めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

歩き方が、非常に気になります

2015-10-15 14:19:08 | ウォーキング

今日は、久し振りに早朝に目が覚め、少し肌寒い目黒河畔を
秋の植物や花を見ながら歩いてきました。
歩くと言っても、トレーニングを兼ねた競歩の様なウォーキングで
一時間も歩くと、ふくらはぎや下半身の張りを感じます。
相変わらず、高齢者が多く歩いていますが、中には元気な若者が
かなりのスピードで追い越して行きます。

ところで、歩いていると、相変わらず、多くの高齢者の歩き方が

気になります。
私も高齢者の仲間に変わり無いのですが、何十年もスポーツ関連の
仕事に携わってきた関係上、どうしても、目に付く高齢者の歩き方が
心配になります。

一番多い歩き方は、日常の室内でも歩き方の延長で歩く姿です。

家の中で生活していると、前進する時に、足を振り込むことが無く
殆ど身体の真下に体重を落として行きます。

家の中では、、体重の移行が小さく、余り足腰に影響はないのですが、

ウォーキングとなると、下半身に掛る体重は、家の中の2倍以上と成り
その負担は大きくなります。

スポーツの基本である、ウォーキングやランニングは、前後に足を開脚し

その中間に重心を置いて前足の上を重心が移動する事によって
前進が出来るのです。
多くの高齢者や運動を知らない方に多い歩き方は、前方の足に
体重を乗せるという歩き方です。

特に、上半身が前方の足に直接被さると、後方の足は、次の振り込みが

難しくなり、後ろ足が残った様な歩き方になります。
更に、上半身を前に出すと、身体の性質として、後足は、後ろに上って
前進とは全く違った運動と成ります。

これは、バレリーナのアラベスクという、後方に足を上げ、立ち足に

バランスと体重を固定する運動です。
いわば、高齢者は、アラベスクをする様に歩いている訳です。

つまり地面を前方の足がキャッチした瞬間に、後足が、前方に

振り込まれなくなって、上半身が倒れ続ける歩き方と成ります。
高齢者に多い、頭と上体が前に突き出た歩き方です。
この様に歩くと、体重が、一気に、前足の足首と膝に加わり
下半身の怪我に繋がるのです。

何故、スポーツ選手の構え方は、前後左右に足を開いているかというのは

次の足がスムーズに振り込まれる為なのです。
更に、上体が前傾となって前足に乗ろうとすると、肩と頭の重さがが
肺と心臓に掛り、スポーツにとって大切な臓器の機能を損ねます。

高齢者が運動をすると、直ぐに疲れたり、ばてたりするのは、もちろん

筋力の衰えも有りますが、姿勢の悪さから、肩と頭の重さが肺呼吸を
浅くして、しかも、重さが心臓に負担をかけやすいからです。

ウォーキングでは滅多に怪我をしませんが、運動しているのに

新鮮な空気が肺に十分取り込めず、更には、心臓に圧力をかけて
歩くようでは、とても健康な歩き方とは言えないのです。
この事は、若い方々もその傾向が有り、せっかくのトレーニングが
自分自身の体型とバランスで効果が薄れているのを知って下さい。

自転車は、人間の歩き方に似た、素晴らしい設計で作られています。

前後のタイヤの接地面を自分の両脚の接地面と考えて下さい。
その真ん中に体重を置いて動かしているはずです。
もし、前方のタイヤに体重を掛け過ぎると、後ろのタイヤが浮いて、
しまいます。

ちょうど急ブレーキを前のタイヤブレーキだけで行うと、身体が

前方に飛び出てしまうのが解ると思います。
この状態に近いのが、高齢者の歩き方です。
よく、二の足が出なくて転倒した、と高齢者が言います。
それは、前の足に上体が早く乗ってしまい、後ろから来る
振り込み足が遅れて転倒する事となったのです。

歩くという事は、常に、股関節から前方に、足が振り込まれ、

次の地面をキャッチするという事であり、その足が地面をつかみ
両脚の中間にある重心を引っ張って次の足を振り込まれるのです。

決して、前の足に、上体を被せて歩くのでは有りません。

少しでも、前に歩きたい、早く歩きたいと言う気持ちが
その様な身体を生むのかも知れませんが、
エキスパート程、前に足が振り込まれている間は、
身体の重さとバランスを後足に感じているのです。

その為に、上体が倒れない様に、真っ直ぐに引き上げながら

腕を振って歩いているのです。
スポーツマンの姿勢が何故良いのか、それは、前の足に
上半身が倒れると、パフォーマンスが出来なくなるからです。