すごく悪口言いにくい映画だよなぁ・・・。
韓国で500万人が涙したというコピー。自閉症の主人公がマラソンを見事に完走したという実話がベース。「これで心動かないヤツには良心があるのか?」「泣かなきゃ人でない」みたいな「感動の完全包囲網」でずんずん攻め込んでくる作品だったが、正直イマイチだった。
障害者の扱いというのは特にエンターテインメントにおいて、とても難しいと思う。もちろん差別しろとは言わないが、障害を持っている=純粋みたいな単純な図式には大いに疑問を感じる。障害を持っている人達だって健常者と同じ人間だ。酒飲んで暴れもするし、恋もするし、卑怯な悪だくみだってするだろう。それを「自分たちより欠けているところがあるから、心は汚れてないに違いない」みたいな設定で決め付けるのは、彼らを明らかに自分たちとは別世界に置いた逆差別でしかない。社会を啓蒙しなくてはいけない映画で暗に「これは私たちと違う人達ですよ。ちゃんと逆差別しましょう」って呼びかけ、それを見て感動しているお客さんがいる。でも同時に障害者との実際の心の距離は広がるばかり。何かおかしくないか?
そんなわけで最後まで映画には入り込めなかったのだが、一つだけとても気になったセリフがあった。自閉症の主人公を20年育ててきた母親が飲酒運転の罪を償っているコーチにはき捨てた「あなたに20年罪を背負ってる気持ちがわかりますか?」だ。子供を産み、育てるというすばらしいことが罪としか感じられない過酷な状況。想像すればするほど、親として何ともいたたまれない気分になった。
韓国で500万人が涙したというコピー。自閉症の主人公がマラソンを見事に完走したという実話がベース。「これで心動かないヤツには良心があるのか?」「泣かなきゃ人でない」みたいな「感動の完全包囲網」でずんずん攻め込んでくる作品だったが、正直イマイチだった。
障害者の扱いというのは特にエンターテインメントにおいて、とても難しいと思う。もちろん差別しろとは言わないが、障害を持っている=純粋みたいな単純な図式には大いに疑問を感じる。障害を持っている人達だって健常者と同じ人間だ。酒飲んで暴れもするし、恋もするし、卑怯な悪だくみだってするだろう。それを「自分たちより欠けているところがあるから、心は汚れてないに違いない」みたいな設定で決め付けるのは、彼らを明らかに自分たちとは別世界に置いた逆差別でしかない。社会を啓蒙しなくてはいけない映画で暗に「これは私たちと違う人達ですよ。ちゃんと逆差別しましょう」って呼びかけ、それを見て感動しているお客さんがいる。でも同時に障害者との実際の心の距離は広がるばかり。何かおかしくないか?
そんなわけで最後まで映画には入り込めなかったのだが、一つだけとても気になったセリフがあった。自閉症の主人公を20年育ててきた母親が飲酒運転の罪を償っているコーチにはき捨てた「あなたに20年罪を背負ってる気持ちがわかりますか?」だ。子供を産み、育てるというすばらしいことが罪としか感じられない過酷な状況。想像すればするほど、親として何ともいたたまれない気分になった。