めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

岸に打ち上げられたイルカを助ける人々

2015-04-10 16:40:21 | 大自然

今、茨城県の海岸に、大量のイルカが打ち上げられています。
100頭を超えるイルカが、ほとんど瀕死の状態であり、
余りの数に手の施しようが無い状態です。
何故、そんなにも沢山のイルカが、打ち上げられたのか、
ひょっとしたら、天敵であるシャチに追いかけられたのかも
知れませんが、原因がわからないだけに、茨城県としても
対策の取りようが無いようです。

沿岸の皆さんや、水族館の関係者が、海水をかけたりして

何とか生かそうと頑張っている様です。
しかしながら、近年、日本の沿岸には、様々な珍しい生物が
打ち上げられます。
人々を驚かせているのは、深海の生物が、浅瀬に居たり
岸に打ち上げられることが珍しくない事です。
深海サメや竜宮の使いと言った、博物館や水族館で
標本になっているものしか見られなかっ魚達が、
生きて捕獲されることも多いです。

深海魚が浜に打ち上げられたり、イルカが岸に流れ着くと

昔から決まって不吉な現象と思われることが多く、
現に、地震の前には日本中で深海魚が捕獲された事もありました。
私達は、太古から、我々の想像を超えた自然現象が起こると
何か不吉な前兆と考える事が多く、大自然の偉大さと共に
神々の行いと考え、自然に対する畏敬の念を抱いたものです。

しかし、近年の異常現象の多くについては、我々人間の行いに

端を発している事も事実です。
私達人類が、長きに渡って自然に行ってきた数々の蛮行が
様々な異常気象を生み、生物の絶滅現象を招いている事も
否定できない事実です。

私達が築いてきた文明の力は、得てして絶対と思いがちで

私達が自然の一部であることを忘れている事も多いようです。
どんなに文明が進歩しても、生物である人類は、かたときも
空気を吸う事をやめる事は出来ず、更には、地球上の
様々な生物を食しなければ生きていけません。

我々が環境に付いて語る時、多くは自分たちの過ごしやすい

生きやすい環境を望みます。
でも、その為に他の生物の環境を損ねる事は、いずれ
自分たちの環境をも損ねる事を知らなければなりません。

人類のテリトリーを広げる事が、人類の進歩とは言えません。

様々な生物が共存できる地球環境が、我々の目指す
未来の目的となるという、もう一歩先を考えた生き方を
目ざしていきたいものです。

それにしても、一頭でも生かして海に帰そうとする人々の気持ちは

私達の心に太古から培われたものであり、誰もが持っている
大自然への生物としての自然な気持ちに他なりません。

命の尊さは、命と向かい合ってこそ感じられるものです。

例えそれが動物であろうと、植物であろうと、
同じ地球に生きる大切な命であることに変わりは有りません。
様々な命がお互いに助け助けられることこそ
地球本来の有り方と思えます。