今日のエンドロール

10点満点の採点つきで年間約120本。観る前も観たあともクスッと笑えるレビューをお届けします。

わたしを離さないで 6

2011-03-28 20:56:56 | ノーヒットノーラン
ちがう意味でのSFやな。
こいつは難しい設定だ。普通、こういう物語って「いかに観客が登場人物に感情移入できるか」が成否のカギを握っていると思うんだけど、この作品の登場人物は「臓器提供者にするために国が養育した子供たち」。どんな子供でも持っているはずの可能性をある時点で確実に閉じられる人たちだ。想像できるか?せつなさとか、生きることについて考えさせられることはあっても、決して「うん、わかるわぁ」にはならんだろう。だって俺たち肉牛でもブタでもないもの。
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塔の上のラプンツェル 7

2011-03-24 22:48:24 | ノーヒットノーラン
枝毛大変そう。
とか、どんな腕力しとんねん!みたいな現実的なツッコミは野暮ってもん。ディズニーが久しぶりに作ってきた「ど直球」のファンタジーだ。見ながら頭に浮かんだのはブロードウェイ(日本なら劇団四季)の舞台、そしてディズニーランドのアトラクション。数ある名作と並ぶために作り上げられた「よくできた物語」に改めて感心させられた。まあ3Dにする必要はあまり感じなかったけど。
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お家をさがそう 6

2011-03-23 20:45:13 | ノーヒットノーラン
うん、そうだよね。
震災のショックでしばらく映画から遠ざかってたけど、復帰1作目に選んだのはアメリカン・ビューティーの監督による「ある出産を控えたカップル」の物語。アメリカン・ビューティーはあまり好きじゃなかった記憶があるけど、今回は自分たちも経験があるような話で「うん、そうそう」と共感できるところが多かった。生まれてくる子供と一緒に家族を作ろうとしている二人が、巣作りの場所を探して、結婚している親戚やら友達やらを訪ねてまわる。訪ねた家族の数だけ事情があって、なかなか完璧な場所には巡りあえず…でも大切なことに気づく。もっと刺激的にもできたし、笑いの要素を入れることも簡単だったと思う。でもそれをやらずに、淡々とちょっとのんびりした感じで進む物語もまあいいかなって思えた。そう、環境なんて関係ない。大切な人がいるだけで、そこがホームなんだ。
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ハウスメイド 4

2011-03-09 21:55:33 | ノーヒットノーラン
引田天功か!
大阪アジアン映画祭にて鑑賞。韓国の50年前の名作のリメイクらしい。もちろんそんな作品見たことないんだけど、どうも「見たことある前提」らしく、理解できないジャンプや結局意味のないシーンがかなり多かった。金持ちのダンナに手込めにされたメイドが、妊娠したのが嫁さんにバレて家を追い出される。復讐のために彼女が取った行動は…って話なんだけど、キャラも感情の変化も全然描かれてないから、唐突で違う意味で怖い。最後のオチに至っては…。でもテンコーなら無傷だなきっと。
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ドラえもん新のび太と鉄人兵団 7

2011-03-05 17:07:56 | ノーヒットノーラン
劇場版は15年くらい毎年見てるけど、ここ何年かは公開初日に息子と来るのが春休みの恒例行事になっているドラえもん。新~になってからイマイチの作品が続いていたけど、久しぶりに今回は出来がいい。人間を奴隷にしようと侵略してきたロボットを通じて、人間自身をいろんな面から見つめ直す。進歩のための競争が何を生み出すのか?藤子先生が込められた深いメッセージが、大人になってからだこそ心にしみて、ちょっと涙してしまった。
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フード・インク 6

2011-03-04 23:05:08 | ノーヒットノーラン
でも食べないといかんわけで。
結構見慣れてきた感じすらする、アメリカの工業的農業への警鐘ドキュメント。真新しいことはなかったけど、最近とみに感じるのはアメリカ式ビジネスへの限界感だ。ひたすらハイリターンだけを求め、お客の満足度よりコストダウンやローリスク、合理化だけを優先。何のためにその商売をしているのか?という根本的な目的を見失い、利潤追求に傾きすぎな「ビジネス」。確かに20世紀の発展には大きく寄与したとは思うが、21世紀に入り、明らかに社会や地球との歪みが生まれている。もういい加減気付いてほしいねんけどなぁ、
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ヒア・アフター 5

2011-03-03 21:46:59 | ノーヒットノーラン
やっぱり俺鈍いんかなぁ?
俳優としてより、監督としてファンのイーストウッド作品。津波で臨死体験をしたキャスターと、事故で亡くした双子の兄貴を追い求める少年、そしてマット・デイモンが演じる「見えすぎちゃって困る!(by森尾由美)」霊能者。「死」に接したことで「生きにくく」なってしまった3人がゆったりと交錯して…という話なんだけど、ソフト過ぎる。人それぞれ「死」についての事情も捉え方も違うだろうから、見た人に委ねるということなんだろうけど、もうエンターテイメントとは違う世界に入ってしまっているわ。まあ「死後の世界はこうなんです!」とビックリするくらい押し付けて来ていたGメンよりはだいぶマシだけどね。
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太平洋の奇跡フォックスと呼ばれた男 4

2011-03-01 21:01:50 | ノーヒットノーラン
観客までだますなよ!
太平洋戦争末期、サイパン陥落後も1年以上抗戦して米軍をてこずらせた大場大尉の実話に基づく物語なんだけど、うすすぎるわ!
確かに大場さんのしたことはすごい。でも行為の羅列ばかりで、彼や回りの人たちがどんな人で、どんな気持ちから動いていたのか?どうしてみんなが大場さんを慕ったのか?背景の描写がまるでないから全然感情移入できない。とどめに演技だ。脇の役者はそれぞれの持ち味は出していると思うけど、主役があれでは…。何しゃべらせても感情の起伏の小さい、演説みたいな口調になっちゃう。彼のことはフォックスじゃなくて、Mr.一本調子と呼びたいね。
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