今日のエンドロール

10点満点の採点つきで年間約120本。観る前も観たあともクスッと笑えるレビューをお届けします。

空中庭園 7

2005-10-30 19:52:49 | 逆転サヨナラHR
呪怨?貞子?まだまだや。

「隠し事のない幸せな家族」そのあり得ない設定から生み出される不安定さ、ぎこちなさが映画全編に漂っている。監督はシャブを持ってて逮捕されたけど、それを納得させる映像。シャブはあかんけど、あれはイッてないと撮れないような気がすると言ったら怒られるだろうか?

「私の頭の中の…」で出てきた記憶、この作品で出てきたウソ、隠し事。そんなあやふやなモノがあってこそ全ての人間関係は成立している。うまく出来てるなと思う反面、不安や恐怖を感じずにはいられなかった。
でもふと思った。写真の2人の間にもそんな闇がただよっているのだろうか?

追記:この映画の中の「ソニンが不倫相手の板尾さんの股間を足でまさぐる」シーン。ここ何年かの映画の中で一番エロかったわ。必見!
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まだまだあぶない刑事 4

2005-10-29 19:30:45 | デッドボール
テレビで放映されていた「あぶない刑事」に夢中になっていたのは中1の時。その頃、野球界では甲子園で大活躍した男がプロに入り、1年目から大活躍…あれからおよそ20年が経った。

みんな平等に年をとるわけでアクションがチャチになるのは仕方ないとしても、バブルを思い出させるキャラ設定や、核物質を平気で空中へ投げてしまうホンの甘さなど、昭和のドラマなら許されても平成の映画ではちとキツイ。
唯一平成っぽかったのは悪役が「鷹山大好き銀星会」から、最近流行りの「無目的な愉快犯」になったくらいか。

当時夢中になっただけに、いいイメージをぶち壊す「無様な姿」は見たくない。写真の彼同様、引き際が肝心だと思う。タイトルは「まだまだ」らしいが、「そろそろ」に変えた方がええんちゃうか?
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私の頭の中の消しゴム 6

2005-10-28 01:14:30 | タイムリーヒット
「この記憶をごみ箱に移していいですか?Y/N」

この物語、要約すると「ワイルドな工事現場の兄ちゃんに恋した社長令嬢が結婚して幸せになりかけたけど、若年性健忘症にかかって全てを忘れていく、愛したことも愛されたことも。病気の進行に必死で抵抗する2人だけど・・・」ってな感じだ。

ヒロインは最近の記憶から無差別に、忘れたくないダンナとの思い出さえ、どんどん失っていってしまう。彼女は病気だから仕方ないけど、普通の人間の脳にもおそらく容量ってのがあって、毎日の経験を記録すると同時にいくつかの記憶を失ってるんだと思う。きっと本人の意思には関係なく、自動的に「都合が悪かったり、重要度の低い記憶」から消して行くシステムがあるんだろう。
でも、このプログラムの性能ってのがあまり良くない。「さっき会ったばかりの得意先の偉いさんの名前」は消去されてるくせに「小2の時、学校帰りに小便漏らした記憶」はものすごく鮮明だったりするし、何でだかわからないけど、突然頭の中に「ボーイスカウトでした焼き芋パーティーのシーン」とか「小4で転校していったそれほど親しくなかった友達の顔」が浮かんできたりすることが、俺はある。

だからこの映画を見ながら考えてたのは、記憶を失う時にいちいち冒頭のようなダイアログが出てきて、自分で取捨選択できたらどうなるんだろう?どの記憶を捨てるんだろう?というまるで横道の話だ。

~毎晩、寝る前に自分の記憶一覧を見ながら「これとこれは覚えておかなきゃな」ってクリックすると「容量オーバーです。消去する記憶を選択して下さい」とか反応が返ってきて「小3で初めてスカートめくりした時見たパンツの色」か「水銀の原子記号」のどっちを消すかで悩んだりする。それでもまだ容量が足りなくて「もったいないけど巨人の阿部の出身高校とセッケンの「鹸」ていう漢字は消去してもいいや」って思ったり・・・~

妄想に浸ってしまったが、この作品で人間の記憶の大切さを感じ、愛する人に忘れられる辛さを思い出してしまったので、そんな事も考えちまったわけだ。

映画館はカップルか女性客ばかりで、暗がりからは鼻をすする音が聞こえまくってたけど、そんな女性たちにひとこと言いたい。「あんたら、愛する人のことはいつまでも忘れたくないって泣いてるくせに、その前の男のことはケロっと忘れるやん!それって、矛盾してないか?(なぜか涙)」
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ヘイフラワーとキルトシュー 5

2005-10-22 01:53:20 | タイムリーヒット
俺には何とも理解しがたいことの一つに、女子の言う「かわいぃ!」がある。

子犬、新作のシャツ、友達の髪型、何を見ても最上級のホメ言葉は「かわいぃ!」のくせに男が「合コンにかわいいコ呼んでよ!」と頼んだ時には絶対呼んでくれない・・・まあ愚痴は置いておいて、この映画はそんな「かわいぃ!」が詰まった女子向きの作品だ。

確かに透き通るような白い肌と薄いブルーの瞳の姉妹は、ヘンな意味じゃなくかわいすぎる。しっかりモノでおませなお姉ちゃんに、わがままで甘えん坊の妹。こないだも「はじめてのおつかい」を見て号泣していたバカ親としては「うぉー!娘欲しい」と思ったのは事実だ。

ただ彼女たちはどこにでも普通にいる姉妹なのに、2人をとりまく環境が異様におとぎ話化されているのが気に入らなかった。イモばっかり研究してるオヤジに森公美子(写真)みたいなお隣さん、エピソードにオチをつけるためだけに出てくる異様にヘタレな警官。背景や部屋の中も不自然にポップで無理矢理「絵本を映像化しました」という感じ。女子は喜ぶかもしれんけど、俺は途中から眠くてしょうがなかった。

でもこの映画、母国では歴代興行収入1位だったらしい。高度情報化社会の21世紀にこんな能天気な映画をみんなでボーっと見てるなんてフィンランドってどんな国やねん!
俺より上の世代の男が「スウェーデン」と聞くと勝手にフリーセックスとかエロを想像してしまうように、まだまだ未知のエリア、「北欧」恐るべしである。ってどんなオチや。
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頭文字D THE MOVIE 4

2005-10-14 01:14:05 | デッドボール
わからんことがいっぱいある映画だった。

まず日本のマンガを原作に日本で撮影され、出演者の半数以上が日本人。なのに全編セリフが中国語に吹きかえられ、日本人の俺が日本で見てるのに字幕を読んでいるのがわからん。

そして北関東に多く存在する「走り屋」という文化。男子が機械やスピードに憧れる気持ちはわかるけど、商売にもならんのに金かけて、仲間内のオナニーと自尊心のために必死になり、危険を冒すのか?そしてそれを描いたマンガがヒットするのか?やっぱりわからん。

男性陣は香港や台湾のスターなのにどうしてヒロインだけ、妙に体だけたくましくなり、顔は子役のままの鈴木杏なのか?そしてなぜ不必要に短いスカートを穿かせているのか?あれが中国人から見た日本人女子なのか?わからん。

またその香港や台湾のスターたちなんだが、主演したジェイ・チョウが台湾の大スターだというのがわからん。もう一人のエディソン・チャンの方はなるほどと思う男前なのに、ジェイ・チョウくんは愛想の悪いバイト君以上でも以下でもなく、ずっと誰かに似てると思ったら巨人の前田幸長投手(写真)だった。

そしてこの映画を公開終了寸前に必死こいて見に行ってしまった今の自分が一番わからんかもしれん。
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蝉しぐれ 5

2005-10-11 01:45:02 | タイムリーヒット
見終わった後、味噌汁を飲みたくなったのは事実だ。

原作は読んだことがないが、いい話なんだと思う。「日本人の気高さ」ってのも伝わって来た。カレンダーみたいな景色ばかりだったけど、今の日本であの風景を探してきたのはたいしたもんだ。でも、その労力をちょっとキャストにも回してくれんかったのかのう・・・。

緒方拳、柄本明、大滝秀治、久しぶりに見た大地康男、悪役イメージバッチリの加藤武、脇はしっかり固めてあったと思う。でも中心人物がしょぼ過ぎる。主人公は少年時代と成人してからにギャップがありすぎるし、木村佳乃に演技は・・・。最悪だったのがふかわりょうと今田さんのデコボココンビ。俺は芸人最強説支持者だから、今まで芸人さんの演技には一目置いていたところがあったんだけど、出てるだけでこんなに画面が安っぽくなる登場人物って初めて見た。どういう意図でキャスティングしたんかわからないけど、芸人にお調子者やらせてもそのままやん。
すごく塗りの豪華な重箱を開けてみたら、中身は焼飯オンリーみたいなアンバランスさを感じた。

最近はシネコン流行りでスクリーン数も増え、いろんな世代が映画館に来るようになったけど、これはその中でもかなり異色の作品だ。普通、タレントやモデルなんかが寄せる公式サイトの推薦文は何故かいろんな会社の社長・会長クラスばかりだし、観客はほぼ全員が夫婦50割引対象者。こういう映画を写真の彼女とかに2日くらい説教部屋で見せ続けたら、死にはせんでも弱って縮むんちゃうかなぁ・・・。
まあ、最近つまらん映画ばかりで俺も縮みそうなんやけど。
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この胸いっぱいの愛を 3

2005-10-10 01:02:46 | デッドボール
今から、めちゃめちゃ面白い話をしますよ~!
と予告してから、ホンマに笑える話をちゃんとできる人はかなりすごいと思う。
でも、残念ながらこの映画の製作陣はそうじゃなかったらしい。感動しますよ!泣けますよ!って予告やタイトルでさんざん煽って、ハイッここで涙!ってキューまで出してくれればくれるほど、冷めてしまって途中からアクビ。泣かせのためなら少々の強引さや理不尽には目をつぶる・・・そう、この感じは迷作「四日間の奇蹟」と同じやんと思っていたら、最後にシベ超シリーズも真っ青の大エンディングでとどめ!参りました。

途中からストーリーは脇に置いて考えていたのは、もし主人公たちと同じように「死ぬ直前にやり残したことを戻ってできるとしたらいつか?」ということだ。我慢できずに小便漏らしたあの冬の日か、好きな子に声をかけられなかった文化祭か、悪ノリが過ぎて暴走し上司から厳重注意を受けたあの夜か、思い出せば恥ずかしいことばかり・・・さらに滅入ってしまった。

主演が伊藤英明なんだから、最後に「実は写真のヤツでトンでた間の出来事でした」っていう夢オチならぬ「ラリオチ」っていうのなら拍手だったのに。
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8月のクリスマス 4

2005-10-09 02:20:11 | デッドボール
何なんだ、この違和感は?

「残されたわずかな人生で、恋をし、生きたいと思った『オジさん』の物語」。元ネタの「八月のクリスマス」はそこそこ良かった記憶があるし、昔「月とキャベツ」を見たときから、ユースケからユーモアと小物感を抜いたような山崎まさよしの演技は気に入っていた。

なのにちっとも感情移入できないし、時間がたつにつれ増大するばかりの「しっくりこなさ」。原因は一見身近にありそうで、実は現代日本ではありえない不自然な設定を日本人が演じているという点にある。
あと数ヶ月の命なのに痩せもせずに酒飲み歩いたり、大学出たての代用教員が処女みたいにウブだったり、あれだけ店に入り浸ってもウワサのひとつにもならなかったり・・・冬ソナの記憶喪失じゃないけど都合がよすぎる。昔SFを「少し不思議」の略だと藤子先生は上手く表現したらしいが、これはDFもしくはKF、関西弁でいうとMFクラス。20年前の大映ドラマならともかく、あれを月9でキムタクやツマブキくんが演じていたらどうだ?かなり気持ち悪いだろう。

でも、韓国なら見れるのだ。見てくれも経済レベルもあまりかわらないけど、現実のようで現実でないよそ様の国のことだと、どこかで思えるから。
オバハンらは自分の美化しすぎた思い出の類似品を隣国に見つけた。でも制作者側はそれはあくまでバーチャルなものだと理解しておかないといけない。でないとこれとか写真の作品みたいな微妙なカバーを産み出してしまう。
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ステルス 5

2005-10-02 01:53:43 | タイムリーヒット
この映画、1秒あたり8000万円もかけた空中シーンが一番のウリらしいが、今更CGで何作られたってそんなに驚くことはない。ただ見ながら考えてしまったのは、機械と人間の関係だ。

さすがに空飛ぶ自動車とかドーム上の空中都市みたいなもんはないけど、30年くらい前の人が聞いたらビックリするようなことは現在いくつも実現している。腕時計にはかっこ悪くてついてないけど電話は持ち歩くのが当たり前になってるし、掃除や食器洗いだってボタン一つで自動でできる機械が販売されている。ガキの頃、頭を悩ました自由研究なんてネットがあれば半日もかからない。だいたい、世界中の人々に瞬時にメッセージを送れるシステムなんて、今は小学生でも自由に操るけど、当時はアメリカ大統領だってもっていなかったに違いない。

そんな便利さにかまけて何もかも自動で機械任せにしてると、しっぺ返しを食らうかもしれませんよと言うのが、ありがちなこの映画のテーマみたいなものなんだけど、一番狂ったら怖い機械って・・・間違いなくあの青いヤツに違いない!

・・・いかん、ここんところ藤子づいてるわ。

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銀河ヒッチハイクガイド 3

2005-10-01 01:17:04 | デッドボール
イギリスという国、行ったことはないけど嫌いじゃない。いろんなモノの発祥の地だと妙に偉そうなのは気に入らんけど、まあ近代の礎を築いたのはイギリスだろうし、映画や音楽もいいものがたくさん発信されてる。昔は植民地バリバリだったのが、今じゃちっぽけな島国ってのも親近感が沸く。でも唯一俺には合わないのが笑いのセンスだ。
ストーリーの中にコメディの要素が入ってるくらいなら共感できる部分はあるが、この映画とかビーンみたいに完全にコントチックなものはボケのベクトルの違いに唖然とさせられることがほとんどだ。

もちろん彼らから見たら極東の僻地、日本で公開されるくらいの作品なんだから本国では人気があるんだろうし、笑いのレベルがどうこうとは言えない。でも、あの油っこいだけのフィッシュ&チップスがいいか、味噌汁と漬物がいいか、そういうレベルの国民性とか文化の大きな違いを感じる。
まあ俺は右翼でもないし、どちらが合うかそれは自由だと思う。ただ、その見てくれとかUK発というだけでファッショナブルだと思い込み、「おバカ映画」とかいうジャンルで括りたがる軽薄ライターには言っておきたい。ちゃんと見て書けよ!

ちなみに俺の思ってるイギリスっぽい人ナンバーワンは写真の彼だ。
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