狩りに関してその元締めの議員と戦った実在のニュースキャスターとその仲間たちの伝記。ほぼ事実だけを並べ、余計なサイドストーリーなど一切入っていないのでエンターテインメントとしては全くもって失格だろう。

でも自分たちが「世界で最も自由で幸せだ」と勝手に思っているアメリカ人が「自由でなかった」時代の存在や、それにポリシーを持って立ち向かったジャーナリストの存在を知れたことはとても見る価値があったと思う。ありがとう、ジョージ。

日本の一地方都市で10年以上の間、彼らに近い生業を営んでいる身の俺だが、何かに立ち向かったり、何か巨悪を暴いたり、そういう骨のある仕事は一切していない。長いものに巻かれ、打ち上げの飲み屋でこっそり舌を出す程度。自分にとっての最上級のホメ言葉は「くだらない」…。同じ放送マンでもえらく違うなぁ。
なんか自分の小ささを見せ付けられたような気がしてちょっとへコんだが、2分くらいで開き直った。

俺だけでなく、社長の息子は隠すくせに恥ずかしげもなく「何やら宣言」とか抜かす某社とか、お互い危ない社員をいっぱい抱えてるくせに他局の揚げ足取りにすぐ夢中になる連中!領収書切ってキャバクラ通う前にこの映画を見て、一度よ~く自分たちのやってること見直したほうがいいぞ。
それでは諸君、バッドラックだ!
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クライング・フィスト 6

2006-05-17 01:12:14 | タイムリーヒット
俺の嫌いな韓流ではないんだけど。

殴られ屋として生活している元エリートボクサーのおっさんと、少年院でボクシングを覚えた負けん気だけが取り得のヤンキー。社会の底辺から拳ひとつでのし上がっていく「生き様」を両方の視点から描き、最後に対決させる「男の物語」だ。

おっさんの方は日本に、ヤンキーは韓国にモデルとなった人物がいるみたいで、監督が「あの2人が対戦したらどうなるだろう?」とマッチメイクした夢の対決。それぞれのバックグランドも同じくらいドラマチックだし、俳優の演技も男っぽくて見事だったと思う。

なのに、どうしてファイトシーンがあれなん?かなりトレーニングを積んだらしいとはいえ、素人同志が段取りなしで殴り合っていい画なんて撮れるわけがない。確かにガチンコの必死さみたいなものは伝わってきたけど、人に見せる試合のレベルではなかった。「ボクシングに命をかけ、這い上がってきた男たちのハイレベルかつ、壮絶な打ち合い」こそがクライマックスであるはずで、「素人の必死などつきあい」では最後がどうも締まらない。撮影はともかく、編集でリズムをなんとかできたはずだ。そこまでがとてもよかっただけに、抑えピッチャーが押し出しで負けた試合みたいなもどかしさが残ってしまった。

あ、あともうひとつ注文するなら、勝ったほうにはリング上で彼の歌を歌ってほしかったなぁ・・・。
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LIMIT OF LOVE 海猿 6

2006-05-16 00:35:18 | タイムリーヒット
映画だけだったら4点だけど。

青年が仲間とバカをやりつつ、一人の男に成長していく物語だった前作「海猿」。ドラマ版は見てないが、うまいことヒットしちゃったもんで作った続編がこれだ。宣伝もバッチリだし、プロダクションがROBOTだけあってツボはしっかり押さえてあるから「泣けました!」とかいうアホ女はゴロゴロいると思うけど、「つくりもの」感バリバリでイヤになった。

原作は青年誌のマンガだし、もともと男向けにつくられた物語を映画会社や製作委員会が要求する「女性受けして」「感動!できる」ストーリーにするにはああするしかなかったろう。ただそれが却って物語のピンボケを引き起こし、「愛?」「友情?」「パニックアクション?」結局どれを見せたいの?という疑問が観客の頭に生まれてエンディングを迎える。

でもそこで出てくるのだ、答えが。「信じよぉう!ふたりだぁあけの♪」伊藤なんちゃらが映画と全然関係なく出てきて歌い上げ、そのバックにこれまでのシーンのフラッシュバック。どんな感情を持ってみていたお客さんにもノーとは言わせない包括的な結論を押し付け、その波に巻き込んでしまう。上手いといえばそれまでだが、占い師の手口だぞあれは。

文句ばっか書いてたけど、この映画の音楽は前作からずっといい。サントラ聞かないと地獄に落ちるわよ!


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家の鍵 4

2006-05-13 02:33:05 | デッドボール
何でもカブせりゃいいってもんじゃない。

俺は親子モノに弱い。特にオヤジと息子。子供の子の字もいない10代の頃から何故かいつもオヤジの方に感情移入してしまい、ボロボロ涙を流すことが多かった。

で、この映画。出産の時に恋人を亡くし、そのショックで息子からも逃げていた父親が15年ぶりに初めて会った子供と過ごしながら、心の溝を埋めていくという話だ。

15年会ってない、しかも存在を見捨てていた息子への罪悪感はとても大きなものがあるだろう。息子の方だって、突然「お父さんだよ」ってやって来たって簡単に受け入れられるはずがない。でもそこに本当の親子だから感じる隠せない愛情みたいなものもあって、その葛藤がドラマを紡いでいく。これだけで充分だ。

なのに息子を障害者にしてしまったもんだから、グンと話がややこしくなってしまった。映画やドラマでの障害者というのは「かわいそうで」「やさしくしてあげなくちゃいけなくて」なぜか「心は純粋」だったりする場合が多い。この息子もそのパターンで、それが主人公の父親の苦悩をさらに大きなものにしているみたいなんだけど、それっておかしいし、失礼やろ。
障害者は確かに気の毒だと思う。でも彼らは単に体の機能が大多数の人間よりちょっと劣ってるだけ。他はみんなと同じだし、そういう扱いをして欲しいはずだ。なのに大概は腫れ物にさわるような扱いをしたり、勝手に重荷に感じたりする。それこそ差別だ。
そんなんだったら、精神的におかしい無差別殺人者とか、常識や恥の意識が著しく欠如したバカガキとかにも、もうちょっと優しくしてやれよ。

さらに腹立ったんが、この父親が障害者の息子とコミュニケーションをとるために、徹底して息子の望むとおりに行動したこと。アホか!罪悪感かなんかしらんけど、擦り寄って甘やかすだけで、心が通じると思ってるなら大間違いだ。ワガママなガキなんだから、ビシっと締めるところは締めんかい!それじゃ、写真の親バカ親父と変わらんぞ。
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レント 5

2006-05-08 16:24:09 | タイムリーヒット
20世紀の匂いがした。

「RENT」はブロードウェイで見たことがあったけど、もちろん日本語ガイド頼りだったので、ストーリーまで入りこむことができなかった。最近ミュージカルの映画化は自分的にヒットつづきだったので、今回は期待して見に行った。

登場人物はニューヨークのダウンタウンに住む貧乏アーチストたち。彼らが抱える問題は貧困だけでなく、ドラッグ、ゲイ、エイズ。その中でも前向きに生きようとする若者の姿をロックに乗せて・・・古いやろ。

舞台は1989年。確かに当時は最新のテーマだったに違いない。曲だって当時青春時代を送っていた自分としては気持ちいい感じだ。でも今改めてみると「え~寒っ!」。
例えるなら写真のおじさんの曲とか「愛は勝つ」とかをカラオケで熱唱しちゃうようなもの。あの頃は最新鋭だったからこそ、その「さびれ感」がたまらなかった。

時代を斬るとその時は新しくてカッコいい。でもその勢いをキープするためには「より新しいもの」が不可欠になる。一発でドカンと稼ぐか?長く細くエバーグリーンを狙うか?その辺りって難しいよなぁ・・・まあ、どっちも経験ないけど。

一番ガッカリだったのはRENTの邦訳を聞いた時だった。「家賃」なんてミュージカル普通ないやろ!
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カミュなんて知らない 4

2006-05-06 01:39:37 | デッドボール
確かに俺も知らないし、あんまり興味もない。

オッさんが撮った若者劇だなぁという感じ。大学の映画制作ワークショップを舞台にしてて、実際に監督が早稲田で映画論を教えていた時の経験から作ったみたいだけど、何か若者像がリアルじゃない気がした。

キャンパスでミゾグチやらクロサワやら、何とかって映画の長回しがすごいって、そんなヤツはすでに10年前の俺の時代にすらいなかったぞ。さらにそのワークショップで作る映画がちょっと前にあった豊橋の高校生が無関係な老人を撲殺しちゃった事件。そんなテーマ取り上げて主人公の精神性がどうのこうの討論する大学生…いつの時代だ?

いつまでも若い感覚を持ってるつもりでいたい気持ちはとてもよく分かる。でも俺も感じるもんな。あいつらとは世代とかじゃなくてDNAが違うわ。
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メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬 4

2006-05-04 00:46:25 | デッドボール
俺がまだまだ青いってことか?

トミー・リー・ジョーンズが初監督した骨太「男の友情」物語。俺と基本的にセンスがあわないカンヌの観客が絶賛というふれこみだったから、警戒はしていたけど「友情モノ」の映画に飢えていたこともあって観に行ってしまった。

簡単にいうと自分の仲間を誤って撃ち殺されてしまったカウボーイが、その犯人である国境警備隊の兄ちゃんを拉致し、死体と一緒に彼をメキシコに埋葬しに行った話。撃ち殺されたのが不法入国者だったこともあって、最初の事件はウヤムヤになったのにそれを掘り起こして、権力側の人間を誘拐したもんだから、逆にお尋ね者になっちゃうジョーンズ。完璧にガイ○チである。

しかも動機になる「友情」の描写が薄すぎる!見た感じだと、困っている所を助けたのがキッカケで仲間になり、一緒にナンパしに行ったくらい。「アイツはいいヤツだった」みたいなことは言ってたけど、それが自分の人生を破綻させる行動に出る理由にはならんやろ。

あれが「男の友情」とか言うんだったら、写真の人なんかはチームメイトがぶつけられるたびに「シバき」にいかなあかんから、忙しくてたまらんぞきっと。何か間違ってるよな、あのオッさんも。
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Vフォー・ヴェンデッタ 6

2006-05-02 00:25:42 | タイムリーヒット
いや面白かった、普通に。

マトリックスの制作者が作った近未来のスタイリッシュ・テロリスト・ストーリーといったところ。映像にはマトリックスほどの衝撃はなかったけど、ストーリーはマトリックスみたいに無意味に難解でなかったので、俺でも楽しめた。

見ていて感じたのは権力による情報操作の恐ろしさだ。映画のように独裁者がいるのは一部の国だけだろうが、多くの人々が信じきっているテレビの内容に「ある団体に有利な」バイアスがかかっているケースがあることは間違いなくある。それに気づかず「テレビでやってたから」とか「番組で言ってたから」という理由で意思決定することになれていると、いつかとんでもないことになる。
Vのようにテロを起こす事がいいとも思わないが、白痴化した国民を覚醒させるという意味においては有効なんだろう。なんかちょっと「ねずみ小僧」を連想させる感じがあった。

ボーっとテレビ見てると、知らない間に「○のさん」のお言葉で戦争が始まったりするかもしんないよ。まぁ、オバハンらでは戦力にはならんやろうけど。
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