ドリームプラン 5

原題はキング・リチャードやから。
ビーナスとセリーナ、テニス界に燦然と輝く姉妹を育てたオヤジの物語。娘たちへの愛情と期待は十二分に感じるけど、やり方がザ・昭和オヤジすぎ。俺のいう通りにすればうまくいく。実話で、結果が世間的に成功しているから美談だけど、果たしてそれが幸せなんだろうか？同じ父親として、反面教師的に気付かされることも多かったけど、どうもしっくりこない1本だった。

ちょっと思い出しただけ 5

ちょうどいいんだろうな。
池松壮亮と伊藤沙莉のカップルが出会った頃の想い出を1年ずつ振り返る最近多いパターンの映画。あんまり美男美女でもなく、夢がバッチリ叶うわけでもなく、それなりに本人にとってはいろいろあって、それをちょっとサブカル風の味付けにして。気持ちはわからんでもないけど、まだ振り返る年でもあるまい。これからもいろいろあるぞ、きっと。

オペレーション・ミンスミート 4

確かに、眠かったけど。
第2次世界大戦中にヒトラーを騙すために国家がかりでついた大嘘の実話らしい。二重、三重のスパイが出てきて、ややこしいことこの上ない。またやたらセリフの情報量が多すぎて、頭の処理が追いつかない。おまけに諜報合戦だけだから、まあ映画的には地味。途中まで落ちてたのは昨夜の寝不足だけが理由じゃないだろう。

西成ゴローの4億円 死闘篇 4

やっぱりスッキリしない…。
続編というか、チョイ役の人たちを収容するのに尺が必要だったんでしょ。どうしてこの人のこの映画におカネを出そうという人たちがいるのか？ご都合主義と長渕ごっこに溢れたストーリーより、そっちが気になりすぎて…ねぇ？

ブルー・バイユー 6

白人の尊大さをところどころに。
韓国出身の青年がアメリカで幸せな家族を作ったものの、あるキッカケで引き離され、そばにいることすらできなくなる話。原因は彼ではなく、法律の粗と、そんなん仕方ないがはびこる空気、あとやはりしつこい白人の上流意識。これが現代の問題だというのが、アメリカのクソの部分。まあ、日本も似たようなもんだけどね。

ミラクルシティコザ 5

もったいない。
本土復帰50年やコザ暴動の話はちょっと前に見た芝居で知っていた。日本でもアメリカでもなかった、当時の人たちの苦しみや怒りに少しでも共感したいなと見に行ったけど。熱苦しいばかりの物語でも嫌だけど、コメディーに振りすぎだわ。タイムリープも行ったり来たりで、見る側の気持ちを混乱させるばかり。ロックな爺さんたちは、今でも十分カッコよかっただけに。

ウエスト・サイド・ストーリー 5

名前負け？
ミュージカルと言えば？ですぐに名前があがりそうな、有名作品だけど見たことはなかった。それをスピルバーグが50年ぶりにリメイク。期待して見に行ったんだけれど…。話はベタなロミジュリアレンジで驚きはないし、いくつか知っている曲はあるけど、心動かさられるほどうまいわけでもない。リメイクならではのクスグリはたくさんあったみたいだけど、オリジナルと見比べて楽しむもので、そこがないとしんどい。2代目は辛いですな、全く。

西成ゴローの４億円 4

やっぱり、なぁ。
記憶喪失になって西成で暮らしている元トップエージェント、心臓病の娘の手術費用のために4億円が必要になり、日本のフィクサーを敵に回して…設定全部盛りやん。自主映画の割に撮影はしっかりしているのに、主役のセリフと物語が雑すぎる。前の「ひとくず」もそうやった。大阪でチンピラだったら雑なキャラでええというのは違うと思う。続きも見に行かないと、あかんの…。

ゴーストバスターズ/アフターライフ 7

正当な続編！
オリジナルは38年も前。中学生になりかけで初めて見たハリウッド映画だったと思う。監督の息子が撮った作品へのリスペクトと愛がこもった1本だった。懐かしいゴーストのCGに武器や車にテンションが上がったあと、来た来たゲートキーパー、そして最後はウルウル。ハリウッドはさすがうまいよな、こういうところが。寅さんとかトラック野郎とか、釣りバカとか、こういうのやらへんかなぁ…

ドライブ・マイ・カー 6

好きなタイプではないけれど。
村上春樹の短編を原作に作った3時間の長編映画。一言でいうと淡く、ゆったりした物語だった。主演の西島秀俊の顔そのままに、淡々とじんわりと進む物語。乗っていることを忘れそうなドライブをしながら、じっくり自分の人生と向き合う。キラキラ、ガチャガチャ、情報過多ばかりの邦画界の真逆にある作品が、世界に評価されるってんだから皮肉だわな。

ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021 6

よく出来てる！
元の作品は85年…36年も前！だから映画館では見てないと思う。でもこれは大人も楽しめる名作だわ。5人のバランスがとてもいい。特に今回はスネ夫。いつも出てくるラジコンや技術力だけでなく、素直に実は怖いという弱い部分を代表してて、すごく親近感を覚えるはず。もちろん映画のジャイアンはいつも通り頼もしいんだけど、そんなやつばかりじゃないもの、世の中。

香川一区 7

ドキュメンタリーだけど。
「なぜ君は総理大臣になれないのか」の続編。対立候補がPR映画と批判するのもわかるような、というか腹立ってそう作ったのか？わかりやすい勧善懲悪物語になっていた。純情まっすぐ君な小川淳也さんが、周りをヒヤヒヤさせながら支えられ直球を貫き通す。当選後の挨拶で娘さんが言っていた「正直者がバカを見るばかりでなくて良かった」という言葉が響いた。そう、そんな世の中であって欲しい。

大怪獣のあとしまつ 4

きっと企画書が一番面白かったんやろな。
あの大怪獣が死んだ後はどうなる？言われたらなるほどな状況にスポットを当てた設定は素晴らしい。ポスターを見ただけでかなり楽しみにしていた。だからこそ、内容にガッカリ。せっかく予算をかけた作品なのに、個性と勘違いしているのかつまらない小ネタで台無しに。さらに途中からどんどん幼稚になっていき、あげくの果てのオチ。久しぶりに見てて辛くなった。

シチリアを征服したクマ王国の物語 5

大きなツヅラにはお化けが…。
イタリアとフランスの合作アニメ。まあ長めの日本昔ばなしだ。だからして、悪い話ではないし、オトナにも伝わる教訓はある。ただ、これを極東の地のおっさんがカネを払って劇場で見る意味は見いだせなかった。