めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

最後の花を咲かせる

2015-04-04 13:45:28 | お花見

昨日今日と、少しずつ気温が下がり、今朝は少し肌寒く感じます。
春の天気は変わりやすいと言いますが、雲が暗いカーテンの様です。
あんなにも賑やかだった遊歩道も、今日は、さすがに落ち着いて
まるでお祭りの後の様な静けさです。
それでも、訪れる人はいるもので、半分近く散った桜にカメラを向けながら
去りゆく季節を惜しむかのようです。

数日前の満開状態では、ピンクと言うより、やや白っぽいベールの様に

川面を覆っていた桜並木が、今では、花弁が多く落ちた事も有って
ガクの赤みが目立ち、全体として赤っぽくなっています。

この時期は、潮の干満が大きくなり、目黒川の水位も大幅に変わります。

今日は絶好の潮干狩り日でしょう。大潮で水位がいつもより大きく下がり
水深は30センチにも満ちません。

水底の黒いヘドロがコンクリートを被い、巨大な水路が浮き上がっています。

昨日の満潮の時は、2メーター近くの水位があり、下流から上流に向かって
大量の花弁が遡上していたのですが、今日の干潮は、川の流れも無く、
所々干上がった水底の上に桜の花が押し花の様に花模様を描いています。

昨日は、少し早い目に仕事を終え、家に帰ってから提灯の消える時間まで

夜桜を楽しみました。
数日前の中目黒の夜桜見物は、まるでお祭りの様で、人々の熱気に溢れ、
歩く事すらままならない状態でしたが、昨日は、そんな喧騒は全くなく、
静かに肩を抱きあう二人連れや、多人数でも声を潜めて語らう姿が見られ
ゆっくりゆっくりと歩く人々を夜桜がそっと見守っている様でした。

今日の目黒川周辺を少し見回った後、出勤する為に、バス停まで来ると、

周囲の生垣の緑が目に飛び込んで来ました。
今まで桜の花に気を取られていましたが、緑の中を覗くと、すでに次の
スターたちが一段と大きく育っています。
緑色の葉の中から、少し黄緑がかった花芽が膨らんでいます。
ちょうど数週間前の桜の蕾の様です。

次への期待を胸にして、遅れてきたバスに飛び乗ると、
ビルの隙間から、目黒川の桜の淡いピンクのベールが一瞬見えましたが、
桜への感動が、季節の移り変わりと共に、
私の心から薄れてい行くのを感じました。



花弁の後ろから赤い色が


干上がった川底に桜模様


晩秋を思わせる夜桜