幼な子われらに生まれ 6

気づいたら歯をくいしばってた。
バツ1同士の再婚。嫁の連れ子が反抗期、さらに自分たちの子の妊娠がわかったことで、じわっと崩壊していく家族になすすべがない父親。バツいちでも娘がいるわけでもないけど、不器用な浅野忠信を見ながら他人事とは思えなかった。夫婦、親子、家族。パズルのピースなんかあわないケースがほとんどだけど、そこを埋めて繋ぐものがあるか？刺激的な事件も殺人も不倫もないけど、普通の家庭にあるこの小さなほころびだけでドラマを作る、重松清の力に脱帽。

彼女がその名を知らない鳥たち 5

そりゃ、恋愛も自由だけどさ。
蒼井優と彼女を巡る3人の男、演じるのは竹野内豊、松坂桃李、阿部サダヲ。とくればむず痒くなりそうな恋愛物語を想像してた。これが誰一人共感できない、いやしたくない最低な男女の愛憎劇。家族はつらいよとは真逆なエロくて性格悪い女を演じる優ちゃんには興奮したけど、あんまり友達にすすめたくはならないな。みんなの持ってる「人には見せたくない部分」を凝縮したような物語だから。

打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか。(アニメ) 3

オリジナルの映画のことはあまり覚えてないけど、いいイメージだったし、脚本が大根仁。かなりハードル上がっていたのは事実。ただかなり不発だった。もしも～という物語の分岐が、主人公の都合のいい中2の妄想世界とごっちゃごちゃ。世間では演技派らしい、菅田将暉もセリフはひどくて顔芸だということがハッキリした。アニメの自由度が悪い方になびいてしまった作品。川村、元気なくなるわぁ。

スパイダーマン ホームカミング 6

身の丈知ってるね。
アベンジャーズをやたら推してくるマーベルで、強さという面ではちょっと劣るスパイダーマン。中身を中学生にしてアベンジャーズに憧れるという設定にしたのは旨いなぁと思う。オトナのイヤらしい部分担当のアイアンマンと、ウブな青春物語担当のスパイダーマン。相棒の「座ってる人」も良かったなぁ。

ファウンダー 5

すごい皮肉。
マクドナルドのファウンダー=創業者と名乗りながら実はただの買収屋だった男の物語。こんなに見てて共感も応援もできない主人公は初めてかもしれない。マクドナルド兄弟の考えた画期的なシステムを広めようとした功績はある。でもカネのため、自分の利益のためだけ。今行き詰まっているこの考えの象徴としてこのタイミングで皮肉っているのなら素晴らしい。でもネットとかで感想を見てるとそれすら理解できていないビジネスは正義みたいなものもの散見して悲しくなる。