めぐろのめばる

目黒川近辺で日本の四季を楽しみ、未来の日本を憂う。
かつての美しい日本と日本人がいかに素晴らしかったかを思う。

新たに原子力に頼る日本と中国

2015-02-12 13:37:52 | 環境問題

二月も中旬となって来ると、極寒の寒い日も有りますが、
ひとたび晴れて無風状態ともなりますと、確実に春が
近づいているのを感じます。
一月末頃の寒水仙から、ウメにモモにと確実に
春の香りが移り変わり、もうすぐ華やかな季節が
やって来ます。
西日本ではすでに菜の花が咲いている地域も多く
寒さも暦通り過ぎ去って行く様です。

ところで、新聞のニュースによると、中国が、国内の

電力需要増加に伴い、国を挙げて原子力発電に
力を入れるという事です。
その為に、東シナ海沿岸の各地に、幾つもの発電所を
建設を予定していて、我が国の今年からの原発移行と共に
事態は急変し始めました。

我が国の原子力発電所の建設に伴う多くの問題もありますが、

お隣の中国の原子力発電所増設と言う事は、もしもの時に
我が国に大きな影響を与える事を考えなければなりません。

ご存じの通り、地球には常に偏西風が吹いていて、しかも

北半球の大気は西から東に移動しています。
つまり、もし、福島第一原発の様な事故が有れば、
直接影響を受ける可能性があるのです。

毎年西日本は、黄沙に悩まされ、最近では高濃度の汚染物質が

中国から日本に降り注いで問題となりました。
しかし、原子力発電所がもし事故を起こせば、また、テロによって
破壊されるとしたら、黄沙どころではない、死の灰がやって来るのです。

私達日本人は、何かにつけ、世界の動きや事故、災害に対して

対岸の火事の様に傍観する傾向が有ります。
自分たちがトラブルを起こさないだけでなく、トラブルに関わらないと
いった国民性が有ります。
そして、東日本大震災においても、それまで、多くの危険性が報じられても
実際に起こるまでは、全く興味を示さなかったり、他人事のように
考える傾向が有りました。

しかし、原発事故を体験して、その恐怖におののきました。

あれからもうすぐ4年になります。
喉元過ぎれば、と言うように、もう過去のものと思っている方も多いです。
今年になって国内の原子力発電所の建設、再稼働の動きが活発になりました。
西欧諸国の先進国が、原子力発電から新たなる安全なエネルギー確保に
すすんでいるのに対し、我が国は、中国と同じく、また危険な道を歩み始め
また起こるかも知れない未曾有の惨禍に見舞われる可能性が高まりました。

確かに、文明が進歩すれば、多大なエネルギーが必要となり、

中でも電力は必要不可欠と言えます。
しかし、その代償として、様々な未来へ苦しみを残すリスクを背負う国民は
本当に幸せなのでしょうか。

ここ数年、国内の原子力発電所は機能を停止していました。

エネルギーを節約する為に、国民も様々な努力をしてきました。
その結果、何とか国を動かす事ができ、不況で苦しむものの、何とか
未来へ矛先を向けて行くことが出来てきたのです。
有り余る豊かさも大切かも知れません。
しかし、国民に命の危険性を感じさせ、平和な未来の夢を壊す可能性を
わざわざ負わせての経済発展は、必ずや破綻を生むものです。

新しい方針を打ち出した今のリーダーたちは、ほとんどがバブル経験者です。

その後の苦い経験をしながらも、また、日本を狂乱の経済大国に
戻したいのでしょうか。
国民の多くも、今の若い人達も、そんな事を望んでいないのです。
未来へ繋がる、安定した生活と心豊かな人生を求めているのであって
かつての繁栄を懐かしむ高齢者の思いを望んではいません。

ハッキリ言って、今のほとんどのリーダー達は、人生の大半を過ごし

残りの人生を生きているだけです。
私達高齢者や子供や病人と言った弱者を守り、新しい人達に、
このかけがえのない日本を託していかなければなりません。
いかに後進に上手くバトンを渡せるか、近い将来去っていく
高齢者が考えるべきことではないでしょうか。