めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

日本中に広がる心の闇

2015-10-23 16:25:05 | 日本

今、私達の住む日本は、空前の老人問題に揺れています。
毎年増える高齢者に対し、国のケアは追い付かず、多くの場合
その負担は、各家庭に大きくのし掛かって来ています。

最近では、高齢者を高齢者が看護する、老老介護が問題です。
若い人たち自体が、自分たちの生活で手一杯で、高齢や
老人を看護したり介護する経済的な余裕が有りません。
その為、高齢者自らが、自分たちの生活を考えて行かねばならず
国にも若者達にも見捨てられた高齢者たちの悲鳴が聞こえます。

本来ならば、国の手厚い福祉政策により、安心な老後を送る事が

長きに渡って国を支えてきた多くの労働者に対する義務と言えますが、
様々な政策が有る様に見えて、冷静に見れば、やはり、一部の
豊かな人には非常に優遇されていても、多くの庶民に取っては、
その援助を有効に使えないのが現状です。

例え年金が支給されていても、人は幸福な生活を送れるとは限りません。

食べるだけで、家族からも地域からも見放され、寂しい独居生活を
強いられている高齢者がどれ程多く居る事でしょう。
人は、食べられて、寝泊りが出来れば生きていけるとは言えません。
どんなに裕福であっても、心が満たされず、いつも寂しい思いをしている
多くの高齢者が、本当に欲しているのは何なのかが解からない政治は
国をますます窮地に追いやってしまいます。

テレビのコマーシャルを見れば、連日保険関連、医療関連のおびただしい

勧誘が目に飛び込んで来ます。
いかに、日本が国民にとって安心できる国でない事が解ります。
ならば、国を活性化して、より経済を復興し豊かにすれば
人々の生活は潤って行くと思っているのは、政府の方々だけなのです。

今の日本人は、経済が豊かでないから苦しんでいると思っているのは

全く表面しか見ていない、御坊ちゃまたちの考えに過ぎません。
世界でも有数の経済大国でありながら、本当に幸せと思っているのは
ほんのごく一部の人達であるか、将来を心配しないでいられる裕福者たち
でしかないのです。

殆どの日本人は、自分の将来に、家族に、環境に、非常に不安を抱えています。

表向きの生活をする為に、どれだけ苦労している人たちがいる事でしょう。
何不自由していない高級住宅地の方々も、人に言えない苦しみを抱えこみ
それを誰にも言えず、日々苦しんでいる事も多いのです。
多くの人が、外見的に豊かな振りをしていますが、実際の生活だけでなく
心の中は苦しみ悲しみが支配している事が多くなっているのです。

かつて、日本は、家庭に於いても、地域の生活に於いても、

誰もがお互いに関わりあい、周囲の人々の心や生活が解る生活をしていました。
しかしながら、今や、目の前にいる人にすら心が通じない、一緒に生活していても
他人の様な家族が増えています。

経済的に豊かな生活をしていても、共同生活をしているだけで、本音が解からない

他人同士の様な家族も珍しくありません。
家族とは、メールで話しても、言葉を交わすことが無い子供もいて、さまざまな
環境に於いて人々は孤立化をしているのです。

高齢者が一人で生活していて、いつの間にか亡くなっていたことがニュースになります。

しかし、同じ思いの若者がどれ程多く居る事でしょう。
死ぬことは無くとも、心は死んでいる、未来を持てない、ただ生きているだけの
若者がいる事は、独居老人の死よりも問題なのです。

現在の日本は、経済不振に伴う人々の生活レベルの低下が問題視されますが、

本当は、日本人の心がどんどん萎えてきている事がもっと問題です。
かつて大国と戦って、多くの方を失い、日本中の人々が傷付いた時も
今よりはるかに経済状態は悪かったのに、人々の心は前を向き、
明日を見つめていました。


しかし、現実の日本人の多くは、先行きの不安しかありません。

それを経済力で解決しようと言うのは、本当に表面しか見ていない悪政です。
数年後には、東京でオリンピックが開催されます。
その時、私達は、おもてなし、という標語の元に、世界の人々を迎えようとしています。
それは、立派な施設を造り、オリンピックを成功させると言うだけの事ではないのです。
日本人の、人の心を大切にして思いやる気持ちを表すもののはずです。

しかし、この日本人の心が今やピンチなのです。

膨大な資金を使いオリンピックを成功させる以上に、この病んでいる日本国民の心を
優しくケアし、明日を目指す力を生むことが大切なのです。
今や、高齢者の心の闇は、日本人全体の心の闇になりつつあることを知って欲しいものです。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿