今日のエンドロール

10点満点の採点つきで年間約120本。観る前も観たあともクスッと笑えるレビューをお届けします。

SAW 6

2004-10-31 16:20:16 | タイムリーヒット
「アントニオ猪木だったら、何をやっても許されるのか!」
これは前田日明が言った名言だが(最近はそうでもないのがよくわかるけど)
お客に犯人を最後までわからないようにするなら、何をやっても許されるのか?

こういう映画はある意味、観客と監督の知恵比べみたいなところもあるんで、普段より一生懸命見ていた。見終わってから、パンフ立ち読みして、家帰ってからも考えてみたけど、全然ツジツマがあわん。ミステリーだからとか、そんな言い訳はおかしい。
密室に閉じ込められた2人と犯人のゲームという設定は面白いけど、話を複雑に見せるために余計なことしすぎたんちゃうかな。緊迫感の継続とか、精神的な追い込みという点では成功していると思うので、もっと室内の仕掛けとか、ルールの方で楽しませてほしかった。まだ若い監督だそうだから、いろいろ勉強してほしい。

ちなみにタイトルになっているSAWの使い方については、彼らを師匠に推薦したい。
「♪お~ま~え~は~ア~ホ~か~」

※11月2日、こちらが送ったトラバに対しての抗議コメントがあり、後ほどご本人から削除依頼がありました。しかし、このシステムでは個別のコメント削除ができないので、一旦記事ごと削除させていただきました。従ってその他の方のトラバについても消えてしまいました。大変お手数ですが、再度トラバの方をお願いします。すいません。

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笑の大学 9

2004-10-30 01:51:57 | ノーヒットノーラン
「私はこんな巧妙な展開を考える作家の才能に嫉妬した」
劇中、そんなセリフを検閲官の役所広司が喜劇作家の稲垣メンバーに言った。まさにその通りの作品だ。

笑いの方程式をかなりのところまで掴んだ三谷脚本、2人舞台から映像化した監督、そして役所広司の緩急自在の演技。すごい!
何が良かったって「笑いのすばらしさ」「笑いへの愛」が全編に溢れているところ。最近流行りの「おバカ」(こんなに笑いを馬鹿にした言葉はないと思う)なんかじゃ決してなく、どんな過酷な状況でも人々の心の潤いになる笑い。稲垣メンバーに代弁させた台詞の中に、それを作る者の情熱や苦悩を大いに感じた。「笑の大学座」で観客が笑い転げるシーンはまるでニューシネマパラダイス。そして振り返るとスクリーンを見て同じように笑い転げる観客がいた。

あと1点何が足りないか?8年も前にこんなすごい作品を書いていながら、自分で監督した作品やその後の作品ではピリッとしない三谷さんへの期待値。そして映画館の巨大スクリーンではなくても楽しめる、DVDでいっぱい稼ぐつもり、そんな商魂の部分。でも俺も買ってしまうかもしれない。

ここのところ続いていた辛口批評が一転、大絶賛で面食らうかもしれないけど、彼みたいにテープ10本サービスしたり、金利手数料を負担したりはしないのでご安心を。

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オーバードライヴ 4

2004-10-29 22:33:35 | デッドボール
ある年代の人ならわかるだろう。月曜ドラマランドみたいな出来である。
このブログをちょっと読んでもらえばわかるように、俺は邦画擁護派だし音楽映画に結構甘い。だから正直予告編を見て期待していた。でもなかなか期待通りって映画はないもんで(涙)
確かにホンモノの方々が出ているだけあって津軽三味線の演奏はカッコよかった。柏原君にしても頑張ってたというか短期間の練習ですごいと思う。
でもそれを支えるストーリーが古臭く、演出がビックリするくらい安っぽい。なんでこんな時代感覚がずれてんのかな?と思って調べたら、カントクはずっと映画学校とかで講師をしてて最後にメガホン取ったのは17年前。本屋にはサラダ記念日が積み上げられ、スクリーンにはマルサの女やトップガン。ドラマランドじゃ青島元都知事が意地悪ばあさんやってた時代である。
オッサンだってやれるんだぞ!って気持ちは良くわかるが、ラップで無理にストーリーを喋らせるのも若者に媚びてる感じがするし、「オレは知ってるやろ」みたいな感じでところどころに入るオマージュの類もただの自己満足。運動会の保護者種目みたいなもので、気持ちに足がついていってない。

引退した選手がマスターズリーグでプレーすることはあっても現役復帰なんてありえない。いつまでたってもおきて破りの電撃復帰するのは彼らの商売くらいのもの。頑張れ!革命戦士(52歳)!!

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2046 4

2004-10-27 19:18:32 | デッドボール
「女々しい」というのは男に対して「女みたいなウジウジメソメソしたことすんな!」という時に使う言葉だが、とんでもない!男の方がよっぽどウジウジ悩む生き物だ。
そのくせ、それを認めたくない男は強がったり、小難しい屁理屈をこねたりする。その屁理屈系の男に映画を作る能力があるとこういう作品を撮る。

日本での宣伝の力でキムタクがメインの話だと思っている人はご用心。キムタクが出ているのはほんのちょっとだけ。代打でたまに出てくるカージナルスでの田口選手くらいの存在感しかない。(まあ、それでも日本のニュースは『田口のカージナルス』みたいな表現を平気で使うけど)
また『2046』というタイトルや予告のCGで近未来恋愛話みたいにも見えるけど、舞台は1960年代の香港。過去の恋愛をいつまでも引きずっている作家が、自分の気持ちを正当化をするために小説という空想の世界に逃げ込む。ただ普通では整合性がとれないのでムリの通るSFにしちゃった。そんな作品だ。ストーリーは見る側の想像力をかなり要求されるので、絵画好きな人とかには楽しめるのかもしれない。

「いつまでもウジウジしている男の文章」日本代表と言えば、思い出すのは彼の手紙だ。「拝啓 けい子ちゃん。父さんの作った家には電気もないわけで…。北海道はボクにあっていないと思われ…」最後は公私混同でウマイことやったけど、なんだかんだいって派手な女性遍歴だったよなぁ…って全然映画と関係ないやん!

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シークレット・ウィンドウ 2

2004-10-26 00:16:56 | 危険球退場
(安物のフォークギターでループをかきならし♪)
ハリウッドで「目の下のクマが似合う俳優ランキング」2位に輝く男前、ジョニー・デップが主演しているミステリー、原作のスティーブン・キングは「ホラーの帝王」だっていうじゃない…
…でも、ミステリーで一番大事な結末が一番しょぼいですから!残念!!♪ジャジャン♪

「1800円で妄想つき合わされっぱなし斬り!!」

あんまりうまく作れなかったけど、ギター侍ならこんな風にやるんかなぁ?
ジョニー・デップの顔だけ見せてればええやろって感じの映画。ストーリーは思い出しても陳腐さにハラたってくるので、あんまり多くは語りたくない。
ちなみに最初のランキング、1位はぶっちぎりで彼が選ばれています。
ジョニー・デップが1位だったのは「松崎しげると対極にいる男ランキング」です。

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モーターサイクル・ダイアリーズ 5

2004-10-24 12:37:11 | タイムリーヒット
世界「Tシャツに顔が載ってる政治家ランキング」第2位、チェ・ゲバラの青春冒険記である。(ちなみに気になる1位は圧倒的な人口をバックに毛沢東)
「バリ島の水上コテージで…現地の男の子がカワイくってぇ」とか「ヴィトンの本店でどうしてもお買い物したくってぇ」とか「かに食べ放題で露天風呂入って9800円ポッキリ!」みたいなパックツアーとは違い、根拠のない自信だけを胸に旅立つ無鉄砲な旅行は青年を成長させてくれる。
それまで親とか周りの環境に守られて生きてきた「カラダの大きい子供」が自分の意思で行動し、その責任も全て自分で取らなくてはいけない「オトナ」になる、ある意味「精神的童貞」を捨てる旅なのだ。その旅について書かれた本は結構あって、それを読みながらちょっと昔を思い出したり、人の旅の疑似体験をしたりするのがオレは好きだ。
そんな期待を持って劇場に足を運んだが、正直肩透かしをくった。旅がつまらなく、美化されすぎているのだ。
映画の冒頭と最後でご丁寧に2度繰り返されるナレーションがある。「これは偉業の物語ではなく、2人の大志を持った若者の人生がしばし併走した…」うんぬんという大げさなヤツだ。ウラを返せば「将来偉業を成し遂げる英雄の物語なんだから、少々つまんなくてもいいだろ」みたいに取れる。
旅は予定通りには行かなくて、くだらない失敗をたくさんして、勘違いして、騙されて、ドキドキして、そこで現地の人に助けられて人の温かみに触れて、そこがすばらしいところだ。ゲバラの旅も実際はそうだったに違いないが、それを隠して「この旅が南米人民の団結を意識するキッカケになった」みたいな表現ばっかり押し付けられたら、どこかの国の映画狂の将軍様と一緒やんか!ちょっとカッコ悪いところも見せた方が、人々は同じ人間として親近感を覚え、よりTシャツも売れるに違いない。
自分の娘時代を安田成美に演じさせた厚顔無恥な彼女と一緒に、顔を洗って出直すように!!

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恋の門 7

2004-10-22 02:48:13 | 逆転サヨナラHR
思わぬ「拾いモン」だった!

監督の松尾スズキが「とにかく勢いのある映画にしたかった」というとおり、この作品のウリは「おんどりゃぁ!」と言わんばかりのストレートな勢い。いつの間にか観客はその世界に飲み込まれ、マンガならではの理不尽な設定や、全くリアリティのないキャラクター、多少問題のある演技なんか全然気にならなくなる。そのテクニックは演劇で長年培ったものだけにさすがだ。

主人公の「漫画家」と監督の本職「劇作家」にはいくつか共通点があると思う。「売れないと全然食えないし、売れないのは自分を理解できない世間が悪いと思っているヤツが多い」ということ、そして「自分は表舞台に立つほどルックスが良くないので、他のキャラクターを動かす方の立場を選んだ」ということだ。だから両者がどうしてもダブってしまい、原作モノでありながら、監督本人がやりたいことを作品を使って楽しんでるように見えた。類似職業に携わる身としては羨ましい限り。あんなに監督が主演女優とキスしてる映画は初めて見たが、決してそこだけではない。

最後も演劇にありがちな「主張はわかるけど、しっくりこない結末」ではなく、意識して「くだらなくてもハッピーになれるエンディング」でまとめているあたりはちょっとやるなこの監督、という感じである。

別の映画を見るつもりだったんだけど満席。まっすぐ帰るのがイヤで行ったレイトショーでこのヒット。ドラフト7順目入団だったのにセーブ王&新人王当確の彼みたいな映画だ。
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僕はラジオ 7

2004-10-21 01:54:30 | 逆転サヨナラHR
「やればええってことはわかってるんやけど…」誰もがこんな言い訳、必ずしたことがあるだろう。
今は腐りかけた国、アメリカであった知能障害の少年とフットボールコーチの間の「ええ話」を通じてこの作品が訴えてくるのは「なら、やらんかい!」そのひとことだ。
お年寄りに電車で席を譲る、迷惑をかけている他人の子供に注意する、朝1時間早く起きてランニングする、気になるコンビニのあの娘に告白する、カラダによくないので大麻は1日1回だけにする…後半はイミが多少ずれてきたけど「やればいいこと」はたくさんある。でもいろんな理由をつけてやらない、続けられないケースが大半だろう。
普通の人々がやらないことだから当然、奇妙な目で見られたり、場合によっちゃ邪魔されることもあるかもしれない。でも「いいこと」なんだから、自信を持ってやればそこが普通の人々から一歩リードする足がかりになり、継続が力になる。
世の中で名をなしてる人は、ほんの一部を除いては決して天才ではなく、そういう小さいことを「やってこれた」人なんじゃないだろうか?
唯一、不満な点。せっかく「ラジオ」という人間のあったかみを感じることが出来る機械をタイトルにまで使っておきながら、どうしてラジオ(人の方)がラジオに惹かれたか?ラジオが彼にどんな影響を与えていたか?などについて一切触れていなかったこと。

このブログにあわないちょっと熱血なことを書いてしまったが、この映画にそんな身が引き締まる思いにさせられた。是非、黒潮に乗ってくる彼らにも一見を勧めたい。

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トルク 5

2004-10-17 12:46:40 | タイムリーヒット
最近、映画にPG-12とかR指定とか年齢制限があるものが多いが、これは「U-17」17歳未満専用映画である。
ストーリー?なぁんもない。あるのはブロロロロォーン!グォーーーン!バイクの爽快感だけ。頭の中、空っぽにして楽しめる作品だ。最近、恋愛やらサスペンスやら社会問題やら1本にいろんな要素をつめた映画が多いけど、ここまで単機能に徹してくれると逆に気持ちいい。
でも、ターゲットはジェットコースターの爽快感を求めるカップルよりも、無駄な原付いじりとジャスコが大好きな松井秀喜の仲間たちだろうなぁ。大都市圏でなく、ちょっと田舎のシネマコンプレックスで公開して「刺繍入り特攻服の方1000円」とか「ポップコーン&シ○ナーセット」とかのサービスしたら興行的にも大成功するんちゃうやろか?(売り上げの8割はカツアゲのあがりだろうけど)

ボーリング場でスコアが出てない時のモニターとかにピッタリの映像。1シーズン、ジメジメイライラしどおしだった彼に見てもらってスカっとしてもらいたい作品だ。
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こんばんは 8

2004-10-16 01:39:05 | 逆転サヨナラHR
「こんばんは」というのは別に昔懐かしい彼のマイクパフォーマンスではない。(プロレスファンじゃないとわからんやろうなぁ…)

墨田区の夜間中学の生徒たちを追ったこの作品のタイトル。夜間中学だから最初の挨拶は「こんばんは」というワケだ。
夜間中学の映画というと山田洋二監督の名作「学校」を思い出す人も多いだろう。あの作品と同じように生徒は外国人の他、主に戦時中や戦後のゴタゴタなどで学校に通わずに働かざるをえなかったお年寄りだ。でもこっちはホンモノ、何がすごいって目に「力」がみなぎっていることだ。
「学校?勉強って社会に出て役立ってないじゃん」「何でいかなきゃダメなの?うざいし」そんなガキどもが多いこの平成で、学ぶいや、学べることの楽しさや喜びを満喫している彼らの表情にどれだけ力があることか!年齢なんて関係ない。その証拠に途中で出てきた現役中学生の目はどこか弱々しくて「若さを生きている」だけだった。

今回はちょっとマジメに書こうと思う。日々の暮らしのことを「生活」という。自分を含め、全ての生物が「生きている」ことは間違いないが、はたして「活きている」だろうか?
さまざまな苦労を重ね、あの年になって「活きる喜び」に出会えた彼らを見ていて、自分を省みようという気持ちにさせられた。必見!

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デビルマン 2

2004-10-14 01:41:05 | 危険球退場
いろんな映画を観ていて生意気にも評価などつけているが、最高ランクの「ノーヒットノーラン」をつけている作品を観た時、必ず感じているのが「やられた!」という気持ちだ。でもこの映画を見た後に感じたのは「やっちゃったよぉ、おい!」だった。
オレは人の会社のことはよくわからない。また野球界のゴタゴタなどを見ていて、いくら下の社員が頑張っても頭の悪い上司の決断で普通考えられない方向に会社が進んでしまうことがあるのもわかる。でも、東映さん。誰か止めるヤツいなかったの?
会社の何十周年かの節目の作品が「北京原人」56歳の紫式部が登場した「千年の恋」そして早くも今年ワーストが確定しそうなコレだ。しかもご丁寧なことに日本の最新映画として世界50カ国で上映してくださるとか…(涙)
何度かここで書いたが、俺は日本人だし邦画が好きだ。実際、ハリウッドと比べたら予算スケールがないなりに「誰も知らない」をはじめとしてミニシアター系の作品には面白い作品が多いと思う。でもそれをぶち壊してるのがメジャー系の会社が作るプログラムピクチャーだ。テレビドラマと同じ有名俳優を集めるだけのキャスティング。ヒットしたドラマやマンガの安易な映画化。代理店がマーケティングして作るトレンドものと季節モンのホラー。
映画って劇場の上映期間を埋めるだけじゃなくて、もっと志があってつくるもんちゃいますの?

穴は散々ネット上で言い尽くされていて、まさにその通りなんで詳しくは書かないけど、唯一笑えたのはデーモン狩りが始まって真っ先に冤罪で殺されるのが鳥肌実なところ。確かに絶対怪しいわなぁ…。

いろいろ書いたが、もし映画作りを志す青年がいたら絶対見るべき歴史的作品だと思う、「やっちゃいけないことを全部やってる」反面教師として。
…あと演技力はこれに出てる役者陣といい勝負だけど、写真の人にも是非見てほしい。

彼が誰も頼んでないのに製作・監督・主演・脚本の全てを勝手に務めた感動の大作を見たことがない人はクリックして下さい!(映画風呂具ランキング)
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父、帰る 5

2004-10-12 22:24:47 | タイムリーヒット
オレの好きな野球で例えよう。
先発ピッチャーが腹痛。急遽登板した2番手は準備が足りなかったのだろう、先制を許す。しかし中盤に入ると監督の采配が当たり始めてチームは逆転。頼りなかった投手陣も立ち直り、いいムードで迎えた7回ウラ2死1塁。相手のバッターボックスには途中交代の聞いたこともない若手選手。パカーン!フラフラッと浅い外野フライ…風に流されて、流されて…「へ?えっ?入ったの?」打った方も打たれた方もポカーン、まさかの逆転ホームラン。その余韻最後まで抜けきらず試合終了。そんな話だ。
12年ぶりに突然帰ってきたオヤジに翌日から旅に連れ出された兄弟。とまどう息子たちに12年分の何かを伝えようとするオヤジ。旅をするにつれ、口ベタで不器用だけどその気持ち・大きさが観客にはやっとわかってきたところで起こる、普通では考えられないあの事件…。いろんなイミでそれを引きずったまま迎えるエンドマーク。な、一緒やろ。

「終わりよければ全てよし」そういう言葉も映画もあるが、真逆の作品。作家性や観客に考えさせることも大事だけど、元共産国らしいサービス精神のかけらもないエンディングはオレはアカンわ。ある年代以上の人にしかわからんと思うが、彼なら独特のイントネーションで叫んだだろう
「なんでそうなるの!」

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ツイステッド 4

2004-10-11 01:43:03 | デッドボール
「昨夜はどうしてた?」「バーで男を漁って寝ましたが、何か?」
きゃー!みだら!しかも女性捜査官よ!フケツ!だから女って信じられない!!おすぎなら卒倒するかもしれない。
そんなイケナイ雰囲気に惹かれて見に行ったが、「刑事が寝た男が次々と殺される」ところがスキャンダラスに聞こえるだけ。かなり薄い映画だった。R-15指定の割にはエロシーンもほとんどないし、犯人探しにしたって予告で「最後にあっと驚くどんでん返しが!」なんて言われたら、理由はわからないにしろ一番犯人ぽくないアイツに決まってる!…事前にホモサピエンス100人に聞いたって82%くらいは正解するだろう。
酒と肉欲に溺れているのを自覚しながらやめられない。自堕落ダメ人間の主人公が事件に巻き込まれ、自分はほとんど役に立たずに周りの協力で解決するというストーリー展開。この話から酒とセックスを抜き、ちょっと子供の世界に置き換えると、アシュレイ・ジャドがだんだん彼に見えてくる…。ということはパートナーはガルえもん?

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CODE46 5

2004-10-07 19:53:49 | タイムリーヒット
恋する2人をジャマしてきたもの。身分、国籍、人種、距離、多忙によるすれ違い…いろいろあった。しかしこの作品の舞台、近未来で2人に大きく立ちふさがるのは遺伝子。同時に2人が惹かれあう原因も遺伝子というあたりがなんとも切ない。

ただ、それ以外の部分はかなり説明不足だと思う。オレの頭が悪いんかもしれないけど、2人の気持ちの盛り上がりや、男の家族に対する気持ちなんかは全然見えてこない。だからどっちにも感情移入できなくて、客も一緒に「何かが足りない」と思ってしまう。無機質な近未来の設定を描写するのに精一杯だった感じだ。
あとでプロダクションノートを読むと「最新建築と第3世界の貧困が隣り合わせに存在する」から物語の舞台に選ばれた上海。なのに出てくるのは白人ばかり。オレが春に行った時、飴玉にたかるアリくらいウヨウヨいた中国人はほとんど見かけず、アジア系の登場人物は運転手くらいだった。この物語では全ての情報が管理された都市「中の世界」と、そこに入る事が認められない人々の無法地帯「外の世界」が存在する(銀河鉄道999に出てきた地球みたい)のだが、もしかして「イエローが中の世界になんか入れるわけねだろ!」的蔑視とか思うのは考えすぎ?

この作品で一番驚いたのはティム・ロビンスの意外なデカさ。調べたら194cmもあるそうだ。
写真の彼が1m80もあるのを知った時と同じくらい驚いた。

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らくだの涙 4

2004-10-05 23:31:57 | デッドボール
「ちょっと県庁行ってきてくれる?ラクダで」

自分が産んだ子供に乳を与えることを拒否する母ラクダ。弱っていく子ラクダのために奮闘する家族(人間)。切り札は都会から呼んできた音楽家の奏でる馬頭琴の調べ。
…ストーリーはまとめると2行だ。

それ以外の時間ずーっとスクリーンにはラクダの表情とゴビ砂漠の砂嵐。スピーカーからは砂の音とサビ付いた体育倉庫の扉のようなラクダの鳴き声。すっかり癒されてかなりの時間、意識を失っていたが、ハッと起きても物語が何にも進んでないのがありがたいところ。あくせく生きてる日本人がはずかしくなる?映画だ。
モンゴルも最近は都会に住む人が増えているそうだが、この作品の中に出てくる遊牧民は実在の家族。21世紀になっても電気のないパオ(包)に家族4世代で住み(夜の生活はどうするんやろう?)モノの価値の基準はヒツジ○頭分、そして乾電池を買うお使いは砂嵐の中をラクダに乗っていくのだ。

そう考えたら、交差点を一つ二つ渡るだけで大騒ぎの日本と違って、モンゴル版「はじめてのお使い」はかなりのスケールが必要やなぁ…。ラクダのコブにオンボードカメラ仕込むか?位置確認はGPSでやって、様子を見るのは軍事衛星使うか?
そしてそれを観た彼がラクダばりに大泣きしたりするんだろうか?

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