電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

サクランボの収穫と出荷は大詰めの段階に

2017年06月22日 06時01分30秒 | 週末農業・定年農業
サクランボ「佐藤錦」の収穫と出荷は大詰めの段階に入っています。勤め人の当方は、本業をおろそかにするわけにもいかず、妻に負担がかかってしまいます。元気老母は、90歳を越えて最近とみに衰えが目立ち、とてもサクランボの仕事はできません。ずっと働きにきてくれている雇人の人たちにお願いして、大部分の作業をやってもらっている状況です。

今年は、昨日まで雨も降らず、良い収穫を上げることができました。ほんとうはまだまだ収穫できるのですが、昨日の雨で大部分が実割れを起こしてしまっていることでしょう。雨避けテントをかけている自宅裏の樹以外は、実質的に収穫を諦めました。今日一日、がんばって収穫してもらって、終わりにする予定です。あとは、週末に自力で後始末をします。



以前、「生産者が感じる矛盾」として、「手詰め」という規格の問題点を取りあげました(*1)。今年は、この「手詰め」という規格が廃止され、フードパックの詰め方で、上から軸が見えてはいけないという制約がなくなったのだそうです。そんなもの、どうせパックから取り出してザブザブと水洗いして食べるのだから、何の意味もないと思っていましたが、案の定、人手不足のためにそんな無意味な規格は維持できなかったようです。

生産者にとっては実に喜ばしいことで、おかげでパック詰めがはかどること! 一人当たりの出来高は、何割増しになったかわかりません。あまり好きな言葉ではありませんが、「生産性」は飛躍的に向上したようですし、当方の週末農業経営にとっては大きな福音でした。

そもそも軸が見えてはならないという「手詰め」規格は、誰が考えたのか。なんだか、消費者サービスという言葉を建前に、どこか上の方で考えついたものなのでしょう。現場の空気を肌で知っている人なら、無意味さは実感できますから。どうも、某通販大手との取引が欲しくて現場の苦労を省みず、過剰な宅配サービスを常態化した某社と同様の気配を感じてしまいます。

(*1):生産者が感じる矛盾~「電網郊外散歩道」2015年6月
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