ここ数日、日本の周囲は益々、きな臭くなって来ました。
日本海には、ミサイルが撃ちこまれ、東シナ海には、何隻も
中国の戦艦が航行し、余りにも横暴な暗殺行為は、世界中を
震撼させています。
今や、世界を平和に導く交渉もルールも存在せず、いつ何時
不慮の事態が起こっても不思議ではないと言えるのです。
ミサイルの標的は、まず、日本に有る在米軍基地に向けられ
更には、各地の施設に標準を絞っているのは明らかであり、
世界の常識を逸脱した指導者の一声は、一瞬にして、
近隣諸国を地獄絵図にする可能性も有るのです。
しかし、最大の問題は、国民が、その恐怖にパニックになり、
統制を取れなくなることです。
非常事態を迎えると言う以上に、戦いとなれば、またもや、
日本社会は、戦いを踏まえた、かつての軍事国家に舞い戻り
更なる不幸を呼ぶ可能性があるのです。
目には目を、と言った考えが、過去に於いて、歴史上も
長きの戦争と苦しみを生んでいます。
戦争が国民に与える苦痛は、何世代にも渡って続き、
前回の戦争の後遺症は、いまだに、周辺国とのいざこざの原因を
生む事となっているのです。
一時の感情で、長い年月、国民に苦しみと悲しみを抱かせることは
決して有ってはならず、如何に戦争が醜く、どんな理由にせよ
起こしてはならないと言えるのです。
しかしながら、某国の挑発的な行為と世界へのメッセージは、
明らかに追い詰められた国内情勢を表していて、かつて日本が
世界の国々から追い詰められて、汲々とした状態から、暴発的に
真珠湾に奇襲攻撃を掛け、その後の、暗黒の時代へと落ちて行った
あの暗い過去を思い出させます。
戦いは、勝者も敗者も、多大なる犠牲を強いられるものです。
特に、一般庶民の犠牲は、想像だに出来ない程大きく、
この傷跡は、決して癒える事なく、次への争いの切っ掛けすら
生んでしまうのです。
近隣諸国の我が国に対する敵対視は、当然、前回の戦争に依る
憎しみ悲しみの結果であり、例え、数十年経ったとしても癒える事無く
現在の東アジア諸国と我が国の争いに繋がっているのです。
とは言え、近代戦争は、一度起これば、武器の進歩により
以前よりも更なる大きな犠牲を生む可能性があるのです。
戦争が終わって、どちらかが勝者となったとしても、
その犠牲は、前回の争いより遥かな大きさとなる可能性が高く、
戦争を起こすリスクは、考えられない程大きいと言えるのです。
一発で数十万数百万の命を奪う核兵器の登場は、従来の戦争を
遥かに超える被害を生じる可能性があります。
広島長崎の原爆でさえ、あれほどの犠牲者を出しているのに、
ミサイル搭載の原爆や水爆は、数十倍数百倍の殺傷力を誇り
例え争いに勝ったとしても、一度、人口密集地に打ち込まれれば、
国の機能が止まってしまう程と言われます。
それ故、何とかして、争いにならない様に、周辺国が力を合わせ
世界の国々と共に、暴発的に戦争が起こらない様にしているのですが、
聴く耳を持たない状態は、すでに、自らの未来を想像していて、
国民も、対戦国の人々も巻き込む事をいとわないとしているのです。
独裁者の最後は、歴史が示す通りみじめなものであり、独裁者に
支配された国の人々は、その間、圧政に喘ぎ、更には、敵国からも
大きな犠牲を強いられ、長きに渡って立ち直れなくなるのです。
戦争は、国同士の戦いと言われますが、実際は、一部の人達の
勝手な考えで多くの国民が道連れとなってしまうのです。
有無を言わさず、戦争と成れば、国民は戦いに参加させられ、
戦火の最前線に立たされるのです。
しかしながら、戦争は、それ程にもリスクがあるのに、何故、
いつまで経っても無くならないのでしょう。
かつて、世界のポリスと言われたアメリカも、世界を平和にする
と言う名目の下に、世界中で戦火を交えてきました。
アメリカの戦いは、平和の為であるかのような位置づけでしたが
実際は、その理由の多くは、様々の資源の確保に有りました。
この事は、争いの目的が、太古の昔から、略奪にあった事と変わりなく、
争う事でその地を支配し、自国の利益とする事が目的でした。
つまり、平和な交渉は、争わず利益を得ることであり、戦争は、
相手の意向に構わず、一方的な利益を求めるということです。
所が、近年の大国の軍事力を持った海外進出の目的は、もう一つあり
世界中の資源が枯渇している中で、より大きな利益を生むために、
例え、その地を手に入れられなくても、戦争を行えば、大きな利益を
得ることが出来るのです。
アメリカが、何の利益も得られない地に介入して戦争をおこなう理由に
軍事産業の維持が有ります。
戦争で一番の利益は、武器の使用であり、新たなる武器を生むために、
古い武器を使う場所を求めているのです。
商業的な利益に対し、軍事的な利益は、短時間で膨大な利益となります。
たった一個の自動小銃の弾丸が、安い物でも100円を超えます。
これが、一分間に撃たれるとする数は、3000発以上です。
一人の兵士が、戦いで、どれだけの時間打つでしょう。
これが、戦争と成れば、どれ程の利益を生むか。
アメリがが世界の紛争地から手を引けない理由がここに有るのです。
不況により、様々な業種の営業成績が伸びず、世の中が傾いても
戦争が起これば、たちまちに巨大資本が集まってくるのです。
世界中の戦争で使われている武器の多くが、大国が生産したものであり
多くの国の争いの武器は、大国同士の武器の戦いとなっているのです。
と考えると、今の日本が置かれている状況が、極めて深刻であり、
ややもすると、一瞬で戦争の真っただ中に落とされてしまう可能性が
非常に在るのです。
しかし、極力、国は、その緊急事態を国民に悟らせない様に、メディアを
規制し、何事もなく平和な日本を演出しているのです。
アメリカにしてみれば、非常事態とは言え、思惑通りの展開であり、
かつての日本の状態を再現しようとしているに過ぎません。
ミサイル発射の目的が、在日米軍基地であると明言されたことで、
切っ掛けが日本への奇襲となり、正に、かつての真珠湾の奇襲と
同じパターンなのです。
もし、日本のどこかにミサイルが発射され、運悪く、軍事基地が
破壊されようと、その事に依って、しっかりとした口実が出来るのです。
真珠湾の様に多少の犠牲は有っても、その後、世界のポリスとして、
謀反国家として、北朝鮮に全面攻撃を掛ける事が出来るのです。
太平洋戦争の様に、膨大なる軍事力をもって、圧倒的な力で抑え
アメリカの威信を強調できるのです。
その時、日本はどうかと言えば、可能性としては、残念ながら、
大きな犠牲を払う可能性が高いのです。
しかし、アメリカにとっては、地球の裏側で、一部のアメリカ兵は
失っても、アメリカにとって脅威となる国を支配する事で、
アメリカへのリスクは大幅になくなるのです。
そして、本国の軍事産業は莫大なる利益の下、国中が潤うと言う
戦争景気を考えているのです。
ミサイルの性能がどんどん上がり、近い将来、アメリカ本土に達する
ミサイルが完成される恐怖が有るのです。
その前に、何だかの口実で、目の上のたんこぶを取れるとなったら、
我が国や韓国に肩入れしないわけにはいかないのです。
時に、アメリカ大統領は、アメリカ経済を変えてくれるかもしれないと
期待の下選ばれたトランプです。
彼の主張は、アメリカ経済優先の国家政策です。
アメリカを常に中心に考える、他国の意見を聞き入れない程の強引さです。
この事は、立場こそ違うとはいえ、お隣の独裁者と同じです。
方や個人的な我儘、方や商人的な利益優先の政策、どちらも、
自分の主張に対する不平不満は聞き入れません。
自分の主義主張に対し、何のためらいもなく、行動できる者同士です。
喧嘩の相手としては、周囲の意見は受け入れない暴発型です。
北朝鮮は、追い詰められて暴発する可能性、アメリカは、自国の
利益を損なう者には容赦しない考えなのです。
つまり、日本は、どちらにとっても、さほど重要ではないのです。
ただ、私たち日本人にとって、一番恐れる事は、両者の戦いが
日本を戦場にする事です。
日本としては、どちらにも矛先を納めて欲しいのですが、
どっちが先に手を出しても、日本が板挟みとなって大きな犠牲を
払いかねない状態なのです。
第二次世界大戦で、日本中が戦火に包まれ、多くの人々が犠牲になり
日本の多くの文化や自然が失われました。
もう、二度とあの苦しみは味わいたくないと言うのが、今の高齢者の
本音とも言えます。
戦争の苦しみ悲しさを知っているからこそ、二度と戦争を行っては
ならないとするのですが、そんな過去を全く知らない多くの日本人が
時の経過を、ただ、傍観者の様に眺めているのが現状です。
近隣諸国の若者たちが、私たち日本人には考えられない程、戦争に対し
過敏に反応する背景には、やはり、戦争で受けた深い傷が
伝えられているにほかなりません。
多分に愛国主義から、過剰で一方的な考えもあるのですが、
戦争を過去の物として、全く若者たちに伝えてこなかった事が、
今後、どの様な展開を見せるか、くれぐれも、有事とならない事を
心から願いたいものです。