ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第169回」

2014-11-10 |   ビタペクト配布活動
 11月10日にビタペクト3と「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピー無料配布運動として、SOS子ども村への第169回目の配布を実施いたしましたので、ご報告いたします。

 今回はビタペクト3を6個、そして「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーを10部渡しました。
 これで今までに配布したビタペクト2、ビタペクトT、ビタペクト3の合計は2273個、「チェルノブイリ:放射能と栄養」のコピーは2060部となりました。
 今回で通算184回目の配布となりました。
 延べ人数ですが、2273人の子どもにビタペクトを、2060家族に「放射能と栄養」のコピーを配布したことになります。

(これまでのビタペクト配布運動について、詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/bitapekt/index.html


http://blog.goo.ne.jp/nbjc/c/e1e67d76a4796f3c95377bb7bdabd215


(またこの活動報告を読むにあたり、「チロ基金の活動『ビタペクト2無料配布』について追加のご説明」も併せてご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/67c3b73ea2f30e880c3d4eb8bedded13


(ビタペクト2とビタペクトTについてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/5cab63b65562dd2f64a820a7e4298a0b


(ビタペクト3についてはこちらをご覧ください。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/922c333857741c5448f66d4fe00b25e1


(チロ基金は以前ビタペクトに代わり、ペクチン入りセルロースを配ったことがあります。セルロースについてはこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/43f810eddd1efc451f5171ef3cd35a7a



(「チェルノブイリ:放射能と栄養」について詳細はこちらをご覧ください。)

http://belapakoi.s1.xrea.com/chiro/katudou/chel/index.html


(SOS子ども村についてはこちらをご覧ください。) 

http://belapakoi.s1.xrea.com/jp/no2/2001/soschild.html


(WBCによる測定、ビタペクトを開発、製造、販売しているベルラド放射能安全研究所の公式サイトはこちらです。)

http://www.belrad-institute.org/


(ベルラド研究所について日本語でご紹介している記事はこちらです。)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/c382ef7eca8660531e895c8a646e7f2a


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%89%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80



 今回も2家族がSOS子ども村に保養に来ていました。
 それぞれの家族にお話を伺いました。


(家族A)
  
 グロドノ市(チェルノブイリ原発から約400キロ)から母さんが8人の養子と1人の子どもを引率していました。家庭タイプの孤児院とベラルーシで言われる家族です。この家族には5個のビタペクト3を渡しました。
 この家族は2008年、2011年、2012年にも保養に来たことがあります。
 
2008年の保養滞在のようすはこちらをご覧ください。
チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第81回」(家族B)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/6c2428b23895a02787fe67d908faf93a


 2011年の保養滞在のようすはこちらをご覧ください。
 チロ基金の活動「ビタペクト2&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第125回」(家族A)

http://blog.goo.ne.jp/nbjc/e/f3ca7b747528f104915448e904e47992


 2012年の保養滞在のようすはこちらをご覧ください。チロ基金の活動「ビタペクト&『放射能と栄養』無料配布・SOS子ども村 第142回」(家族A)

 以前の測定結果と今回の結果はこのとおりです。
 2008年、2011年、2012年、2014年の結果を順番に表記してあります。
 ○印の子どもにビタペクトT(2008年はビタペクト2)を渡しました。
 
母親(事故発生時16歳)19ベクレル → 6ベクレル → 10ベクレル → 12ベクレル
女子(15歳)(2014年初測定)18ベクレル
女子(13歳)(2014年初測定) 0ベクレル
男子(14歳) 7ベクレル → 29ベクレル ○ → 0ベクレル → 0ベクレル
女子(13歳) 7ベクレル → 12ベクレル → 25ベクレル ○ → 22ベクレル ○
男子(12歳)40ベクレル ○ → 28ベクレル ○ → 26ベクレル ○ → 26ベクレル ○
男子(12歳)54ベクレル ○ → 30ベクレル ○ → 22ベクレル ○ → 27ベクレル ○ 
女子(12歳)(2011年初測定)33ベクレル ○ → 30ベクレル ○ → 0ベクレル
男子 (8歳)(2014年初測定)22ベクレル ○
男子 (6歳)(2011年初測定)30ベクレル ○ → 21ベクレル → 25ベクレル ○

 今回初測定だった15歳と13歳の女の子は実の姉妹です。12歳の男の子2人は双子です。
 3人養子が増えていますね。この家族は家庭タイプ孤児院の一家なのですが、それにしても育てているお母さんには本当に頭が下がります。

 お母さんとゆっくり話がしたかったのですが、8歳の男の子が元気がないことに気がつき、発熱していることが分かったので、病院へ連れて行ってしまいました。

 以前話を聞くことができた子どもたちについては上記の過去ログを参照にしてください。


(家族B)

 ミンスク(チェルノブイリ原発から約350キロ)から来た一家です。
 このお母さんには7人の子どもがいるのですが、そのうち5人の子どもを保養に連れて来ていました。
 しかし保養に来るなりお母さんも風邪をひいてしまい、3人の子どもだけが測定を受けました。この一家には1個のビタペクト3を渡しました。
 それぞれの測定結果はこのとおりです。

男子(13歳)17ベクレル
男子 (9歳) 0ベクレル
男子 (7歳)23ベクレル ○ 

 お母さんは子どもたちは比較的健康、と話していました。

 さて、SOS子ども村に保養に来ている家族はほとんど「保養に来てよかった。」「久しぶりにゆっくりできた。」など大変喜んでいます。
 ところが、このお母さんは珍しく、保養滞在に不満があり、早く家に帰りたいとこぼしていました。
 何が気に入らないのかと言えば、自宅に比べて保養滞在している宿泊施設が狭い。よその家の家族に気を使ってしまう。子どもの数が多すぎて疲れる。自然の多い田舎に魅力を感じられない。不便だ・・・ということでした。

 よく話を聞くと、このお母さんはミンスク生まれのミンスク育ちという都会人。最初の子どもが生まれて育休に入り、それから現在に至るまで、ずっと育休中で仕事をしていない。当然ほとんどずっと自宅で過ごしていて、とにかくインドア生活を続けている。自分で自分のことを「温室植物」と言っているぐらいでした。
 そういう人が急に他人である一家としばらくいっしょに暮らせ、と言われるとストレスを感じるかもしれません。
 二つの家の子どもたちは仲良く遊んでいましたし、お母さん同士も仲良く話してたりしていましたが・・・

 保養に行きませんか、と所属している多子家庭協会から声がかかったときは、こうなると予測していなかったんでしょうね。

 少し残念なケースですが、日本での保養プログラムを考える際の参考になるかもしれないと思って、ご紹介しておきます。 

今回も子どもたちに折り紙、折り鶴、折り鶴の作り方(千羽鶴プロジェクト)、日本語で子どもの名前を書いた絵葉書、お母さんたちには着物の端切れから作った巾着袋などをプレゼントしました。  
 いつものことながら、絵葉書に子どもたちは大喜びです。

 画像は記念撮影したものですが、1人の男の子が恥ずかしがって、隣の部屋に逃げて行ってしまい、写っていません。

 最後になりましたが、ビタペクト3の購入費、そして「放射能と栄養」をコピーするために必要な経費を寄付してくださった方々、折り紙や絵葉書、巾着袋など子どもたちへのプレゼントを寄贈してくださった方、また日本ユーラシア協会大阪府連主催のバザーなどでSOS子ども村への交通費を捻出してくださった多くの日本人の皆様に深くお礼申し上げます。
 ベラルーシの子どもたちもお母さんたちもSOS子ども村の職員の方々も皆様に大変感謝しております。本当にありがとうございました。

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