電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ポケット・メモ帳を使い切るとき

2017年06月15日 06時03分48秒 | 手帳文具書斎
上着の内ポケットに入れて重宝していたメモ帳を使いきりました。買い物リストやブログ記事の題材など思いつきを書き留めることが多く、チェック欄が空白のものを確かめていると、記事ネタを思いつくこともしばしばです。例えばこんな風に:

□退屈をしのぐ方法としてのスマホと文庫本
 スマホ~連絡など実際的利用の時間はわずかで、大部分は暇つぶしの利用?
 文庫本なら何冊も持ち歩くのは現実的ではないが、スマホならありうる
 目に対する負担はどうか~年を取ってから長時間ディスプレイを注視すると失明のリスクあり?

たしかこれは、耳鼻科通院のさいに待合室の風景を眺めていて思いついたものでした。



さて、新しいポケットメモ帳は何を使うか、手持ちのものから探してみることにしましょう。

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セル指揮クリーヴランド管でマーラー「交響曲第6番」を聴く

2017年06月14日 06時02分15秒 | -オーケストラ
タイヤを夏タイヤに交換したとき、一番嬉しく感じられるのが、ロードノイズの低減です。通勤の音楽で、ピアニシモが冬タイヤのロードノイズに隠されてしまうのが実に残念な場面がしばしばありますので、燃費や動力性能などよりも、それが一番うれしかったりします(^o^)/

マーラーの「交響曲第6番」は、ずっとインバル指揮フランクフルト放送響の録音で聴いてきました。この記事(*1)を書いた2009年当時には、まだジョージ・セル指揮のクリーヴランド管による正規盤は入手しておらず、

マーラーの交響曲第6番には、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団による正規録音もあったはず。こちらは、残念ながらまだ入手しておりません。今後の楽しみの一つです。

としておりましたが、震災直後の2011年4月、通販で入手(*2)したものです。あれから六年が過ぎ、通勤の音楽として、あるいは週末の楽しみとして、何度も繰り返してこのCDを聴いてきました。

速めのテンポで、ぐいぐい前進するというイメージの演奏。あまり粘着しない表現は、むしろすっきりしています。最後のハンマーの打撃は、カーステレオの弱体な再生音でもじゅうぶんに迫力を感じます。

■セル指揮クリーヴランド管
I=17'45" II=13'11" III=13'32" IV=28'58" total=73'26"
■インバル指揮フランクフルト放送響
I=24'24" II=14'46" III=14'36" IV=30'03" total=83'49"

(*1):マーラー「交響曲第6番」を聴く~「電網郊外散歩道」2009年12月
(*2):某所で飲み会のあとホテル泊~朝食が美味しかった~「電網郊外散歩道」2011年4月

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髪ゴムを備忘メモに転用して買い物が便利に

2017年06月13日 06時09分51秒 | 手帳文具書斎
当地では入手しにくい状況になっている「Ca.Crea」の代替に使い始めた舶来ノートに、三菱シグノRT1の0.5mm芯をパイロットのG-knock軸に転用(*1)して、日常の備忘や買い物メモなどに使っています。先日、娘が愛用している髪ゴムを転用することを思いつき、コンビニで購入してみました。

縦にゴムをかけるのは難があり、横にかける程度が適当のようです。これだと、該当のページを開いてゴムをかけ、ボールペンをさして、チェックしながら買い物をすることができます。もうすぐ始まるサクランボ収穫作業のために、雇い人の人たちが水分補給をするお茶やコーヒーなどのペットボトルなどを大量に箱買いしてきました。これは、なかなか便利です。ゴムはやがて伸びてしまいますが、髪ゴムならばコンビニでいつでも買えます。これだけ普及していれば、なくなることもないでしょう(^o^)/

(*1):三菱シグノSignoRT1のクリップが折れた〜「電網郊外散歩道」2017年3月
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証拠はこれだ!

2017年06月12日 06時01分45秒 | 週末農業・定年農業
裏の畑で、なにやら野鳥が群れて騒いでいます。ふむふむ、「ギャー、ギャー」というあの声は、ムクドリの大群だな。たぶん、だいぶ熟してきた早生種サクランボ「紅さやか」に群がっているのでしょう。

「おい、ムクドリたち! 上向きの実だけをついばんで、軸だけにしたのはお前たちだろう! 証拠はあがっているんだ! おとなしく観念しろ!」

「へへーんだ! どんくさい人間たちなんか、へっちゃらさ! ネコだって、空までは飛べないだろう!」

「おい、アホ猫! あんなことを言わせておいて、いいのか?」

「フン、1羽か2羽つかまえたくらいでは、どうにもなんないわ! 無駄よ、無駄!」



うーむ、かつてはカラスとタイマンを張っていたアホ猫も、寄る年波には勝てないのか、最近はやけにぐうたらになってきているようです(^o^)/
防鳥ネットを張ったところはなんとか被害を免れているようですが、むき出しの樹は、日の出とともに動き出す鳥たちのおかげで、だいぶ食害を受けているようです。



こちらは、やはり早生種の香夏錦(きょうかにしき)という品種です。こちらはまだ大丈夫みたいです。

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サクランボ果樹園の雨よけテントを張ってもらう

2017年06月11日 06時05分39秒 | 週末農業・定年農業
サクランボの生育状況は、例年よりもやや遅れ気味ですが、梅雨期の実割れを防止するために、雨避けテントを張ってもらいました。写真でわかるように、足場の高さで約5m、頭の高さで地上高6m50cmはあるところで、ビニールを広げ伸ばして樹全体を覆ってしまいます。この作業、とてもじゃないが私にはできない芸当です。



職人さんは、ひょいひょいとパイプ上を移動してビニールを広げ、防鳥ネットを張り巡らして行きます。おっかなくないのでしょうか。ワタクシにはとてもできない芸当です。

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ご近所にリフォームや改築のブーム到来か

2017年06月10日 06時02分30秒 | Weblog
昨年の母屋のリフォーム以後、他の家のリフォームや改築に目が向くようになりました。それまで全然気にならなかったのに、この頃はなぜか気がつくようになりました。そうしたら、なんとこの春から隣家でもお向いでも改築やリフォームが始まり、ちょっとした隣組内のブームです。

考えてみれば、ほぼ同世代で定年退職して数年くらいの年代です。今まで懸命に働いてきて、親世代が建てた住居にあちこち不具合が目立つようになり、思い切って手直しをしようと考えたのでしょう。当地独特の民間信仰というか民間習俗で、来年はなにやら暦のうえで不都合があるとかないとか、仕事が平準化されてほしい大工さんには大迷惑な事情もあるらしいのですが、そういう理由を付けて周囲を納得させている面もあるのかもしれません(^o^)/

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38年ぶりに懐かしくもうれしい来訪者

2017年06月09日 06時04分34秒 | Weblog
先日、歯科医院で治療をしてもらった後に自宅に戻ると、私あてに電話があったと教えられました。なんでも、初めて就職した関東某県の、最初の職場でご縁のあった当時の若い人が、区切りの年齢になったからと、職場から慰労金と一週間の休暇をもらったのだそうです。せっかくだからと旅行を計画し、私に会いたいとわざわざ山形まで来てくれたとのことでした。さっそく某旅館に飛んでいき、彼に会いました。夕方でしたので、温泉に入って奥さんとくつろいでいたところで、しばらく楽しく懐かしく歓談。実に38年ぶりの再会でした。年賀状のやりとりはありましたが、私のことを覚えてくれていて、わざわざ会いに来てくれたというのは、人生、冥利につきるというものです。

私が育てたサクランボを送るからね!と約束して帰宅しました。彼らは、こんどは仙台方面に回るとのことです。良い旅を! 近頃うれしい「事件」でした。


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【期間限定6/8~6/13】ブログを介した産直の試み(4年目)

2017年06月08日 06時02分22秒 | 週末農業・定年農業
6月に入り、いよいよ山形はサクランボの季節となりました。生育は数日程度遅れ気味ですが、着果数は充分です。お天気次第ではありますが、天候に恵まれれば、良い収穫が期待できそうです。例年どおり、今年も常連の皆様を対象にして、ブログを介した産直を試みてみたいと思います。


  1. よくコメントをいただく方で、当方が週末農業で栽培しているサクランボ「佐藤錦」をご希望の方は、臨時のメールアドレス「うろろぼっくす@gmail.com」に、メールアドレスを連絡してください。
  2. そのアドレスに、なりすましを防ぐための(^o^;)質問を差し上げますので、返信でお答えください。
  3. 正解ならば、当方の常用メールアドレスをおしらせします。よろしければ、正式にお申し込みください。
     ※臨時のメールアドレスは、この期間限定でチェックすることにします。ふだんは某新聞社のニュースと称するメール爆撃がたまるばかりですので、全然見てません(^o^;)>poripori
  4. サクランボの美味しい時期(6月下旬)になったら宅配便で発送します。国内でも遠隔地の場合は、クール便となります。
  5. サクランボの到着を確認したら、メールでお知らせください。請求書と口座番号をメールでお送りしますので、送金してください。
  6. 入金を確認したら、メールでご連絡し、領収書に代えます。


ちなみに、uroroboxです。

なお、個人的な贈答ならばお受けしますが、料金後払いという実験的な試みですので、何十箱というような業務上の大量注文はお受けできません。あらかじめご承知置きください。お値段は、2kgバラ詰めで5,000円、1kgバラ詰めで3,000円、送料別です。

ちなみに、現在の早生種「紅さやか」はこんな感じ。


主力の「佐藤錦」は、こんな感じ。今月中〜下旬の収穫になるでしょう。


花粉樹ですが、晩生種の「ナポレオン」はまだ青々としていて、実も小さいです。


昨年まですでにお試しいただいた方は、お知らせしている当方の常用メールアドレスにあてて、直接にお申し込みください。価格や条件は、昨年と同様です。

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半袖と長袖と微妙な季節に

2017年06月07日 06時03分51秒 | 季節と行事
ここ数日、気温が低く、先日の朝は最低気温が5℃だったとのこと、どおりで新聞を取りに外に出たら、吐く息が白かった(^o^)/

最高気温も17℃とか19℃とか、20度を下回るようだと、半袖はおろか、長袖のワイシャツに上着を着てちょうどよいくらいです。先日の30度に達するような暑さがウソのようで、衣類の選択には頭を使いました。

このあたり、新聞のお天気欄で気温の予報値をにらみながら判断しなければなりません。こういう情報は、できれば前夜のうちにテレビのニュース等で知っておいた方が良いですね~。やっぱりリビングにテレビを置いた方が良いのかも…(^o^;)>poripori

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右奥の歯が痛くなり歯科医院へ行く

2017年06月06日 06時02分49秒 | 健康
先日来、右の奥歯が痛みます。しかも、なんだか喉の右側の扁桃腺が少々腫れてきたような気がします。いつものように食後に歯磨きをしていて、歯間ブラシを使って気づきました。右奥歯の隙間を掃除した後に、ブラシの毛がうすく色づいています。どうやら、炎症を起こして化膿しているみたい。

日曜日は歯科医院がお休みでしたので、月曜の午後になんとか予約を取ることができました。レントゲンを撮り、化膿止めの抗生物質をもらって、来週にまた予約を入れました。なんとか治まってくれることを願っています(^o^;)>

写真は、ジャーマン・アイリス。花盛りです。
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山響第262回定期演奏会でレスピーギ、ストラヴィンスキー、ベートーヴェンを聴く

2017年06月05日 06時06分28秒 | -オーケストラ
六月最初の日曜日は、早朝から起き出してサクランボの防除作業を行い、午前中に床屋に行って一休み。老母の畑でキュウリの支えを手伝った後に昼食を済ませ、午後からは山響こと山形交響楽団の第262回定期演奏会に出かけました。今回は「世界屈指の名匠が奏でる抒情と気品に満ちた響き」と題して、

  1. レスピーギ/リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲 P.172
  2. ストラヴィンスキー/バレエ音楽「プルチネルラ」組曲
  3. ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
     ドミトリー・シトコヴェツキー(指揮・Vn)、山形交響楽団

というプログラムです。余裕を持って行ったつもりが、14時過ぎには花笠駐車場はもう満車になっており、仕方がないので近くの駐車場に移動しました。なんとか駐められたので、ロビー・コンサートも聴くことができました。



今回のロビー・コンサートは、久良木夏海さんのチェロ、相川誠さんのコントラバスのデュオで、

G.ロッシーニ チェロとコントラバスのための二重奏曲 ニ長調

という曲です。ロッシーニらしく伸びやかな楽しさのある音楽でした。そうそう、西濱事務局長の紹介ではお二人を夫婦漫才に喩えていましたが、いえいえ、とんでもありません。むしろ、「姫と護衛騎士」のようでしたよ~(^o^)/



ホールに移動し、開演前のプレトークでは、写真のようにステージ上に西濱事務局長が登場、挨拶をした後で今回の指揮者を紹介します。いくつかの質問をしてシトコヴェツキさんが答えますが、これをソロ・コンサートマスターの高橋和貴さんが通訳をつとめます。山形には今回初めて来られたそうです。食べ物が信じられないほど美味しく、お酒の出羽桜も美味しかったそうで、山形の第一印象はだいぶ良かったようです。今回の曲目についても軽く触れて、楽員の登場。

1曲め:レスピーギ「リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲」。弦楽合奏で。楽器配置は、左から第1ヴァイオリン(8)、ヴィオラ(5)、チェロ(5)、第2ヴァイオリン(7)、その後方(右端)にはコントラバス(3)という形で、いわゆる8-7-5-5-3という編成です。分厚い響きを生み出す現代のオーケストラとしては小さな編成でしょうが、澄んだ響きを生み出すバロック時代の編成としてはちょうど良いくらいか、あるいは大きいほうかもしれません。特に、有名な第三曲「シチリアーナ」では、山響弦楽セクションの澄んだ響きを楽しみましたし、第四曲「パッサカリア」では、冒頭からの気迫が印象的で、編成の規模を忘れさせるものがありました。

2曲めのストラヴィンスキー「プルチネルラ」は、8-7-5-5-3 の弦楽セクションの正面奥に Fl(2),Ob(2)、その奥に Hrn(2),Fg(2),Tp(2),Tb(2) という編成です。おもちゃ箱をひっくり返したようなキラキラした音楽ですが、指揮のシトコヴェツキーさんは、大きな身振りではなく、コンパクトですが的確に指示を出すタイプの指揮ぶりでした。

ここで15分の休憩。ホワイエでコーヒーを飲み、シトコヴェツキーさんのCDを購入しました。

3曲目は、ベートーヴェンです。楽器編成は、8-7-5-5-3 の弦楽セクションは対向配置で、正面奥に Fl(1),Ob(2)、その奥に Cl(2),Fg(2)、さらにその奥に Hrn(2),Tp(2),Timp という配置です。ティンパニはモダン楽器みたいですが、ホルンとトランペットはナチュラルタイプを使っています。
シトコヴェツキーさんは、ゆっくりめのテンポで振り始めます。ベートーヴェンの協奏曲を演奏しながらかつ指揮をするというのは、けっこう大変なのではなかろうか。とくに大ぶりではないとはいえ、指揮をした後にヴァイオリンを奏するというのは、細かな調節などが大丈夫なのかと不安になりますが、話し方と同じく歯切れの良い演奏は、多少気になるところがあったとしても演奏の合間に調整し直してしまうほどで、実に力強く感じられます。
オーケストラは、特にナチュラルタイプのホルンとトランペットの音量が弦楽セクションと音量的によくバランスが取れるようで、ソリスト兼指揮者にとってはありがたいのではなかろうか。



熱狂的な拍手に応えて、アンコールはバッハでした。J.S.バッハの「無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番ハ長調、BWV1085の第3楽章。ベートーヴェンの後のバッハというのも、実に良いものです。思わず聴き惚れてしまいました。




終演後のファン交流会では、シトコヴェツキーさんの山響の印象について、responsible だとの言葉あり。山形の聴衆へのメッセージとして、地元のオーケストラへの支援を続けてほしい、とのことでした。西濱効果もあってか、ビッグタイトルを山形に招聘するケースが続いており、ファンとしてはうれしい限りですが、この聴衆へのメッセージなどは、山響に限らず、地方オーケストラを応援している聴衆にとって、思わず心に残るものではないでしょうか。

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しまった!見逃した!!

2017年06月04日 06時02分09秒 | 映画TVドラマ
先月の山響第261回定期演奏会の際にお知らせがあった、SAY(さくらんぼTV)のドキュメンタリー番組(*1)ですが、放送日が6月2日だったようで、見逃してしまいました。「山形交響楽団の活動を長期にわたり追った番組」ということで興味を持っていたのですが、なにせふだん全くテレビを観ないもので、後の祭りでした(T-T)
なに、そのうち年末年始あたりに再放送があるかもしれません。それを期待して待つことにしましょう。

それよりも、本日は午後から山響第262回定期演奏会の予定です。「世界屈指の名匠が奏でる抒情と気品に満ちた響き」と題して、シトコヴェツキーさんの指揮とヴァイオリンによる次のようなプログラム。

  1. レスピーギ/リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲 P.172
  2. ストラヴィンスキー/バレエ音楽「プルチネルラ」組曲
  3. ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品61
     ドミトリー・シトコヴェツキー(指揮・Vn)、山形交響楽団

楽しみです。

(*1):山響第261回定期演奏会でモーツァルト、ベートーベン、ブラームスを聴く~「電網郊外散歩道」2017年5月

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50年前に田舎の中学校で受けた音楽教育

2017年06月03日 06時02分53秒 | Weblog
今から50年前、私が通っていた田舎の中学校には、ちゃんと音楽の専任の先生がいました。先生は定年退職を目前に控えた50代の男性で、身だしなみなどは立派なジェントルマンでしたが、残念ながら授業のほうはあまり面白くなく、変声期の男子中学生にとって、ピアノ伴奏で唱歌を歌わされ、出ない声を出すように要求されるのは理不尽に感じていたものです。

同級生の女子の一部が校内合唱コンクールの実施を提案したときも、各クラスに伴奏者が確保できないからと却下されました。当時は「やる気のない先生」という評価でしたが、今思えば、学年にピアノを習った経験のある人が数名、実際に伴奏できるレベルの子は一人いるかどうか、といったところでしたから、時代背景や地域性を考えると、やっぱり時期尚早だったのでしょう。

でも、たまには学校のステレオでLPレコードをかけて聴かせてくれることもありました。鑑賞曲として指定のあった「アルルの女」組曲や「中央アジアの草原にて」などが記憶に残っており、もっと聴きたいなあと思ったのが、その後の趣味の方向を決定づけたように思います。

もう一つ、音楽の授業で楽典らしきことはほとんど習いませんでした。シャープもフラットもなく、ドミソの和音が中心になっているのがハ長調で、ラドミが中心の場合、ちょっと悲しげな短調になるんだよ、という程度のことは教わりましたが、♯が一つの時はト長調と「覚えろ」と言われてテストは乗り切りました。思えば、高校入試の科目数が音楽も含まれる九科目だったのに、数年前から三科目入試に変わっていた反動だったのかもしれません。

実は、同級生の中にちょっと変わった男の子がいて、料理が好きで音楽が好きという面白い少年でした。彼が図書室で『子供の楽典』という本を借りていたのを知り、興味をもって自分もその本を借りてみました。それによれば:

  • 音には名前がついており、トの音にくるりと巻き付いているからト音記号という。だから、その位置から逆に音の名前を数えられるのだそうです。
  • ハの音がドになるのをハ長調といい、♯も♭もつかない。これに対し、トの音でドが始まるときは、シャープを一個つけて半音を調整することになる、という説明に、なーるほど!と感心しました。
  • 今ならば、ABCDEFGにイロハニホヘトと当てたのだなとわかりますので、「in F major」とあれば「ヘ長調」だと理解できます。「♯が1個だけならト長調」と丸暗記するよりも、理屈がわかるほうが嬉しいものでした。


高校では音楽選択の競争にあぶれてしまい、以後は音楽の教育を受けることはかないませんでした。私にとって最後の音楽教育となった50年前の田舎の中学校では、ナマのオーケストラの演奏を体験するなどということは夢のまた夢でした。山響のスクールコンサートの話などを聞くとき、隔世の感を禁じえません。子どもが通える範囲にピアノ教室も複数できましたし、娘が中学校に在学中、文化祭では立派な合唱コンクールが行われていました。娘はクラスのピアノ伴奏をしました。校歌も混声合唱で、全校生徒による「大地讃頌」の大合唱はたいへん素晴らしいものでした。音楽の先生は実行力のある女の先生で、時代の大きな流れを感じました。

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B罫ノートに中字のペンで無理やり行間0.5行を試してみる

2017年06月02日 06時04分53秒 | 手帳文具書斎
A罫には中字、B罫には細字というのが原則のようだ、ということを書きましたが、B罫に忠実に書いてみると、こんな感じになります。



細字のペンで小さめの字を書くのは良いのですが、中字のペンで大きめの字を書く時は、ずいぶん窮屈に感じます。

うーむ、横罫があるからといって、なにがなんでも罫線の幅に収めて書かなければならないというわけではなかろう、1行おきでは行間が空きすぎてスカスカ感があるけれど、1.5行を使うつもりならば、詰まりすぎ感は薄れるのではないか。たしか、方眼罫のノートでは1.5行ずつ0.5行の行間をとって書いていたのだから、横罫でも同じ理屈でどうか、と試してみました。方眼罫は5mmピッチ、B罫は1行6mm間隔という違いは、この際なので無視(^o^)/
これならば、インクフロー潤沢で文字が太りがちなパイロットのカスタム・グランディ(M)でも、安心して罫線をはみ出して書くことができますし、老眼でも十分に視認できる文字の大きさと行間が確保できます。行数は、たぶん

29行/頁×2/3=19行/頁

程度にはなるはず。すると、A罫以上に、8mm行間くらいのノートと同様になります。



試してみました。5mm方眼と6mm行間の横罫の差はやはりあって、まだまだ行間が空きすぎの感は否めませんが、B罫のみでA罫が発売されていないコクヨのソフトリングノートを使う方法としては、まあなんとか使えそうです。



左側がB罫に忠実に書いた紙面で、右側が1.5行ずつ書いた紙面。使えなくはないけれど、でもやっぱりA罫がほしいですね~、コクヨさん(^o^;)>poripori

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A罫と中字、B罫と細字

2017年06月01日 06時02分47秒 | 手帳文具書斎
ボールペンでも万年筆でも、線幅が細ければ細かい字を書くことができ、ノートの横罫線のうち、B罫(行間6mm)に適しますが、中字などある程度の太さがあると、文字の大きさもやや大きめになります。当然ながら、B罫では無理があり、1mmだけ広いA罫(7mm)がふさわしい。たぶん、太字のペンでは、1行が8mmくらいないと様にならないような気がします。ノートの行数とペンの線幅には、実は相関があるみたいです。そういえば、シャープペンシルも細罫には0.5mmで、0.9mmでは厳しかった記憶があります。
現用のノートでいえば、

  • 備忘録 ツバメノート、A罫(7mm) 中字の万年筆が主体で使用中。
  • 机上の備忘メモ 舶来のセミA5ノート、B罫(6mm) ボールペン Signo RT1(0.5mm)
  • システム手帳 Bindexの横罫(5.5mm)リフィル、万年筆#3776ブルゴーニュ(F)
  • 無罫の各種届出用紙など ボールペン(Jetstream/PowerTank)、1.0mmまたは0.7mm

という具合で、見事にこの関係に合致します。
以前、「紙が先か、筆記具が先か」という自分史的調査をしたことがあります(*1)が、あのときも紙(ノート)が先で、次に適合する筆記具を選んでいたような気がします。今回もまた、紙(ノート)が先に決まり、次に適合するペンを選んでいるようです。
(*1):紙が先か、筆記具が先か~「電網郊外散歩道」2008年8月

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