今日のエンドロール

10点満点の採点つきで年間約120本。観る前も観たあともクスッと笑えるレビューをお届けします。

草原の椅子 7

2013-02-25 22:12:44 | 逆転サヨナラHR
次の1本を諦めた。
宮本輝の原作を「八日目の蝉」の成島監督が震災後に映画化。50歳のおじさんの友情、ちょっと恋、そして生き方についての物語だ。かなり長い小説を端折った結果、唐突な場面や理解しにくい人物がたくさん出てくるし、妙に説教臭いセリフも多い、いろんな悩みを砂漠に捨ててくるっていう安易さはどやねん?など映画としてはかなり難点はあると思う。ただそれでも考えさせられ、スクリーンから離れて自分事でうつむいてしまったのは自分がおっさんになったからなのか?「正しいことを繰り返せているか?」「自分の人生はなんのためだったのか」抱えている漠然とした不安を的確に打ち抜かれ、予定していた次の映画を見逃した。今夜はちょっと酔いながら考えたくなった。
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ふがいない僕は空を見た 7

2012-11-24 00:37:21 | 逆転サヨナラHR
それでも、生きていくんだ。
永山絢斗と田畑智子がコスプレ不倫に溺れる主婦と高校生を演じる話題作。2人だけでなくその周りの人物全員が「不甲斐なく」そして「人間くさい」。基本的には人間のダメなところ、弱いところを描きつつ、生の強さを表現した作品だったと思う。誰もが望んでその環境に生まれてきたわけでもないし、量の大小はあれ隠したい過去や不幸を背負っているし、「不幸の比べっこ」をしたってしょうがない。でもそこからどうやって前向きに歩いていけるか、そこにその人の価値があると思う。そんなことを考えた一本だった。見所は田畑智子のオッパイだけちゃうで。
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希望の国 7

2012-10-26 23:59:03 | 逆転サヨナラHR
これが、映画なのかもしれない。
園子温監督の震災映画。主役は原発20キロの境界線上に住んでいた家族だ。この土地を何が何でも離れたくない老夫婦や、妊娠をキッカケに放射能恐怖症にかかってしまった若妻、その間に挟まれて苦悩する旦那・・・映画って「ちょっとありえないけど」とか「昔あった出来事」を物語という形に紡いでメッセージを伝えるのが普通なんだけど、ここでベースになっているのは「過去でもありえなくもない」今、福島で起こっている出来事。教訓とか感動とかっていう、ちょっと距離を置いた上から目線の気持ちではなくて、当事者として目の前に突きつけられた課題にどう向き合うか?だんだんうつむいてしまう自分がいた。映画の中で事故が起こったのは長島という架空の土地。でもどこで起こっても不思議じゃない状態なのが今の日本。その時にあわてるんではなくて、懐中電灯を押し入れにしまうように、心の準備はしておいた方がいいのかもしれない。まあマイナスを挙げるならば、ちょっとセリフに露骨なメッセージこめすぎなところと、監督夫人の演技があいかわらずなところかなぁ。
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ワンドゥギ 7

2012-06-22 00:36:40 | 逆転サヨナラHR
そりゃ、わかってはいるけど。
不良になりきれず悶々としている高校生と、隣人の不良教師が不器用なぶつかりあいを見せる韓国の青春人情映画。
障害者とか不法滞在、貧困など、実はヘヴィーな問題を散りばめていながら、コメディ調というかほっこりした作品になっているのは
主演の2人の見事なキャラクターと演技のたまものだろう。ボクシングのくだりとか、あっさり母親を受け入れるところとか、
ちょっと描写が雑なところもあるけど、見終わって「あんな先生、欲しかったな」と思えたんだから、全然OKだ。
韓流といっても不治の病とか生き別れとかじゃない、こういうちゃんとした作品があるのに、ビックリするくらい小規模な公開しかされない。
なんちゃら時代とか東方なんちゃらに熱狂するより、こういうモノをちゃんと評価する姿勢が日本にも必要だなぁって思う。
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鬼に訊け 宮大工 西岡常一の遺言 7

2012-04-10 18:10:49 | 逆転サヨナラHR
歴史の重み・・・。
法隆寺・薬師寺の再建に尽力した「最後の宮大工」西岡常一さんの遺した言葉をつないだドキュメント。
彼がどうこうというより、彼らが飛鳥の時代から伝えてきた工法の凄さに背筋が伸びる思いがした。
木の気持ちを考え、育った環境を見て、適性を決め、気の遠くなるような手間をかけて削り、組み上げる。
工場で作った部品を運んで作る今のプラモデルのような家と比べたら、ものすごくコストパフォーマンスは
悪いだろう。でも住人の一生分にも満たない50年しかもたない今の家に対し、彼らの作った建造物は
1000年もの。もちろんその間に起こる地震や台風といった天災のことも考えてある。どうして1500年以上
昔にそんな技術があったんだろう?それを受け継ぎ、進化したはずの今がどうしてこうなんだろう?
建物だけでなく、その他の生産物、人間や会社に至るまで、進歩してきた方向をちゃんと見なおすべきなんちゃうか?
そこまでは考えすぎなんだろうか?
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キツツキと雨 8

2012-02-24 15:38:29 | 逆転サヨナラHR
これがオトコの癒し系。
役所広司演じる木こりのおじさんと、その山にホラー映画のロケでやってきた若い映画監督が出会い…って話。
感情を表現するのが苦手な2人が撮影を通じて徐々に心を開いていくわけだけど、終始朗らかな気分だった。
その最大の理由は役所広司の見事な演技。はじめはぶっきらぼうで愛想ないオヤジが、今まで触れたことのない世界に巻き込まれ楽しくなっちゃう。こないだは揺るぎない信念を持った山本五十六だった男が、この映画では完全にちょっと浮かれて「男の子」の気分に戻ってる可愛いおっちゃん。そこに引っ張られていく周りのキャラクターも魅力的で素晴らしい作品になっていると思う。自分的にはさらにポイントを高めているのが撮影現場の楽しさ。監督の不安な気持ちも似たような体験したことがあるし、みんなで一つの作品を作り上げる楽しさってのも堪らない。現場やりたい!改めて思った。
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DOCUMENTARY of AKB48 show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る 7

2012-02-09 16:03:13 | 逆転サヨナラHR
かっこええなぁ。
断っておくがAKBファンではないし、フロントの何人かの名前がやっとわかるレベルの自分だ。
ドキュメントって、それまで知らなかった世界の一部を見せてくれて、視野を広げてくれる。この映画もそうだった。
被災地訪問や西武ドームでのライブ、総選挙やジャンケンによるセンターメンバー選抜…2011年大躍進したAKBのウラ側を追っかけている。
特に好きではないけど、彼女たちの真剣さや必死さ、ショービジネスの厳しさ、多人数だからこその問題…心を動かされた。
はじめはキャプテンがそれぞれのチームを動かす姿に「スポーツと同じだな」。過酷なステージ裏とファンにはその辛さを微塵も見せない根性に「すごい!かわいいじゃなくて、美しい」いつの間にかトップアイドルになった20歳前後の彼女たちが語る言葉の明確さに「かっこいい…」そう思ってしまった。
秋元さんを筆頭にした大人たちが仕掛けたAKBって、よく計算された「リアル育成ゲーム」だ。
それにハマりすぎるファンをちょっと白い目で見ていたし、その視線は変わらない。
でもステージの上の彼女たちはこんなに一生懸命、高いレベルの意識で頑張っているのはとても良くわかったし
大人の計算だけじゃなく、そのあたりが伝わる部分もあるんだろうなぁと思った。
たかみな、カッコよかったわぁ。
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宇宙人ポール 8

2012-01-04 17:32:33 | 逆転サヨナラHR
これは春から縁起がいいや!
2012年の一発目はこれ。イギリスからアメリカに遊びに来たSFオタクがUFO目撃地ツアーをしていると、本物の宇宙人にヒッチハイクされちゃった!という話。
内容はゼロ。でも大好きな1本になった。宇宙人は見た目はグレイだし超能力も持ってるけど、長い地球生活のせいか下品でくだらないオッさんそのもの。
いろんなSF作品にオマージュを捧げてるだけあって、それぞれのファンならわかるツボを抑えたネタが満載で、劇場で爆笑してしまった。
雰囲気的には「ギャラクシー・クエスト」に近いかな。ポールの基地での生活を描いたビフォー・ストーリーや、やっぱり違う国に不時着しちゃって…なんて設定の続編もできると思う。
ぜひ見てみたい!
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人生、ここにあり!7

2011-09-08 00:16:43 | 逆転サヨナラHR
One For All.All For One.
イタリアでの実話をベースにした、精神病患者がそれぞれの強みを生かして協同組合を作り
普通の生活に復帰していった話だ。見ながらずっと頭に浮かんでいたのは自分の好きなラグビーだ。
精神病うんぬんじゃなくて、完璧な人間なんかいない。みんなどこか人より劣ってて、かわりに
どこか優れているところもある。その優れているところをみんなのために活かすことが、仕事であり、社会の原動力になっているのだ。

個性が豊かすぎるくらいの組合メンバーたち、それぞれが形もバラバラで社会からも「廃材の木切れ」扱い。
でもそれを組み合わせると寄木造りの素晴らしい作品になり、それが社会に認められ、失っていた人間性を取り戻していく。
日本でやったら、最初の医者のように「触らぬ神にたたりなし」で暗い雰囲気になりそうなデリケートなテーマを
笑いを散りばめ、明るく前向きな物語に仕上げた脚本・監督の力は見事だと思う。
それを支えたのは本物と区別のつかない役者たちの熱演。とくに「理事長」は最高だった。
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ジェネラル・ルージュの凱旋 7

2009-03-20 20:25:28 | 逆転サヨナラHR
何とか定食みたいな。
大学病院を舞台にしたミステリーシリーズ第2弾。登場人物の説明やトリック解明に重きが置かれた前作と比べ、謎解きの要素は少ない。しかしその分、人間ドラマやテーマ提起がしっかりしていて非常にバランスがいい作品だなあという印象だ。一般人にとって身近なようで実はまるで知らない伏魔殿。実はそうなってるんだというカタルシスとミステリーへの好奇心がこれまたバランスええわなぁ。
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大阪ハムレット 8

2009-02-05 13:29:34 | 逆転サヨナラHR
生きるべきか死ぬべきか、って生きとったらいいことあるやん!こんな映画に出会えるやん!
大阪のディープサウスのちょい複雑な家族のお話。東京やったら社会の歪みとか小難しい理屈を入れそうだが、そんな話一切なし。小中高生の3兄弟がそれぞれ悩み、ケンカし、でも日々を前向きに生きていく。その中心にいるのは自由でたいがいのことには動じず、どーんと一家の中心に構えたおかん。ありそうでなかなかない、ある意味ファンタジーな家族映画だ。
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マンマ・ミーア! 7

2009-02-04 16:35:02 | 逆転サヨナラHR
いや~楽しかった。
内容はおばはん回春物語だし、全然ABBA世代ちゃうし、劇団四季で見たから話は知ってるし、ピアース・ブロスナンは男前だけど歌は下手。だけど無条件に楽しい。こういう万人の琴線に触れるモノを産み出せるところが、ハリウッドやブロードウェイのまだまだスゴいところだ。思わず劇場の椅子に座りながらリズム取ってたから、横の人驚いてたかも。
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ぼくのおばあちゃん 8

2008-12-31 16:47:18 | 逆転サヨナラHR
これで今年を締められてよかった。
タイトル通り、中年サラリーマンが自分の家族の問題を抱えながら、おばあちゃんを思い出す話。演出やエピソードはベタだが、それがこの映画のトーンにピッタリだ。菅井きんと孫の姿を見ていると溢れでてくる自分のばあちゃんとの思い出。ばあちゃんのカレーは黄色かったよな、麦茶のコップはワンカップだったな、卵焼きは味の素かけてうまかったな…。
オレは主人公のようにばあちゃんに何もしてあげられなかったけど、ワガママ言って甘えてあげるのがばあちゃんたちにとって何よりのプレゼントなんだなと思った。まあ、そのぶんは息子たちに託したいけど、それにしてもアイツら甘え過ぎや!
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未来を写した子供たち 7

2008-12-28 18:22:01 | 逆転サヨナラHR
可能性は無限大ってのはまんざら嘘でもない。
インドの赤線地帯で生活する子供たちにカメラを教えることで、新たな世界を切り開く活動を追ったドキュメント。親は売春などの犯罪で生活をなりたたせ、家事や子守りで学校へ行く時間なんてない、それが当然の世界を見せつけられると、日本で仕事がしんどいやら学校がダルいとか言ってる自分たちが恥ずかしくなる。でも驚いたのはそんな過酷な環境でも、新たな世界に触れた時の子供たちの目がとても輝いていて、力があったこと。自分の息子たちを見ても感じることだが、何かをやろうとするとき、すぐ言い訳したり面倒臭がる大人と違い、子供はそれを楽しむ天才だ。だから才能があるかは別にして、いろんな体験をして可能性に挑戦する機会をどんどん作ること。これが枯れちまった大人たちの責任だと思った。
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マルタのやさしい刺繍 7

2008-12-23 00:01:49 | 逆転サヨナラHR
今さら、なんてことはないんだな。
田舎のおばあさんが、保守的な周囲の偏見の目に負けずに、昔からやりたかったランジェリーのお店を開く話。なんや、よくある話やん!と思いがちだが、やるかやらないかは大違い。「どうせ無理」「金がない」「忙しいから」言い訳なんか考える暇があったら、そこで一歩踏み出すのが大事で、やった人にだけ道が開ける。そんなことをばあちゃんたちに教わった気がした。
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