めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

コーヒーと戦争

2015-04-21 15:15:45 | 戦争

お花見の頃の穏やかな陽気が嘘の様な雨と風が
まるで吹雪のように横殴りの雨粒となってビルの間を
吹き抜けています。
私達が季節の移り変わりを感じる以前に、自然は次々に
新たなるステージを見せてくれます。

気温が上がって来ると、今まで当然のごとく煎れていた

コーヒーが、何となく意識の中から薄れ、変わって今まで
冷蔵庫の隅にあった清涼飲料水やビールが主張してきます。

ところで、今年は、正月にコーヒーメーカーを買った事も有り

何時になく、毎日、美味しいコーヒーを飲むことが出来ました。
私のお気に入りが、モカマタリという銘柄のコーヒーです。
このコーヒーは、初めて豆を挽いて飲んだものであり、
私の恩師の自宅に遊びに行くと、いつも煎れて頂きました。

当時は苦学生であった事も有り、コーヒーと言えば、粉末の

コマーシャルで有名な瓶コーヒーしか飲んだことが無く、
恩師が、丁寧にグラインドしたドリップコーヒーから香る
何とも言えない鼻の奥をくすぐる匂いに酔いしれたものです。
その為、私の好みも、このモカマタリとなって、いまだに
買い求めるのは、この銘柄が殆どです。

しかしながら、最近このモカマタリが店頭から消えてしまいました。

何故なら、このコーヒーを積みだしている国がイエメンなのです。
イエメンと言えば中東の国で、今や世界が注目する内戦の地です。
よりによって今や一番危険な地域からこのコーヒーがやって来るのです。
私達が、のんびりと平和を噛みしめて飲んでいるコーヒーが
世界で一番危険な紛争地となっているなんて、想像もつきません。

平和な日本に住んでいると、中々世界の情勢が把握できません。

例え、多くの悲惨な映像を見せられても、どこか対岸の火事の様に思え、
時々日本人が巻き込まれて、身近に感じる程度でした。
たかが、コーヒーぐらいと思われるかもしれませんが、
平和の象徴のように私にとって思えるコーヒーが無くなった原因が
戦争であると知ったとたん、何かしら、心の中に不安を覚えました。

私達は、世界中からあらゆるものを輸入して、何不自由なく暮らしていますが、

輸入したものの中には、危険な地域や紛争地からもやって来ます。
しかし、私達はその内訳を何も知らず、安易に利用しているのです。
私達が先進国と言われる中に居られるのも、多くの発展途上国からの
多くの食料や物品で成り立っているのです。

平和であるという事は、お互いの国々が、お互いに助け合ってこそ

成り立つものです。
世界の紛争地が少しでもなくなる事、そして、私達の日本が
そんな紛争に巻き込まれない事を願わずにはいられません。