今日のエンドロール

10点満点の採点つきで年間約120本。観る前も観たあともクスッと笑えるレビューをお届けします。

シムソンズ 7

2006-02-27 00:28:30 | 逆転サヨナラHR
来たのはど真ん中直球。でもまぶしくて空振り!

トリノでの健闘も記憶に新しい、女子カーリングの日本代表チームの実話を元にした作品。ホタテとタマネギと酪農しかない北海道の田舎で「何か自分にしかできないことを見つけるために」カーリングを始めた女子高生たちのサクセスストーリーだ。

はじめたのはいいものの、試合で全く点が取れず「勝つより、まずは1点取ろうよ!」から始まる展開はベタベタだが(「お前らゼロなんか!」と泣き叫ぶ山下真司を思い出した)スクリーンに惹きつけられたのは、彼女たちがかわいいアイドルだからだけではないような気がした。

今しかない青春を楽しみたい、輝きたいという彼女たちの表情。これが渋谷かどっかの話だったら斜に見てしまったかもしれないが、舞台は北海道常呂町だ。常呂の空気のように何にも邪魔されず、汚される事もない純粋なキモチが氷上でキラキラしていたと言ったら褒めすぎだろうか?

大人も子供もカネやメリットばかりを追い求めている世の中で、プライスレスな夢を追い求めている姿の美しさ。それがすごくまぶしかったのは、自分がその時代には戻れないからかもしれないし、その熱意を忘れてしまっていたからかもしれない。あかんあかん!

居心地が良くて甘やかしてくれるだけの"トモダチ"同士、群れているだけで満足している「青春浪費者」に見て考えて欲しいと思う作品だ。なのにこの上映館の少なさは何だ?なんでわざわざ茨木まで行かなあかんねん!

追記:DSE制作と言うことで高田延彦が出演していたけど、エプロン似合いすぎ。ちょっとジンギスカン食べに行きたくなった。
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県庁の星 8

2006-02-26 23:21:44 | 逆転サヨナラHR
文科省推薦とかじゃなくて、お前ら(写真の人たち?も含む)こそ必ず見ろ。

出世の事しか頭にないエリート地方公務員が、民間企業での研修でさびれたスーパーで働かされる。はじめは見下した態度で接していたものの、さまざまな挫折と教育係のパートとの出会いによって意識を変えていく…すごくわかりやすいストーリー。また結末もほとんどの人の予想通りのはず。悪く言うとほぼヒネリはない。

でも、なんだろうこの爽快感は。地方行政の見直しとか下流社会とか、社会的なテーマが含まれているのに全然カタくないし、劇的なことはほとんど起こらないのにちょっと前向きな気持ちになれる。いろんな意味で今しかない、すごくタイムリーな映画化だと思った。

「事件は会議室で起こってるんじゃない!」って室井さんに噛み付いていた青島が今度は会議室側で登場するわけだが、彼の現場での挫折ひとつひとつが胸に突き刺さった。
うわべだけのマーケティングからの推論、お客さんの感情を無視したこちらの都合での工夫、木を見て森を見ないサービス提供…職種によって枝葉の違いはあるだろうが、似たような事が思い当たる失敗ばかり。エンターテインメントとして充分楽しませながら、自省を促されるという点では最近なかなかない映画だと思う。
またこういういい話に水を差しがちなラブストーリーの方も、一応入れときました程度でサラっとしていて邪魔にならない。さすが「男勝りの酒豪」と「ウワサのゲイ能人」の組み合わせだ。

印象的だったのが、柴崎コウの「女は記念日とかイベントとか、形にならないものにお金を使うものなのよ」というセリフだ。なるほど深いなぁと思いながら、ふと気づいた。

…俺の誕生日もバレンタインも、ヨメさん一切カネ使ってないぞ!
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ジャーヘッド 6

2006-02-25 18:58:25 | タイムリーヒット
そりゃ、からっぽだわな・・・。

この言葉、もともとは米軍でよくある刈り上げ頭のことらしいが、「ジャー」という部分にはもうひとつ意味があって、鍋とかポットとかそういうもん、「からっぽの鍋」を指すらしい。タイガー炊飯ジャー♪炊きたてっ♪のジャーである。

湾岸戦争に従軍したある若者の話だが、よく戦争映画にある派手な戦闘シーンというのはほとんどない。「攻撃命令を待つ」だけの駐屯生活の退屈さや本国から離れている不安感を淡々と綴った、ある意味リアルな軍隊生活を描いた映画だ。

もちろん俺に軍隊経験はないけど、見ていて感じたのは「そりゃ、からっぽにしなきゃやってられへんわな」ということ。世間の理屈は全く通じない上官の命令、先輩からのシゴキ、誰が作ったかよくわからん風習・・・野郎だらけのむさくるしいテントの中で、そんなものの意味なんて考えてたら発狂してしまうに違いない。

からっぽにした頭で戦う理由なんて考えない。ただ上官の命令のままに相手を殺す、これが戦争だ。でもそう考えると今の日本って危ないよな。訓練しなくても何も考えられない、大勢に動かされるだけのジャーヘッドが街にウヨウヨ溢れてるし・・・。
(写真はジャーヘッド日本代表、ただしかなり年いってるが)
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タブロイド 7

2006-02-24 00:37:59 | 逆転サヨナラHR
モンスターはそこにもいる…。

エクアドルで起こった連続児童殺害事件。主人公は「モンスター」と名付けられた犯人を追ってやってきたドキュメンタリー番組の人気レポーター。偶然リンチから助けた男が自分の疑いを晴らすのと引き換えに「モンスター」についての情報を提供すると言う。うまくいけば一世一代の大スクープだ。男は警察に情報を流さず自分たちだけで行動をはじめるが…ここまで書くと良質なミステリーっぽく見えるかもしれないが、違う。でも謎解き以上に深く、刺激的な作品だった。

マスコミ仕事に関わっている俺としては、スクープを求める気持ちはわからんではない。警察や記者会見での発表を垂れ流すばかりの毎日で、偶然つかんだ自分だけの情報。名声とかそんなことは後回しで本能的に夢中になってしまうだろう。しかし集中してもいいけど夢中になっちゃいけないのが、ジャーナリストの仕事じゃないだろうか?

またもう一つ勘違いしちゃいけないのが、マスコミは決して権力ではないということだ。「みんなが知りたがってる」という免罪符の下、混乱している関係者に群がって無神経な質問をぶつけるハエみたいな記者。中には「この問題をどうするつもりだ」といつの間にか被害者代表になってたりする輩もいる。確かに一般の人が入れないところに入れたり、普通会えない人に会えたりするから勘違いしやすいのはわかる。でも「お前には力もないし、偉くもなんともないんだぞ」と言うことを自覚してれば、あんな事は恥ずかしくてできないのが普通の人間だ。

思わず似非ジャーナリスト批判になってしまったが、お前はどうなんだと言われるとぐうの音もでない。映画の最中も身につまされる思いがして苦しみまくった。でもドキュメンタリーでなく劇映画と言う形で突きつけられたテーマは、ジャーナリストだけじゃなくて誰でも考える価値があると思う。

(写真の中の見出しと本文に一切関係はありません)
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ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 5

2006-02-23 11:06:07 | タイムリーヒット
武勇伝!武勇伝!デデンデンデンデンデデン

伝説のスター、ジョニー・キャッシュの生涯を追った映画。ヤフーとかで見てもらえばわかるが、予告編では彼女に何度も何度も求愛して念願かなうみたいなラブラブ映画になってるけど、本編はミュージシャンとしてブレイクし、ドラッグに溺れ・・・というお決まりのパターンにちょっと恋愛を絡ませというストーリー。ぜんぜんちゃうやん!
俺が生まれるずっと前の話だけど、時代が違うとかそういう違和感はなかったし、音楽は良かった。でも、どうも登場人物に共感できなかった。

基本的に芸能人やらスポーツ選手やら「夢を売る商売」の人たちは、表舞台でいい仕事をしてくれれば私生活がどう乱れようと構わない。ちょっと暴れたり、黒人の上で腰振ったり、おネエちゃんと飲んだくらいで「ファンを裏切った」とか他人がギャーギャー騒いだり、社会的制裁を受けたりするのは違うと思う(写真の人は競技に影響しちゃったみたいだが)。でもそれは部外者にとってで、関係者にとっちゃたまらん話だ。この映画もハッピーエンドみたいになってるけど、最初のカミさんはどうなった?娘たちはホントに幸せなの?親は納得してる?

ジョニーは音楽の才能はあったのかもしれないけど、同じ男の俺から見てもただの甘えただし、わがままなコドモでしかない。でもそれがロックスターだというだけで、落ちぶれた時に「俺はたくさんの人を傷つけてきた」って泣くくらいで許され、何なら武勇伝になるというのはちゃうやろ。しかもそれがアカデミーにノミネート。ますますちゃうやろ。

追記:おかしかったのが主人公ジョニーの親父として未来からあのT-1000(ターミネーター2より)が紛れ込んでること。やはり過去を変えようとしているのか・・・
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僕のニューヨークライフ 4

2006-02-22 01:36:02 | デッドボール
ハッキリ言ってウディ・アレンはキライだ。

まずあのルックス。チンケオブザイヤーなら15年連続受賞は固い、日本でいうと神宮でヤクルトを30年くらい応援してそうなオヤジを何でわざわざ金払って見ないとあかんねん!
作品だってやたら理論武装して喋りまくったり、背景をニューヨークの治安のいい地域にしてルックスのハンデを庇おうとするもんばかり。そんな知的な雰囲気に乗りたい似非インテリの間では評価が高いみたいだけど、それって「自分はイケてないので他のもんでカバーせなあきませんねん」と宣言してるのと変わりないんちゃう?

中身は登場させた老若2人のコメディーライターに自分の2つの時代を投影させた私小説的なつくり。盛り上がりもなくダラダラウジウジしてるし、だいたいお前のライフにそない興味なんかないっちゅうねん!さらに提灯記事には「ウディが初めてアクションシーンに挑戦」なんて書いてあったけど、単にムカついたヤツらの車のガラスをバールで叩き割ってスタコラ逃げるだけ。これでアクションシーンならウチの1歳の息子もすぐアクションスターになれるわ!

直前に見たのが↓の「RIZE」というある意味動物的な作品だったからかもしれないが、どうもこの作品に感じるのは、先進国の都会人の嫌なところばかり。
生きるか死ぬかの瀬戸際にはいないし、適当に仕事してればそこそこ食える。でもなんか生活が退屈なもんで不必要に悩んだり、自分を過大評価して自分磨きとか自分探しに出たりする。
アレン作品は都会的センスに溢れた…とか評価されることが多いけど、都会的って必ずしもいい方だけじゃない。ダメ都会人の方に自分を投影してイキってるのはあんまりかっこよくないと思うけどな。

ウディのは見たくないけど、写真の彼のニューヨークライフはいろんな意味で見てみたい。ちっとも帰ってこないし。
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RIZE ライズ 7

2006-02-21 01:14:17 | 逆転サヨナラHR
ホンモノに圧倒された。(写真はニセモノ)

LAのサウスセントラルという危ない地域で「生きていくために踊る」ダンサーたちの姿を追ったドキュメント。俺は正直、日本のヒップホップカルチャーが大嫌いだし、この映画にも偏見を持っていたが、そんな甘ちゃんなファッション映画ではなかった。

今まで見たこともない彼らの激しいダンス。映画の中で「俺たちは日常生活の不満や問題をダンスで表現してる」みたいなコメントがあったが、彼らにとってダンスはカルチャーとかそういう片手間のもんじゃなく生き方そのもの、言うなら「魂の発露」そんな言葉がピッタリくるように思えた。

日本でもよく駅で深夜に練習しているのをみかけるし、ダンス教室なんかも盛況なようだが、まるで違う。音楽こそ同じヒップホップだが、いかに派手な振り付けを周りと合わせてカッコ良くやるかを練習している日本人に比べ、彼らの踊りは素人目で見たらメチャクチャ。個人個人でまるで違うし、錯乱しているようにすら見えるけど、そこに何かパワーを感じる。さらに踊る若者を見る周囲の目が老若男女とても温かったのが印象的だった。

日本でこそ黒人はカッコイイみたいな風潮があるけど、未だに生活はギリギリな人が多くて音楽やダンスも生きていくために仕方なく産み出した娯楽から発展してきたという現状。そりゃカッコよくて当たり前だ、必死やねんから。誰かの真似事じゃなくてそれぞれがオリジナルなんだから。
映画館には服装だけ真似てるバカも多かったけど、彼らがその辺のカッコよさをどう捉えたか?自分をちょっと恥ずかしく思えたか?そこにもちょっと興味がわいた。

でも残念だったのは所詮フィルムだってこと。やっぱりああいうのはライブじゃないと。あのバトルをナマで感じて、あの飛沫を浴びてみたい。ただ行くのはかなりコワいわな。日本人ってバレたら5分くらいで身包みはがされそう…←やはり偏見。
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ニュー・ワールド 3

2006-02-17 15:18:56 | デッドボール
断っておくが、大阪・十三にありそうな古臭いキャバレーの名前ではない。

舞台は1600年代、アメリカ大陸に上陸したイギリス人たちと原住民であるインディアンの物語だ。開拓を進めようとするイギリス人とそれに抵抗するインディアン、言葉も通じない彼らだったが、リーダー格の軍人と酋長の娘がお互い惹かれあう。しかしやがて運命が二人を引き裂き・・・どこかで聞いたことのある設定だと思ったら、男女は逆転してるけどあの迷作「北の零年」にソックリ。(もちろん北の・・・がパクってると思うが)

嫌な予感がしてたら、やばかったのはストーリーだけじゃなかった。巨匠だか芸術なんだか知らないが、ビックリするくらいわかりにくい編集。筋の説明はナレーション使いまくるし、時系列は平気でひっくり返す。台詞のイメージを膨らますインサートカットかと思ったらストーリーがガンガン進んでいく・・・2時間以上の大作ながら見てる最中「え?どうなってるの」が連発。たしかに映画は未開の地に取り残された開拓民の物語ではあるけれど、それを見ているお客さんを取り残すのはやめてほしい。

唯一良かったのが酋長の娘、ポカホンタスを演じた少女。短期間で英語うまくなりすぎだけど、昔のグラビアアイドル木内あきら(写真)に似ててん。結構かわいかったけど売れなかったなぁ・・・。
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ホテル・ルワンダ 8

2006-02-16 14:44:36 | 逆転サヨナラHR
俺にできるやろか・・・?

戦争モノの映画はいくつも見てきたが、これまではちょっと昔の遠い外国の話だった。心に残るものもあったが所詮は他人事、自分とは距離のある世界だという意識があった。しかし、この作品が描くのはわずか10年ほど前。アフリカ・ルワンダという遠くの国ではあるけれど、俺が大学生だったその時代に100万人、満員の甲子園20回分の人が同胞に虐殺された真実の物語だ。

多数派民族による少数民族の虐殺が国中で起こる非常事態。主人公のホテル支配人は結果的に1200人を救うことになったのだが、彼は英雄になろうとか「民族差別がおかしい」とか、すばらしく崇高な気持ちから行動したわけでない。目的はただひとつ「家族を守りたい」それだけだった。

映画の中ではそれ以外にも内戦の狂気や、軍の腐敗、国連軍という建前だけの存在なども描かれているが、一番心に残ったのは最後まで家族とプロ意識を最後まで守り、結果「偉業を成し遂げてしまった」一人の父親の必死な姿だ。同じ父親として「あんな状況に追い込まれたらお前に何ができる?どこまで家族を守りとおせるか?」刃を突きつけられ続けている、そんな緊張感があった。

さらに日本人として情けなかったのが、先進国の人間の無力さだ。自国の人間を助けるためには手間を惜しまないが、現地人は無視。現状を伝えるはずのジャーナリストも安全保障のため行動を制限され、伝えたとしてもニュースを見た人々は一瞬、「怖いね。」と言うだけでまた普通の暮らしに戻ってしまう…俺もそうだが、きっとアナタも身に覚えがあるはずだ。自分たちの利益誘導のために他国で争いを起こしておいてこの無責任さはなんだ!

そんな痛いところをついているからかどうかこの映画、当初は日本公開の予定すらなく、映画ファンの署名でミニシアター上映にこぎつけたという。でも俺が見た大阪の映画館は朝イチのモーニングショーにも関わらず立ち見のでる盛況。映画会社も・・・とか×××くだらん作品に予算や劇場を割く余裕があるなら、こういうものを広く取り上げんかい!喝!!
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PROMISE 4

2006-02-14 11:56:18 | デッドボール
井上和香は関係ないですから!

中国の巨匠、チェン・カイコー監督が日本・韓国・香港からスターを集めた「アジア代表」とも言える映画。ハリウッドや世界を意識したんだと思うけど、どうしてアジア発になると「東洋の神秘」みたいなテーマでしかやれんかな?

アジアからハリウッドに進出する監督も多くて、ヒーローやらラバーズやら最近こういう作品が増えてきている。確かにスケールもメジャー作品と遜色ない。でも扱うのは千年以上昔の三国志の時代だったり、今回なんて神が同居してる時代と来た。これだけ日本をはじめとしたアジアの人々が渡米し、世界で活躍しているのにやっぱり白人にとっては「ゲイシャ・サムライ・ニンジャにスシの国」という目は変わっていない。中国なんて今すごい経済成長を遂げていて、未来や夢の話なんていくらでも転がってるはずなのに、白人様にご覧頂くのは彼らが畏敬の念を抱く神秘の時代の話ばかりというのはマーケティングとはいえ悔しくないんだろうか?毛唐に媚びすぎや!

ハリウッド級の作品と書いたが、脚本の粗さもしっかりメジャー級だ。「本当の愛を得られない」運命(プロミス)に逆らおうとする女性とその周りの男たちの争いと苦悩を描いたんだろうが、出てくるキャラクターが適当。何で孤児がいつの間にか王妃になってるかの説明は一切ないし、男たちにしても大将軍と奴隷、反逆者の悪党ってどんな大雑把な配役やねん!
一番笑ったのはチャン・ドンゴンがやったものすごい足が速いって設定の奴隷。四つんばいで走っても牛より早いし、立ち上がったら水の上もすいすい走る。お前はMr.インクレディブルの子供か!CGは合成が粗いし、ワイヤーアクションもやりすぎで、飛んでるというよりマリオネットのように吊り下げられている感ばかり目立つ。監督、力入れる方向間違ってませんか?

映画の最中ずっと気になってたのが悪党の刺客だった黒衣を着た男。唯一渋くていい演技をしていることもあったけど、日本の松重豊さん(写真)、そして横浜の川村丈夫投手にソックリだったんだわ。まさか本人ちゃうわなぁ。
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ミュンヘン 6

2006-02-14 02:09:26 | タイムリーヒット
ずいぶん苦味のある映画だった…。

ミュンヘンと言えば、オッさんの多いビアホールチェーンくらいしか思いつかなかった俺。でもこの映画を見ていろいろ考えさせられた。さすがスピルバーグだ。

発端は1972年のミュンヘンオリンピックの最中に起きたイスラエル選手団のイスラム系テロリストによる人質事件。人質全員が死亡という悲劇からイスラエルの秘密警察モサドは報復を計画、そのリーダーに指名されたのが主人公の兄ちゃんだった・・・。

少なくとも俺が生まれて以降はどこかに占領されたり、したりという経験がない日本人には「自分の国を守るため、造るため」に血みどろの争いを続ける彼らの気持ちは全てわかるとは思えない。でも「殉教して次に生まれ変わったら幸せになれる」「自分の子孫のための国は死んでも守る」こんな極端な考えを刷り込まれた両者が和解するなんてことも同じくらい難しいはず。エルサレムがある限りどっちも譲るとは思えないので、戦国時代の国がえみたいな感じで「三方一両損」みたいな大岡裁きを国連あたりがやれないもんだろうか?

映画の中で主人公は殺人行為への心境の変化や自身への危機感などを感じ、次第に自分の受けた指令に対して疑問を持つようになる。要するに監督がいいたいんは「いくらテロしたってイタチごっこなんやから、そろそろやめようや!」だ。
ユダヤ系の監督がイスラムではなくあえて身内のイスラエルに送った平和メッセージは意味があると思う。しかし、ラストにわざとらしくWTCをのぞかせたりして「テロのない平和」へだけ意識を見せているのはどうかと思った。

「わが国はテロリストには屈しない」いろんな国の大統領や首相が誇らしげによく使う言葉だ。この言葉には「(卑怯な手を使う)テロリストの交渉には応じない」という姿勢が含まれている。でも、テロって本当に卑怯な手なんだろうか?
調べてみたら「テロリズム:心理的恐怖心を引き起こすことにより、政治的主張や理想を達成する目的で行われる暴力行為のこと」と書いてあった。もちろん、無関係な一般市民を巻き込むような無差別テロは許されるわけはない。でも、それが戦争における彼らの戦闘手段だとしたらある程度、仕方ない部分もあるのではないかと思った。

「(卑怯な)テロなんてない方がいい」というのは、テロをせずに戦う事ができる強者の論理だと思う。テロをやらざるを得ない状況にまで追い込んだ原因に目を向けて歩み寄ることをせずに、ちょっと一般市民を殺されただけで「世界一の被害者」みたいな顔をするのはどうかと思う。空爆でその何倍もの一般市民を殺されたアラブ側にとってはただの「報復」でしかないのだから。

…今日は硬ぇなぁ!テロなら写真みたいにやってほしいよな。
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スキージャンプ・ペア ~Road to TORINO 2006~ 7

2006-02-11 00:52:22 | 逆転サヨナラHR
素直に賞賛!

DVDの「スキージャンプ・ペア」は発売された当時「ようできてんなぁ」と感心した覚えがある。でも、その後の売り出し方が俺の大嫌いな「おバカオシャレ」系(ヤツらの好きなもの=マックなどアップル社の製品、うまくもないカフェめし、モンティパイソン、雑誌だとブルータス、レオン…)だったのでその後の展開には無関心でいた。

しかしそれが映画化され、このオリンピック直前の公開。見ないでどうこういうのはあかんやろと思って見に行った…また思ってしまった、「ようできてんなぁ」
見る前の予想はDVDのジャンプにバリエーションを加えて、ちょっとバックストーリーをでっちあげて…ぐらい。ところが見せられたのはスキージャンプ・ペアの創始者だという原田教授のニセドキュメント2本立て。まったり感もダサさ加減もまさにプロジェクトX!ここまで一つのネタを徹底的に引っ張ってちゃんと笑いに繋げる…去年のM1グランプリでの彼らを思い出した。

ただ、残念だったのが競技部分での実況解説が下手なこと。内輪でたのしんでいたDVDではよかったのかもしれないが、劇場で公開する規模になったんだから、よりリアルにより凝って作ったほうが、パロディが引き立つと思う。当初からのメンバーでしょうがないのかもしれないが、あそこにやたら熱いだけの松岡修造とか実況の本職とか絡ませたらもっと笑えたのでは。

でも難点はそのくらい。世の中猫も杓子も、カネを儲けることしか頭になく、新たな事業を起こそうとすれば即「それ、儲かるの?」と言われるなご時世で、大人が真剣にバカなことをやるこの姿勢。DVDで結構儲かったから企画にゴーが出たんだとは思うが、ホンマお見事。

深夜、本物の競技の合間とかにしょーもない開会式の映像とか垂れ流すんじゃなくて、シャレでこの映画とか流してくれないかな?そしたら、受信料もうちょっと払ってもいいのに。
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オリバー・ツイスト 4

2006-02-10 00:28:54 | デッドボール
文化の違い・・・?

19世紀のイギリスの文豪、チャールズ・ディケンズの名作を80億円もかけて映画化したそうだが、知ってます?原作。俺は名前は聞いたことあんねんけど…そのくらいのレベル。

生まれた救貧院からも追い出されたかわいそうな孤児オリバー。ロンドンに出て死にかけているところを助けてくれたのは子供スリの元締めの老人だった。この男に生まれて初めて優しさを感じたオリバーだったが、純真な心と老人の盗人稼業はなかなか相容れなく…。かわいそうな少年少女が貧乏と社会からいじめられ、最後には…ってパターンとしては小公女とかああいう物語とだいたい同じ。原作に忠実だそうで、ということは逆に驚かされる要素は一切ないスタンダードな作品だ。

こういう物語で俺がイヤなのは主人公があまりにもキレイすぎること。どんなに貧しくてもヒドいことをされてもズルをせず、ウソをつかず、ひたむきに生きる。確かに俺なんかは邪な人間だと思うが、そんなん普通あるかぁ?この映画のオリバー君もキレイな顔と澄んだ瞳で、周りの汚れた人たちと対称的な生き方を貫く。まあ、できない事がわかってるから物語の登場人物に希望を託すのかもしれないけど、そんな前時代的な物語を何故今さらやるんだろう?日本で言うと里見八犬伝を壮大なスケールでって…お前は角川春樹か!

監督のインタビューを読んだら、「7歳の息子に見せようと思って…」だって。制作費80億円でっせ!兄さん。そんなカネあったら、買収されるはずだった先が大変なことになって、自分の所ももっと大変な彼のチームを何とかしてやってほしいわ。だって彼らもオリバーくんに負けないくらい野球に対しては純粋な目をしてるから。
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あおげば尊し 7

2006-02-05 01:44:33 | 逆転サヨナラHR
「何で死体の写真を見ちゃいけないんですか?」
映画の中で生徒が先生に聞いたセリフ。あなたは答えられますか?

俺の好きな重松清の原作。主人公の先生は自宅で死にかけた元教師の父親の在宅看護をしている。そのクラスに死体に妙に興味を持ったり、葬儀場に忍び込んだりする生徒が現れて…という話だ。テーマは「死の捉えかた」とでも言えばいいんだろうか?

俺は冒頭の質問に明確に答える自信はない。でも思ったのは「死に興味を持つ前に、まず生きることに意味や興味を持たなくちゃあかんのちゃうか?」ということだ。心配しなくたって人間の死亡率は確実に100パーセント。いろいろ考えたり、調べたって生き残れるわけでないし、誰でもいつかは確実に死ねる。だったら、それまでをまず充実させることを考えるのが先決だろう。

俺はまず質問してきたヤツに「あなたは何のために生きているの?あなたが生きたことで世界のどこが変わったの?」と逆質問してみたい。「自分は必要ないし、自分がいてもいなくても世界は何も変わらない」という逃げ口上以外で明確な答えを聞かせてくれたら、それからは大いに死について考えてもらって構わないと思う。

こんな偉そうなことを書いておきながら、俺自身は俺が質問したいという問題にすら答えられないでいる。だから主人公のオヤジさんが映画の中で身を持って答えを見せてくれたシーンには胸がいっぱいになった。

ただこの映画、唯一の難点をあげるとすれば主役のテリーさん。天才ディレクターとして数々の番組を作られ俺も心から尊敬している人だが、やはりあの目で「普通の人」をやっちゃいけない。天才は天才のままでいてほしい。

(写真は鯛の死体写真)
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僕が9歳だったころ 6

2006-02-04 01:07:35 | タイムリーヒット
久しぶりにカッコイイ男を見た。

流行り(終わりかけ?)の韓流映画。主人公は9歳の少年。でも顔は○○様なんてのにはほど遠い岩っぽい顔。でもコイツがかっこいいんだなぁ。

日本でもちょっと前「ALWAYS 三丁目の夕日」という映画があったが、70年代の田舎町という設定のこの作品もその路線。でも舞台の中心は学校にあるところが違う。そう、小学生にとっては生活の8割が学校、そして小学校の学区が自分の世界だったと思う。

いつも竹尺でビシビシ生徒をどつく先生、ウサギ小屋のカギが壊れて逃げ出す事件、好きな子にはワザと意地悪、机の上の境界線…俺よりちょっと前の時代だが、出てくる出てくるなつかしのシーン。当時を思い出しながら、自分と主人公の少年ヨミンと比べて思った。「コイツ、カッコええわ…」

ケンカが強いとかいうのは置いといて、女とか弱い生き物には優しい、余計な事は喋らない、いざという時は自分を捨てられる、褒められても驕らない、そして家族を大事にする…彼のツメの垢どっかで売ってないやろか?

この映画、大人に見せてノスタルジックな気分に浸らせるのだけが目的じゃないような気がする。この気高さ、純粋さ、今でもアナタは持ってますか?そんな言葉を突きつけられたような気がした。
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